VIVE Cosmosは近日発売!
スマホも接続可能になる!?
体験会の後は、HTC NIPPON 代表取締役社長の児島全克氏(以下、敬称略)に話を聞く機会を得たので、今後のVIVEに取り組みについて聞いてみた。
編集部:今回体験させて頂いた2製品は、法人向けの製品ですが、コンシューマー向けに販売するプランなどはあるのでしょうか?
児島:今回体験頂いた2製品をコンシューマー向けに販売する予定は、今のところありません。コンシューマー向けには、既に発表済の「VIVE Cosmos」という新モデルを販売します。ティザーに少し出ていますが、そのVIVE Cosmosにモバイル機能を付けて、ラインアップを広く取ろうという戦略を考えています。
編集部:VIVE Cosmosは、PC接続型の最新VRHMDですが、モバイル機能というのは、具体的にどういった使い方になるでしょうか。
児島:まだ、いつどういう形でとは正式には発表していませんが、VIVE FocusやFocus Plusはモバイルプロセッサーを搭載し、Androidで動いています。その上に、Waveというレイヤーを置いて動作させています。基本、あの中にはスマホが入っているようなものです。そのため、スマホにもWaveというレイヤーを載っけておけば、VIVE Focusと同じアプリが動くだろうと。その出力先としてVIVE Cosmosを使えるのではと考えています。
編集部:つまり、VIVE Cosmosにスマホを接続してVRコンテンツが楽しめるようになるということでしょうか。
児島:もちろん、VIVE CosmosをPCに接続した時とはアプリケーションが異なりますし、そのプロセッサーパワーによる内容も違うのですが、PCとモバイル両対応で使えるような形に進化していくことになると思います。
編集部:スマホと接続した時のアプリを管理するモバイル用アプリを御社が提供するような形になるでしょうか。
児島:どういった形になるのかは、まだ正式には決まっていません。VIVE Pro Eyeは単純に解像度を上げるのではなく、アイトラッキングという新しい機能を入れて、アプリケーションに幅を持たせようと考えました。それと同じようにVIVE Cosmosも新しい機能で、アプリケーションの幅を広げようとしています。従来のVIVEやVIVE Proにはなかった、まだ未発表のまったく新しい機能というものも、順次発表していきますので、とても期待して頂ければと思います。
編集部:ちなみにVIVE Cosmosはいつぐらい発売日などが明らかになるのでしょうか。
児島:具体的な日程は言えませんが、今年アメリカとヨーロッパ、アジアで発表会を単独で行なう予定がありますが、アジアは日本で行ないます。
編集部:それは、たとえば寒い時期にまで待つような形でしょうか。
児島:いえ、暑い時期に行ないます。
HTCは、そのほか5Gでデータ通信を受け、そこから無線でVIVE Focus Plusにデータを飛ばす、AMDの協力を得て開発した「HTC 5G Hub」といった無線のハブも用意しているという。ゆくゆくは、ハイエンドなPCで描画処理したデータをハブに飛ばし、VRコンテンツを楽しむクラウドサービスなどの計画もあるという。
そうしたクラウドサービスがあれば、各企業はハイエンドなPCを用意しなくても、VRHMDさえあれば快適にVRコンテンツが使えるようになり、VR導入の敷居も低くなる。このように、HTC NIPPONは、商用からコンシューマー向けまで幅広いVR対応ハードウェアのラインアップとサービスを計画されている。まずは、近日発表されるVIVE Cosmosの存在が気になるところ。 今後の動向にも目が離せない。
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