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音声体験をリッチにするスタートアップのイヤフォン、スピーカー

2018年04月19日 07時00分更新

皆さんこんにちは、pilot boatの納富隼平(のうとみじゅんぺい)です。toCをテーマに業界ポジトークを担当しております。今回は、スタートアップが関わるスピーカーやイヤフォンを紹介します。

 さて皆さん、「Amazon Echo」、「Google Home」、「LINE Clova WAVE」などのスマートスピーカーはお持ちでしょうか?

 ちなみに私はGoogle Homeを自宅に置いているのですが、ラジオ機能しか使えていません。最近はSpotifyが上場する計画だったり、AppleがShazamを買収しようとしたり、音楽ストリーミングも色々と話題です。そう、現在スマートスピーカーの登場や音楽ストリーミングによって音声コンテンツに今、注目が集まっています。

 でもどんな音楽だろうと音声だろうと、なんにしてもスピーカーやイヤフォンが必要です。というわけで、今回はスタートアップが関わるスピーカー、イヤフォンを紹介します。ちなにみハードウェア製品なので、多くの製品がクラウドファンディングを利用しているようですね。

通勤もトレーニングも安心に。骨伝導イヤフォン「earsopen」

 最初に紹介するのは「earsopen」。骨伝導を利用したイヤフォンです。開発したBoCo社によると、従来の骨伝導のイヤフォンより広帯域の音を拾い、高音質を実現しているアイテムだそうです。

Credit by BoCo

 銀座に製品を試せる店舗があって、私も試してみました。耳に引っ掛ける感じでデバイスを装着。耳の穴は塞がっていません。実際にBluetoothにつないで音楽をかけてみたら、これがキレイに聞こえるんですよね! 耳が塞がっているわけではないので、周りの音も普通に聞こえます。もちろん人と会話することも可能。骨伝導なので周りの人にはイヤフォンからの音楽が聞こえていないというのが驚きの体験でした。私は骨伝導自体がはじめての体験だったのですが、音も違和感なく聞こえました。

 私は移動中音楽を聞くのですが、普通のイヤフォンだと電車のアナウンスなどが聞こえないんですよね。earsopenならそんな心配もなくなりそうです。欲しい。

置いたものから音が鳴るスピーカー「docodemo SPEAKER」

 同じくBoCo社の製品。今度は「どこでも」、「なんでも」、「いつでも」高音質スピーカーに変えてしまう「docodemo SPEAKER」です。テーブル、壁面、窓、ダンボール箱、クルマの車体などにくっつけて使用します。

Credit by BoCo

 docodemo SPEAKERは骨伝導の技術を応用して作られたそう。たとえば2メートルの長机に置いたら、長机全体がスピーカーとなり音が聞こえてきます。2メートルのどこからでも同じに聞こえます。これの何がいいかというと、場所による音質の変化が小さくなるんですよね。イベントやバーベキューなどで便利そうです。パリピに生まれ変わったらぜひ欲しいです。

360度のノイズキャンセリングを実現したイヤフォン「Tilde」

 先日クラウドファンディングでみつけて気になった商品が「Tilde」(ティルデ)。ノイズキャンセリング機能をもったイヤフォンですね。

Credit by Makuake

 一般的なノイズキャンセルは、たしかに暗騒音(飛行機などのゴーッという音)は聞こえにくくなるのですが、人の声までは消せませんでした。しかしTildeはそれも実現。騒音も人の声も含めて360度のノイズを消してくれるそうです。クラウドファンディングは見事成功して1200万円以上も支援を受けていました。

 筆者はコワーキングスペースやカフェなどで仕事をすることも多いのですが、急に隣の人が不倫の話を面白おかしく話し始めたりして、作業に集中できないことも間々あるんですよね。そういうときに便利そうです。まだ試せてないので試してみたいです。

Made in TOHOKUのポータブルスピーカー「OVO」

 JDSoundが提供する「OVO」は「動画視聴に最適なスピーカー」。OVOはポルトガル語で「卵」という意味で、音に包み込まれるようなスピーカー、という意味だそうです。

 OVOの特徴はUSBのみで給電すること。従来の方式だと大音量に向いていなかったり、遅延が発生したりするらしいのですが、OVOはUSB給電を採用し独自のシステムを組み合わせることでそれらの弱点を克服。

 映画を見たりスポーツをライブでみたりすることがいっそう楽しくなりそうです。欲しいですね。まぁ一緒にスポーツ観戦する友だちなんて僕にはいないんですけどね。

「BONX」でスポーツ中でもみんなでコミュニケーションを

 イヤフォンというよりはコミュニケーションツールなのですが、忘れてはいけないのが「BONX Grip」です。片耳にデバイスを装着して使用。スマホとBluetoothを使って、トランシーバーのように他者と会話ができます。

 ホームページをみると、スノボや自転車などのスポーツを中心に、コミュニケーションをとりたいけどちょっと面倒なシーンが想定されていることがわかります。

 スノボをしていたりや自転車をこいでいると息が上がってしまったり風切り音が聞こえてきそうなものですが、BONX Gripは人の声だけを拾ってくれるそう。レジャーだけでなく、プロの自転車チームもBONXを使っているそうです。私はすでにBONXを持っているのですが、一緒にスノボに行く友だちがいないですね。コミュニケーションをとれません。

 さて今回はスタートアップ×イヤフォン・スピーカーをテーマにお送りしました。次回もtoCの切り口でスタートアップを紹介していきたいと思います。何か気になるテーマがあったらTwitterで教えてくださいね!

納富隼平(pilot boat)

著者近影 納富隼平

合同会社pilot boat 代表社員CEO。
1987年生まれ。2009年明治大学経営学部卒、2011年早稲田大学大学院会計研究科修了。在学中公認会計士試験合格。大手監査法人で大手電機メーカーを中心に会計監査に携わった後、ベンチャー支援会社に参画し、300超のピッチ・ベンチャーイベントをプロデュース。
2017年独立して合同会社pilot boatを設立し、引き続きベンチャー支援に従事。長文スタートアップ紹介メディア「pilot boat」、podcast「pilot boat cast」、toCベンチャープレゼンイベント「sprout」を運営。得意分野はFashionTechをはじめとするライフスタイル・カルチャー系toCサービス。各種メディアでスタートアップやイノベーション関連の執筆も務める。
Twitter: @pepepe_pei

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