週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

キャッシュレスの次は「リアルエステートテック」と「ソーシャルファイナンス」が来る!

生体認証、不動産、ソーシャル……FinTech識者が語る次の波

2019年04月04日 09時00分更新

プログレッシブウェブアプリと生体認証の進化にも注目

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー 弁護士 落合孝文氏

 落合氏も今年、中国に行ったそう。杭州のフィンテックベンチャーが話していたのは、AIよりもブロックチェーンに着目しているということ。アリババも中国のいろいろな場所にブロックチェーンを提供しており、どうやって使っていくかを話していたそうだ。その流れで、大久保が注目している技術とは? という話題に。

 「私はCTOなので、将来と言うよりは来年、再来年に使えそうな技術をIT部門に落とすような研究開発をしています。今注目しているのは、プログレッシブウェブアプリ(PWA)です。新しい決済手段を使ってほしいときに、お客さまはスマホにソフトをインストールするのに抵抗があります。それが、たとえばNFCやQRコードでウェブが表示されるなら、みなさん使ってくれるのかなと考えています。グーグルもアップルもマイクロソフトも正式にPWAに対応すると発表しているので、この流れはもう1回来ると思います。アプリだとiPhone/iPad/Android/PCの4つのソースがありますが、ウェブに載せることで1ソースでいけます。お客さまの利便性を高めつつ、我々の生産性もあがるということで注目しています。

 もう1つ我々が見ているのは、生体認証です。『FIDO2』とか『WebAuthn』という要素技術が出てきてまして、デバイスに依存しないんです。そういった認証を組み合わせていくと、お客さまに安心安全を届けられます。もうひとつ、『CIBA』という認証があります。たとえば、現在でもAmazon Echoで残高照会はできます。しかし、資金移動を音声でやるとすると、そこまでセキュリティーが高くないのでほかの人に破られてしまう可能性があります。その際に、スマホで認証する仕組みがCIBAです。その辺りが来年には出てくると思います」(大久保氏)

株式会社 みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 シニアデジタルストラテジスト 兼 株式会社Blue Lab 最高技術責任者(CTO)大久保光伸氏

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事