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4G+4G同時待受のDSDVにも対応! ZenFone 5をチェック

2018年05月20日 12時00分更新

 先週発表され、上位モデルの「ZenFone 5Z」を除き、すでに店頭に並んでいるZenFone 5。注目の機能とともに、発表会での写真とともにチェックしていこう。

国内でもZenFone 5が発表。すでに発売されている

ついにDSDVが! 4G+4Gで同時待受が可に

 ZenFone 5での注目の機能はなんと言っても、4G+4Gでの2回線同時待受に対応する「デュアルSIMデュアルVoLTE」(DSDV)だ。従来のいわゆる「デュアルSIMデュアルスタンバイ」(DSDS)では、同時待受は4G+3Gまで。どちらかのSIMは3Gで利用せざるをえず、原則4G(VoLTE)での待受となるau系SIMと組み合わせるときに制限が生じていた。

ZenFone 5で注目を集めている機能の1つが、4G+4GのDSDV対応だ。早速試してみるべく、au系SIM(VoLTE)を2枚挿した

 実はDSDV対応スマホは、ZenFone 5が国内初ではなく、昨年12月発売のファーウェイ「HUAWEI Mate 10 Pro」があったのだが、同機のVoLTEはY!mobileのみのサポート。ZenFone 5はドコモ/au/Y!mobileのVoLTEに対応するため、より大きな意味を持つ。なお、VoLTE対応はZenFone 5と上位モデルのZenFone 5Zで、後述するZenFone 5Qは4G+3GのDSDSまでとなる。

 というわけで、実際に2枚のau系SIMを挿してみたところ、VoLTEでのデュアル待受にあっさり成功。通話やデータ通信を2枚のSIMを切り替えて利用できた。ドコモとauの組み合わせももちろん問題なし。ともにVoLTEで待受をしながら、どちらかのSIMでLTEによるデータ通信ができる。

DSDS機ではau VoLTE対応でもダメだった、au+auの同時待受が実現

 従来のDSDS機ではau+auは原則不可能なほか、ドコモ+auではauのSIMをVoLTEで待ち受けすると、LTEでの高速データ通信はau側でしかできなかった(ドコモ側は3Gでの待受になる)ことを考えると、利便性は非常に高い。いろいろな種類のSIMを持っている「SIMマニア」(?)にもうれしい機能だろう。

ドコモ+auでも写真のようにVoLTE×2で同時待受されている

ノッチ付き+超狭額縁で「ノッチを隠す」設定も
スペック以上に好印象のZenFone 5

 さて、ZenFone 5シリーズの3モデルについて、あらためて見ていこう。発表会後のタッチ&トライ会場(ASUS Store Akasaka)に展示されていたのは、先週発売のZenFone 5とZenFone 5Qの2モデル。ただし、上位モデルのZenFone 5Zは、2色のカラバリ(シャイニーブラック、スペースシルバー)を含めて、外観はZenFone 5と基本的に変わらない。

ZenFone 5もノッチ付き液晶を採用。通知を多数表示させる場合、アイコンが省略されてしまいがちだが、画面が縦長+超狭額縁によるメリットは基本的には大きい

 そのZenFone 5で印象的だったのが、非常に狭額縁であること。前面下部を含めて額縁は細く、その代わりに指紋センサーは背面に回された(好みが分かれるかも)。前面上部はディスプレーの角が丸みを帯びており、時間の表示はディスプレー内に収まっているがギリギリまで文字が来ている。このあたりは国内版のリリース前に細かく調整されたのだとか。

指紋センサーが背面になり、その分画面下部の額縁も狭い

時計の数字は画面の端ギリギリに表示される

 国内版のリリースに合わせて登場した機能が、「ノッチを隠す」設定。この設定をオンにすると、ノッチの左右のステータスバーの領域が黒くなり、ノッチが目立ちにくくなるほか、全画面表示のアプリでも、この領域より下の部分までの表示になる。実はファーウェイ「HUAWEI P20」で先に用意された設定だが、違和感がほぼ無くなるので、ノッチ付きスマホでは一般的な機能になることはまず間違いない。

「ノッチを隠す」の設定をオンにすると、ノッチの左右が黒く表示されることで隠れたように見える

アプリもノッチ部分には表示されなくなるので、切れる心配がなくなる

 デザイン面では、背面にガラス素材が用いられており、Zenシリーズでおなじみの同心円状の模様はかなりハッキリと目に入る。ダイヤモンドカットが施された側面のメタルフレームは曲面での繋がりとともに、2色のカラバリに合わせた色になっており、一体感が強い。

スペースシルバーはやや紫がかった銀色。側面のメタルフレームも色が合わせられている

こちらはシャイニーブラックのカラバリ

 画面が大きくなっているにも関わらず、ZenFone 4から重量が同じ(約165g)と、案外軽量である点も含めて、持った感じや実際に使ってみた感じはかなりの好印象だ。スペックは以下の表も含めて見ていただきたいが、6GBメモリー搭載など高い性能を持ちながら、税抜5万2800円はお手頃。ハイエンド級の処理性能が必要なら、SoCがSnapdragon 845になる税抜6万9800円のZenFone 5Zを待ちたい。気になるユーザーは、前述のASUS Store Akasaka、または量販店などで試してみてほしい。

USB端子はもちろんType-Cで、イヤフォン端子も残されている

ぜひショップなどでチェックしてほしい

セルフィー重視ながら幅広いユーザーに勧められる
SIMフリー機「ZenFone 5Q」

 一方のZenFone 5Qは、ノッチ無しのディスプレーであることも含めて、もう少しスタンダードな印象を持つ端末だ。スペック的にもSnapdragon 630、4GBメモリーなど、ミドルハイクラスとしては一般的な内容になっている。価格は税抜3万9800円だ。

続いてはもう少し安価なZenFone 5Q

 注目はカメラ。イン/アウトともに標準+広角のデュアルカメラで、さらにインカメラは2000万画素。ライブ動画配信中にリアルタイムに補正機能を適用する「美人エフェクトLive」など、ZenFoneシリーズならではの機能はもちろん本機でも利用できる。

どちらもデュアルカメラを搭載する

 ちなみに前述したようにDSDVには非対応だが、4G+3GのDSDSには対応しており、さらにZenFone 5/5Zとは異なり、nanoSIMとmicroSDが排他ではないトリプルスロットだ。

こちらはnanoSIM×2とmicroSDが同時に利用できる

 カラバリのルージュレッド、ムーンライトホワイト、ミッドナイトブラックの3色はスタンダードなものながら、特にムーンライトホワイトは白一色にシルバーのアクセントが清潔感もあって、魅力的。セルフィー重視派以外のユーザーにも十分に使いでのあるSIMフリースマホだろう。

ムーンライトホワイト

ミッドナイトブラック

  ZenFone 5 ZenFone 5Z ZenFone 5Q
メーカー ASUS
価格(税抜) 5万2800円 6万9800円 3万9800円
ディスプレー 6.2型Super IPS+液晶(19:9) 6型IPS液晶(18:9)
画面解像度 1080×2246ドット 1080×2160ドット
サイズ 約75.6×153×7.7mm 約76×160.5
×7.7mm
重量 約165g 約168g
CPU Snapdragon 636
1.8GHz(オクタコア)
Snapdragon 845
2.8GHz(オクタコア)
Snapdragon 630
2.2Hz(オクタコア)
内蔵メモリー 6GB 4GB
内蔵ストレージ 64GB 128GB 64GB
外部メモリー microSDXC(最大2TB)
OS Android 8.0 Android 7.1
LTE対応バンド 1/2/3/5/7/8/18/19/28/38/39/41
3Gバンド 1/2/5/6/8/19
DSDS ○(4G+4G DSDV) ○(4G+3G)
CA対応 ○(2CC) ○(3CC) ○(2CC)
VoLTE ○(ドコモ、au、Y!mobile)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ画素数 リア:12メガ(標準)+8メガ(広角)
/イン:8メガ
リア:16メガ(標準)
+8メガ(広角)
/イン:20メガ(標準)
+8メガ(広角)
バッテリー容量 3300mAh
高速充電 最大5V/2A 最大9V/2A 最大5V/2A
生体認証 指紋、顔
SIM形状 nanoSIM×2(microSD排他) nanoSIM×2
(microSD別)
USB端子 Type-C microUSB
3.5mmイヤホン
カラバリ シャイニーブラック、スペースシルバー ルージュレッド、ムーンライトホワイト、ミッドナイトブラック
発売時期 発売中 6月下旬以降 発売中

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