週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

すべてに充実したXperiaシリーズ集大成「Xperia VL」

2018年08月01日 10時00分更新

 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2012年末、ドコモからリリースされた「Xperia AX SO-01E」と同時期に、auからも「Xperia VL SOL21」が発売されました。

 ドコモとしては、「Xperia NX SO-02D」、「XPERIA acro HD SO-03D」、「Xperia GX SO-04D」、「Xperia ray SO-03C」と4機種のラインナップが展開された年となりましたが、auとしては「XPERIA acro HD IS12S」以来のXperia新モデル投入でした。

 Xperia VLは、背面の反ったアークデザインに、ボディーからディスプレーが浮いたように見えつつ、背面にシルバーのカットラインが入ります。背面は手触りのよいマット加工で、カラーバリエーションは、Pink、White、Black、Blueの4色展開。

 ベースとなっているモデルはグローバル版のXperia Vというところはドコモの「Xperia AX」と同じものの、デザインテイストは随分違っています。以前まであった背面の緑目玉のSony Ericssonロゴではなく、SONY表記なりました。

 ディスプレーは4.3型(720×1280ドット)の高精細なHD“Reality Display”を搭載。 高画質化する技術「モバイルブラビアエンジン2」は映像の明るさをリアルタイムに解析して、シーンに合わせてコントラストを自動調整するなど、より美しい映像表現を楽しめました。

 また、空気層をなくすことで画面にあたる光の反射と拡散を抑える「OptiContrast Panel」に加えて、タッチセンサー層を省いて薄いディスプレーとすることでタッチ精度が向上する「Direct Touch」なども備わっています。

 スペックはSoCがSnapdragon S4(1.5GHz、デュアルコア)、メモリー1GB、内蔵ストレージは16GB。バッテリーは1700mAhでOSはAndroid 4.0が搭載されていました。

 本体サイズは約65×129×8.7mm(最厚部約10.9mm)で、重さは120g。ラウンドしたボディー形状は女性でも持ちやすいサイズ感です。

 カメラはリアが1300万画素の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R for mobile”に、F2.4の明るいレンズ、手ブレ補正やノイズを抑える機構を搭載。

 明るさや被写体などでシーンを判断する「プレミアムおまかせオート」撮影は、明暗差のあるシーンでも2枚の画像を自動合成してより自然な画像を撮影できる逆光補正HDR機能や、暗い場所では4枚の連続写真を重ね合わせてノイズを減らせる撮影などが可能になりました。

 1080×1920ドット、30fpsのフルHDの動画撮影も可能で、コンティニュアスオートフォーカスや顔認識など動いている被写体にピントを合わせながらの撮影もできます。

 音楽再生では「WALKMANアプリ」を採用。ソニーオススメの音設定にできる「ClearAudio+モード」や、Xperiaの内蔵スピーカーに適した音質になる「Clear Phase」、曲ごとの音量レベルの差が少なくなるように音量を揃えて再生する「ダイナミックノーマライザー」といったこだわりの設定ができます。

 そのほか、「アルバム」では27種類の編集機能を使って簡単な写真の調整ができ、「ビデオ」ではムービーの詳細情報をチェックしたり、ダウンロードしたムービーをサムネイル化して視覚的に管理ができます。

 また、DTCP-IPにも対応しており、ソニー製BDレコーダーやnasneからストリーミング再生を楽しんだり、テレビの大画面に接続して楽しめるMHL対応microUSB接続端子や、ワイヤレスで映像を映せるスクリーンミラーリングといった、連携の機能も充実しています。

 日本仕様としては、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、そして防水・防塵機能をすべて完備。データ通信は4G LTEに対応し、800MHz、1.5GHz帯が利用でき、下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsの通信ができました。このことでYouTubeなどの視聴や大容量コンテンツのダウンロードも快適に行なえるなど、全方位においてスキのないスタンダードなAndroidスマートフォンとなっていました。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事