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ドコモが9月20日に5Gプレサービスを開始 5Gスマホやエリアは!?

2019年09月19日 20時00分更新

5Gならではの利点は?
有用だがやや見えにくい利点も

 今回、5Gのオープンラボとしてドコモと各社との取り組みも展示された。ただし、一般ユーザーにとってはややわかりづらいものも多いかもしれない。

 5Gのおもな利点は、大容量と低遅延にある。大容量のほうは、高速通信と混雑への強さとなる。こちらは将来的に、現在スマホの通信速度では視聴にくい4KやフルHD解像度の動画を快適に視聴できるようになるほか、混雑する都心部で快適に通信できるようになるなど、新規性はないがある程度わかりやすい利点はある。また、5G対応機器が増えて身の回りの機器がいつのまにか5G対応というシーンも増えるだろう。

ソニーは業務用カメラに5Gネットワークを接続し、町内会長がクラウドで各カメラをミックスしてYouTube配信するというシチュエーションのデモを展示。大容量データを個人レベルで快適に扱う好例だ

東京女子医科大学などと連携した、遠隔医療のデモ。5Gを活用することで、医療用の高繊細なデータを並列して送信できる

 一方、低遅延について今回の4Gから5Gの進化は、一般ユーザーレベルだとわかりにくいかもしれない。3Gから4Gの時は、遅延速度が50ミリ秒程度になったことで、人間の感覚ではIP電話や動画チャットなどの遅延もあまり気にならないレベルになった。結果、今では多くのユーザーがLINEのIP通話や、動画ライブ放送を自然と利用できている。

 では、それより遅延速度が短くなることで利点を得る市場はというと、人相手では音楽のリアルタイムセッションや触覚に関わる部分など、かなり繊細な用途に限られてくる。これらが利点となるのは、機械の制御や大量のデータを活用する業務用途だ。ドコモがオープンラボを設置しているのも、これまでは人と人の通信の拡張がメインだったのが、今回の進化は機械制御やデータ活用が中心となっており、市場開拓にはかなりの実験と検証が必要となるからだ。

シンメトリーがデモを実施した、ドローンで取得した地形データを5Gで送信し、遠隔地でVRを使い実際にその場にいるようにして状況を確認できるデモ。工事から災害時まで役に立ちそうだ

サン電子のスマートグラスと、ドローンの映像を活用して鉄道網の整備を支援するデモ。屋内展示だったが、サン電子製のスマートグラスは軽量かつ視認性も良好だった

 4Gの時と比べると、ちょっとスロースタートかもしれないドコモの5G。だが、これからの生活を一変させる、これまで見たこともないサービスを創出するという意味では4G以上のインパクトがあるだろう。今後の展開に期待したい。

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