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2017年保存版性能検証 VegaからRX 550までRadeon RXシリーズほぼ全部

2017年12月08日 11時00分更新

 最後にエントリーミドルに位置するのが「Radeon RX 560」と「Radeon RX 550」である。どちらもGCNアーキテクチャに基づいたGPUであり、Radeon RX 560はPolaris 11を、Radeon RX 550はPolaris 12をそれぞれGPUコアに採用している。

SAPPHIRE「PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5」

PowerColor「Red Dragon Radeon RX 560 2GB GDDR5 OC V3」

ASUS「RX550-4G」

MSI「Radeon RX 550 AERO ITX 2G OC」

 Radeon RX 560は、16基のCompute Unitを有しており、Stream Processor数は1024基と、上位モデルであるRadeon RX 570のちょうど半分の規模となっている。しかし、ベースクロックとブーストクロックはともにRadeon RX 570を上回ってる点はトピックと言えよう。なお、メモリクロックはRadeon RX 570と同じ7000MHzだが、Radeon RX 560はメモリインタフェースが128bitとなっているため、メモリ帯域幅もRadeon RX 570の半分となる112GB/sだ。

 一方のRadeon RX 550は、Compute Unit数は8基とRadeon RX 560からさらに規模が半分のGPUだ。Stream Processor数も512基と少なめだが、その分TDPが50Wに抑えられているため、補助電源コネクタを必要としない点はRadeon RX 550の大きなアドバンテージと言える。メモリクロックは7000MHzで、そのほかのメモリ周りのスペックはRadeon RX 560から変わっていない。Radeon RX 560とRadeon RX 550の主なスペックをまとめたものが次の表となる。

Radeon RX 560/550の主なスペック
製品名Radeon RX 560Radeon RX 550
Stream Processor数1024基512基
Compute Unit数16基8基
テクスチャーユニット数64基32基
ROP数16基
ベースクロック1175MHz1100MHz
ブーストクロック1275MHz1183MHz
メモリータイプGDDR5
メモリーインタフェース128bit
メモリークロック8000MHz7000MHz
メモリーバス幅256GB/s112GB/s
広帯域幅キャッシュ容量2/4GB
TDP80W50W
接続インターフェースPCIe 3.0
PCIe外部電源6ピン×1-

 Radeon RX 560やRadeon RX 550では、どのようなゲームがプレイできるのだろうか。そこで、表2のテスト環境において、FFXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマークと「Overwatch」のテストを行なった結果が次のグラフである。

 FFXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマークから見ていくと、標準品質(デスクトップPC)であれば、1920×1080ドットで軒並みスコア7000を大きく上回った。一方のOverwatchでも、NORMALプリセットではあるが、1920×1080ドットで100fps前後のパフォーマンスを発揮している。エントリーミドル向けのRadeon RX 560とRadeon RX 550は、こういった描画負荷が低めのゲームであれば、1920×1080ドットで十分満足のいくプレイが可能だ。また、ビデオメモリー容量が多いモデルのほうが、フレームレートが向上している点も注目したい。

 冒頭でも述べたとおり、AMDのRadeonシリーズはハイエンドからエントリーミドルまで幅広いラインナップが用意されている。それぞれのモデルで得意とするゲームは変わってくるので、購入する際には予算と相談してどのゲームをプレイしたいのかを考えてGPUを選ぶようにするとよいだろう。

 Radeonシリーズは、今月中にドライバーのアップデートを控えており、ソフトウェア周りでも注目の機能があるとのこと。ゲームのプレイだけでなく、そうした今後追加される新機能にも期待したい。

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