週刊アスキー

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私→WRC

第5回

ついに梅本まどかが合流! 久万高原ラリーでも2位表彰台!

Leg1でついに出てしまったトラブル
ある意味ラリーらしくなってきた!

 そして土曜日のLeg1がスタートしました。前回唐津での集合写真が「板倉麻美を探せ! 難易度Max」くらいわかりづらくて、松井監督に「もっとグイグイ前に行けよ!」とこっぴどく怒られたのですが、今回もモタモタしていたら「ほら! 行きますよ!」とまどかちゃんに手を引かれ無事真ん中へ。こーゆーところ物怖じしないしテキパキしているので頼りになります。ありがとう。

 そして最初のSS1西谷1(13.5km)に到着。前回お話ししたとおり私は「狭い・長い・暗い」道が大好き!なのでワクワクしてました。最初のSSなのでまず車と会話をしつつ全開の感覚を取り戻します。うんうん、ダンロップタイヤのグリップもいい感じ。楽しく問題なく走りきってクラス2番手タイム。

 今回もアイシンAWワークスの大倉聡選手が定位置のトップタイム。松井監督からは「大倉選手は追わなくていいから、2位死守な」というオーダーなので、とりあえずは順調かな。それにしてもいいお天気にいい景色。さすが天空のラリーと言われるだけあるなぁ。

 リエゾン区間では、まどかちゃんと他愛もないお話や、ペースノートについての相談をしながら移動します。まだまだ初心者の二人、不安なことはお互いすぐに共有することにしました。

 そうこうしているうちにSS2大川嶺1(13.8km)へ移動。ここには勾配のきついヘアピンの上りがあって、そこがギャラリーコーナーになっています。うーん、ヘアピン苦手……。サイドブレーキがうまく引けずにハンドルだけで曲がろうとして失敗。うまく曲がれずに若干乗り上げ気味にヘアピンをクリア。

 ここではなかなかリズムに乗れずに序盤はかなり苦戦して、ガードレールに吸い寄せられるような場面もありました。安定したコーナリングができるようにならなければ。 でも、安定の2番手タイム。

 そしてサービスをはさんで午後のループセクションへ。今回はSS2本だけということもあり、あまりお腹が空いていなかったので水分補給と飴をなめて出発! 午前が終わってクラス2位につけていましたが、気負わずにスタート! しかし、SS3西谷2(13.5km)の途中からなんだかヴィッツの挙動がオカシイ……。ブレーキに違和感があり、制動距離も明らかに伸びています。

 ペースを調整することができれば良かったのですが、そこで更に踏力を強めてしまい、気づいたときには「止まらない→強く踏む」という悪循環。

 SSを走り終えてオフィシャルさんの待つストップで止まると、フロントからもくもくと煙が。そして異様な匂いもします。オフィシャルさんの(え……大丈夫?)って目が刺さります。ええ、大丈夫じゃないですよね。

 冷ませば復活するかも、と少し走っても一向に良くなる気配がなく、路肩で確認。なんとブレーキキャリパーが、真っ黒でケバケバに! 「キャリパーが割れちゃった!?」と、サービスに携帯で指示を仰ごうとしますが圏外。ともかくなんとしても移動しなければ。

 そこで苦肉の策としてSPORTモードを駆使。SPORTボタンを押すことで回転数が高めに引っ張られる特性を使って、ON/OFFで減速させながら走行。ほぼブレーキを使うことなく次のSS4大川嶺2(13.8km)前のTCまでたどりつくことができました。

 TCインまでの間、前後走者の皆さんが心配して見に来てくれました。どうやらキャリパーが割れているわけではなく、塗装が燃えてローターに貼り付いているようです。「致命的ではないけど、高熱でブレーキが効きにくくなっていることは確かなので、気をつけてね」とアドバイスをもらいました。

 ライバルでもあるみんなの優しさに胸を打たれながらスタート。戻ることを最優先に、抑え気味に丁寧に、ブレーキは最小限に効率よく、を心がけて走りました。

 無事にSS4を走りきって、サービスパークに戻ることができたときは安心して泣きそうになりました。チームテントでは、スペアのキャリパーやローターといったブレーキまわり一式を交換するための準備が整ってました。パルクフェルメインまでの45分間でサササッと交換してくれました。本当に感謝。ラリーってチームスポーツなんだなぁ、と改めて実感します。結局、Leg1はクラス2番手で折り返しです。

 ちなみにその日の夕食は昨日に引き続きほうとう。同じ店で同じメニュー。えぇ、好きなんです。

 夜はまどかちゃんとLeg2に向けてのペースノートチェック。逆走のあるコースはどうしても初日でイメージが固まってしまいがちなので、「忘れろ忘れろ今日のことは忘れろ」と暗示をかけて就寝。

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