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2眼カメラ搭載の「Xperia XZ2 Premium」の画質や暗所性能を試した

2018年09月18日 10時00分更新

 多種多様で魅力的なガジェットをリリースするソニー。そんなソニー製品をXperiaを中心に、ITライターのジャイアン鈴木氏がレビューします。今回はXperiaシリーズ初のデュアルカメラを搭載した「Xperia XZ2 Premium」をレビューします。

 「Xperia XZ2 Premium」は、Xperiaシリーズとしては初めて背面カメラをデュアルで搭載しています。ただし、一般的なスマホのデュアルカメラでは、広角+望遠または広角+超広角のように異なる画角のカメラを搭載していることが多いですが、Xperia XZ2 Premiumではカラーとモノクロのふたつのカメラを搭載しています。

 「Motion Eye Dualカメラ」と名付けられたこのデュアルカメラの目的は、暗所撮影性能の向上。静止画はISO感度51200、動画はスマホで世界最高を謳うISO感度12800を実現し、超高感度で低ノイズ撮影が可能です。

 Xperia XZ2 Premiumは、約1220万画素の1/2.3型CMOSイメージセンサー(モノクロ、F値1.6)と約1920万画素の1/2.3型CMOSイメージセンサー(カラー、F値1.8)を搭載。また、ふたつのセンサーの画像をリアルタイムに融合させる独自画像処理プロセッサー「AUBE」が採用されています

 今回はカメラ推しのXperia XZ Premiumの真価を確かめるため、一泊二日の小旅行でメインカメラとしてじっくり使ってみました。多彩なシチュエーションでの画質をチェックしてみましょう。

※作例はすべて原寸大で掲載しています。データ通信量にご注意ください。

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.000625s (1/1600)、F値: f/1.8、ISO感度: 40、測光方式: Pattern

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.000500s (1/2000)、F値: f/1.8、ISO感度: 40

 このふたつは快晴下、曇天下での風景写真。解像感が非常に高く撮影できていますね。雲の輪郭部分にノイズのようなものが見えますが、それ以外は大きな破綻はありません。

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.001s (1/800)、F値: f/1.8、ISO感度: 40、測光方式: Pattern

 次にハイビスカスを接写してみました。赤が非常に鮮やかで、花弁のグラデーションもしっかり出ています。被写界深度が深めなので、花全体にピントが合っている点も個人的には好印象です。

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.010s (1/100)、F値: f/1.8、ISO感度: 50、測光方式: Pattern

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.031s (1/32)、F値: f/1.8、ISO感度: 200、測光方式: Pattern

 今度は料理写真です。1枚目は太陽光の差す窓際、2枚目は室内光だけの食堂で撮影しました。環境光が変わっても、どちらも美味しそうに撮れていますね。Xperia XZ2 Premiumには料理モードを含む「プレミアムおまかせオート」が搭載されていますが、過度に色味を変えることはないようです。

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.063s (1/16)、F値: f/1.8、ISO感度: 2500、測光方式: Pattern

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.063s (1/16)、F値: f/1.8、ISO感度: 640、測光方式: Pattern

焦点距離: 4.44mm、シャッタースピード: 0.063s (1/16)、F値: f/1.8、ISO感度: 3200、測光方式: Pattern

 さて、いよいよ期待の夜景写真です。今回は夜景を手持ちで撮影しましたが、シャッタースピードはもっとも遅くなったときで1/16秒。しっかりとホールドすれば手持ちでも手振れなく撮影可能です。

 ただ、明るさにはやや不満が残ります。複数回撮影した画像を合成して明るさを引き上げる夜景モードを搭載した他端末に比べると、Xperia XZ2 Premiumの夜景写真は暗部が沈んでいます。イメージセンサー、画像処理エンジンの素性自体はよいのですから、画像合成による夜景モードをぜひ搭載してほしいところです。

 上の作例のように、夜景動画はスマホで世界最高を謳うISO感度12800を活かし、非常に明るく撮れます。ただ映像がパンしたときにコマ落ちが発生していますね。夜景動画はあまりカメラを動かさない方がよさそうです

 今回はプレミアムおまかせモードに設定したまま、すべての写真を撮影しましたが、失敗写真はほとんどありませんでした。少し暗めに写ることもありましたが、個人的には白飛びするよりははるかによいです。気になった写真だけほんの少し露出を上げればいいのですから。

 総じてXperia XZ2 Premiumのカメラ機能は使い勝手がよいと感じました。しかし、他端末は貪欲に新カメラ機能を搭載しています。ソニーのカメラ技術を凝縮した新端末の登場に期待したいところです。

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