2018年07月11日21時30分

公取委、アップルの独禁法違反の疑いについて、解消したとして審査を終了

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 公正取引委員会は、Apple Japanと国内主要3キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の契約内容について、独占禁止法の規定に違反する疑いがあるとして、2016年10月以降、審査を行なってきたが、疑いが解消されるものと認められたとして審査を終了したことを発表した。

 今回の審査内容については、「注文数量に係る規定」「プランに係る規定」「下取りに係る規定」「補助金に係る規定」の4点が挙げられている。

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 まず注文数量について。これはアップルが主要3キャリアに対し、一定の販売数を設定して義務化しているのではないかという点だが、実際には、1社については限られた年を除き、具体的な数量は定められておらず、目標に達しない場合も契約違反にならないとされていた。他の2社も「具体的な数量は定められていなかった」「数年間は数量が定められていたが、実際には達成できておらず、未達成による不利益も課されていなかった。また、審査開始後に目標にとどまることを定めた」として、アップルが販売数を義務付けていないことが認められた。

 続いては料金プランについて。契約内容にiPhoneユーザーに提供するプランとして、特定の料金プランが定められていたという点だ。

 公取委では、アップルが主要キャリアが、特定の料金プランの提供を義務付けることは独禁法上の問題となり得るとしていたが、3社との契約はいずれも、この特定のプラン以外の料金プランも提供可能であるとされており、また1社については2014年9月以降、もう2社についても2015年9月以降、この特定のプランは提供されていなかったと問題がなかったことが認められた。

 3つめは下取りについて。主要キャリアがユーザーから下取りしたiPhoneの用途が定められていたという点だ。

 この点では、1社については、下取りしたiPhoneを国内においては端末補償サービスにのみ用いる旨が定められていたが、審査開始後にその規定を廃止したとする。また、残り2社については、そのような規定はなかったとし、アップルが下取りしたiPhoneの国内での流通を制限していたとは認められなかったとした。

 ここまでの3つの要素に対して、やや厳しい視点が向けられているのが補助金についてである。

 アップルは主要3キャリアとの契約において、iPhoneを購入するユーザーが一定の期間が定められた契約(いわゆる2年縛り)に加入する際は、補助金(ドコモ「月々サポート」などの端末購入補助)を提供する必要があるとされており、またその補助金の額は具体的な最低額が合意で定められていたという。

 またKDDIについては、2017年7月に端末購入補助をともなわない料金プランを開始した際(「auピタットプラン」)、上述の規定を満たしておらず、アップルの同意が得られなかったため、同年9月までiPhoneを購入するユーザーにその新プランを提供していなかったとする。

 アップルが主要キャリアに補助金の提供を義務付けることで、料金プランの多様化による競争を妨げる場合には、問題となりえると指摘。これに対してアップルは、端末購入補助を伴うプランと伴わないプランの両方が提供できるよう契約を改定したとし、公取委も「独占禁止法違反の疑いを解消するものと認められる」と結論づけた。


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