目指すは「徐行マスター」
こうして車幅感覚をマスターした美環さんは、指導員の指示に従い、教習所内のあらゆる場所を走るようになります。そして右左折する際は、半クラッチや断続クラッチを使いエンストに気をつけながら徐行しながら曲がるように、という速度調節の指導を受けます。
もちろん、この時に大回りになったり、逆に内側に切れ込みすぎないようにしなければなりません。車幅感覚の教習は、このためだったのです。ゆっくり曲がり、そしてアクセルを踏み脱出。スローイン、ファーストアウトですね。そしてストレートではギアを3速にまで上げて時速30kmまで加速し、そこからブレーキを踏んでゆっくり曲がり、そして再度加速を繰り返していました。
こうして2~3回目の教習は終了。エンストをすることもなくなり、スムーズな加減速と交差点での立ち回りを習得した美環さんに話を伺うと「徐行運転がうまくなりたいです! 低速で滑らかに運転できる人って、高速でも運転が上手だと思います。今は徐行運転マスターを目指します!」と、かなり前向き。しかし、この時は未だMT車教習最大の難関といえる「坂道発進」が待ち構えていることを、この時の美環さんは知らなかったのでした。
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