週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Huaweiはパソコンでも勢いMAXではないでしょうか

新MateBook D 試用レポート=8Gコア+GeForceのお買い得スタイリッシュPC

2018年06月12日 13時00分更新



 Huaweiは2月のMWCで世界にお披露目した新しいノートPC、「MateBook X Pro」と「新MateBook D」を、日本でも5月に正式発表した.

 MateBook X Proは昨年発売したXの上位モデルで、13.9型の超狭額縁3対2画面というトンがったモバイルノートである.Dのほうは既発売の同名モデルのアップデートで、CPUとGPUそしてSSDを搭載した最新チップモデルだ.

8カ月でCPUとGPUを載せ変えるスピード感に
Huaweiの勢いを感じるのだ

 日本で発売となる新しいMateBook D(2018モデル)は銀色(ミスティックシルバー)と水色(オーロラブルー)系の2色2モデルとなった.

 銀色が上位モデルで、CPUは8Gコアのi7-8550UでGPUとしてNVIDIAのGeForce MX150を搭載.VRAMはGDDR5を2GB積んでいる.

 もうひとつの水色モデルはCPUが同じく8Gコアでありながら、i5-8520Uを搭載.外部GPUは搭載しておらず、インテルのUHD620を使うことになる.

左がミスティックシルバーで右がオーロラブルー.水色のほうはキーボード面の色が黒で、開くと締まった印象になる.

 ストレージも2モデルで異なり、水色は前モデル(2017モデル)と同様に1TBのHDDのみなのに対して、銀色モデルはそれに加えて128GBのSSDをM.2端子に装着している.以前の記事でも内部を開けてみたが、水色モデルはスロットが空のままあるに違いないのだ.

 2モデルの違いは、色とCPU/GPUそしてストレージの4点でそれ以外は同じである.水色モデルはキーボード面とタッチパッドが黒で、銀色はシルバーという違いもある.

銀色モデルの天板はかなりマットな仕上げで指紋もつかず、高級感もある.

 ともにメインメモリは8GB(DDR4)で、液晶は15.6型のフルHD(1920×1080ドット)と極めて普通なスペック.同時発表のMateBook X Proの、X譲りの3対2の高解像度液晶でタッチつきというトンガリかたとは対象的である.

 インターフェイスもType-A×3にHDMI、ヘッドホンジャックと極めて平和でType-C端子はない.サイズは358×239×16.9ミリ、重量は1.9キロと前モデルと変わっていない.

必要最小限のインターフェースを装備しているが、右側にもType-A端子を設置しているのは良い設計の証拠である.

 まとめておくと、2017年モデルからの主な変更点は、本体の色と、CPUが7Gから8Gコアへアップグレードしたこと.さらに、GPUが940MXからMX150へとこちらも最新世代となったことである.

 あとは、前モデルはUS配列のみだったキーボードが、今回は日本語キーボードになっている.キーピッチは変わらず19ミリで、バタバタ打っても極めて静音で高級感がある.

キーボードはMateBook Xと同様に、日本語配列になった.

 タッチパッドはツルツルではないが感度はよく、ボタンのクリック音も静かなほうだ.キーボードのリターンキーの右側に1列のファンクションキーが並んでいるので、タッチパッドはマシンの中央にあるのだが、ホームポジションからは若干右側にズレている(逆にキーボードのホームポジションが若干左にずれているというのが正しいかも)...

キーはそこそこ重みがあり、タイピングしていてキモチがいい.カチャカチャ音がしないのも好感がもてる.

CPU速度はもろろん40%増し
MX150は内蔵の2.5倍速である

 さて、CPUとGPUそしてSSDも搭載してどれくらい速くなったのか、ベンチマークテストでみてみよう.

 まずCinebenchR15ではCPU値は前モデル(i7-7500U)の367から537へと46%の向上.OpenGL値は76から100へと32%向上している.きちんと8Gコアの性能が出ているのだ.

 3D描画能力は、3DMarkのFireStrikeで2178が2473へと14%の向上だった.他社のモバイルノートでもMX150では2500前後の値が出ているので、940MXとMX150の差はこれくらいのようである.とはいえ、インテルの内蔵グラフィックスでは1000前後の値になるので、約2.5倍も速いことになる.搭載する意味は大きいのだ.

冷却のためのエアーは、底面から吸い込んで液晶のヒンジの部分から排出するカタチで回りに迷惑はかからない.

 試用機に搭載していたSSDはLiteonのSATA接続のもので、シーケンシャルのマルチリードで563、ライトで413と、SATAものとしては平均的な値だった.HDDのみの前モデルに比べると5倍速くなっているのでこれもきちんと成長している.

 バッテリーはBBenchでいつものとおり、最高速度と最高輝度で省エネオフで計測したところ、約2時間50分動作した.バッテリー容量は変わらず42Whで、前モデルでは3時間15分もったので、CPU/GPUがパワフルになった分とSSDを搭載した分で、約1割だけ消費電力が多くなっているようだ.

 充電時間は同条件で50%までかかる時間が、前モデルの38分から40分と変わらなかった.これは一般的なモバイルノートより高速で、いざというときに便利である.

2017年モデルと同様に、底板を外すとドライブ(左下がHDDでその上がSSD)と、メモリースロット(ファン右側の2つの銀色カバーの部分)に容易にアクセスできると申しておきましょう(分解・改造はメーカー保証対象外になりますのでご注意ください).

今年は狭額縁の15型がアツい
もはやGPU積むのがアタリマエ~

 他社も夏モデルとして15型のモバイルノートを出してきた.上位のモデルではGTX系を搭載しているものがあり、さらにその上には6コア+GTXというのが15型の頂上となる.

 MateBook D 2018は、8Gの4コアにMX150、そしてフルHD解像度と、地に足がついたスペックだが、ノンGPUよりは3D描画が2倍以上速いというスマートさもある、なかなかシブい15型モバイルノートである.

 ヨドバシカメラでは水色が約9万5000円、銀色が12万7000円(ともに税込)と、非常にお求めやすいのも大きな魅力の、キラリと光る15型ノートなのである.

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう