2018年02月22日09時00分

安倍首相とも親交結んだプラネットウェイ平尾憲映社長の大器

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安倍首相とも親交結んだプラネットウェイ平尾憲社長の大器

 サイバー国家エストニアのセキュリティー技術を応用した情報インフラを設計するプラネットウェイ。いま同社には業界のトップランナーが次々と集まっている。2月1日付でジョインしたのは日本IBM BlueHub企画推進室長として知られる大山健司氏。大企業とスタートアップを結びつけ、新たな事業を生み出すオープン・イノベーションのプロフェッショナルだ。大山氏はプラネットウェイが新世代のオープン・イノベーション・プラットフォームの草分けになると確信している。顧客情報を活用した新たなサービスをつくりたいが、情報漏えいの恐れから承認がおりない──大手新規事業担当が抱えがちな悩みを、セキュリティーを担保した上、大手IT企業の囲い込みとも無縁なオープンな環境で解決できるはずだ。大山氏はなぜプラネットウェイへの移籍を決めたのか。同社代表・平尾憲CEOとの対談で明らかにする。(全3回)

Speaker:
プラネットウェイ 代表取締役CEO
平尾憲映

安倍首相とも親交結んだプラネットウェイ平尾憲社長の大器
1983年生まれ。エンタメ、半導体、IoT分野で3度の起業と1度の会社清算を経験する。学生時代、米国にて宇宙工学、有機化学、マーケティングと多岐にわたる領域を学び、学生ベンチャーとしてハリウッド映画および家庭用ゲーム機向けコンテンツ制作会社の創業に従事。在学時に共同執筆したマーケィングペーパーを国際学会で発表。会社員時代には情報通信、ハードウェアなどの業界で数々の事業開発やデータ解析事業などに従事。

プラネットウェイ 取締役 事業推進本部長
大山健司

安倍首相とも親交結んだプラネットウェイ平尾憲社長の大器
1972年生まれ。コンサルティングファーム、証券会社(M&A部門)、ベンチャー企業を経て2012年より日本IBMの事業戦略コンサルティング部門に赴任。2016年より、スタートアップの事業育成支援と、大手企業とスタートアップのオープン・イノベーションを促進するIBM BlueHubのリーダーとして主に事業開発を担当。事業戦略策定、新規事業企画/開発、国内/海外のM&Aアドバイザリー、IPO関連コンサルティング等の実績多数。2018年より現職。

プラネットウェイにジョインした4つの理由

平尾 プラネットウェイの対象は全業界なので、とにかく企業間連携が鍵なんです。保険の中の支払いプロセスひとつをとってみても、ひとつ実現すればすべての業界が入れ替わるくらいのインパクトがあるんですよ。業界ごとの課題をヒアリングして、どうテクノロジーをアプライできるのかを考えていく。うちのビジネスディベロップメントは自ら動いて業界を変えられるくらいの人じゃないといけない。そこで大山さんは絶対条件じゃないかと毎月のくどきにつながったわけです。

大山 最初は立場的なものもあるので、もうちょっと会社としてプラネットウェイとできることがないのかなと考えていたんですよ。ただそれをやるには時間もかかるし長い承認プロセスがあり、待っているあいだに1~2年過ぎてしまう。それならいっそ自分が飛びこんでしまえばいいんじゃないかと思ったんですね。

平尾 じつはBlueHubで大山さん以外にも助けてもらった人がいて、飲み会の席では全員くどいたんですよ。大体の人が即決といいうか「行く行く」と答えたんですが、大山さんだけはちがった。大山さんだけがプラネットウェイのことを真剣に考えてくれた上で「会社のことがあるから即決できない」と言ってくれた。ぼく自身、起業時の全員を追い出した経験もあるので、大山さんは信頼できるなと思ったんです。

大山 オープン・イノベーションはみんな必要だと感じているんですよ。自分たちだけではイノベーションを起こすことは難しいと。とかくガラパゴスにおちいりがちな日本の大企業を後押しというか、不安を払拭するようなプラットフォームがあればすごく進むのではないかと。IBM、AWS、マイクロソフトといった大手クラウドベンダーだけでなくピンポイントで課題を解決できるソリューションが必要じゃないかと。

平尾 大手のやり方だとどうしてもつながっているもの同士を使わざるをえないですよね。オープンイノベーションに見えても大きな池というか、枠組みの中のオープンだったりする。たとえばMicrosoftの AzureとIBM Cloudが枠組みを超えて交わることはない。ぼくらはどれを使ってもデータ連携ができる仕組みをつくり、囲い込み戦略を壊していきたい気持ちがある。それが将来的にはポスト資本主義の考え方にもつながってくるんですが、そのためには百戦錬磨の方に集まってもらわないといけない。どんな業界でもやっていける人が必要なんです。ようやくそれをやってもらえる全方位的な実働メンバーが入ってもらえると、大山さんには期待しているんですよ。

大山 星の数ほどあるスタートアップの中でプラネットウェイにジョインしたのは、やっている事業やプロダクトに着目したのが1つ目です。2つ目はエンジニアのレベル。エンジニアはトーニュCTOを筆頭に拡充しています。日本のIT業界はいろいろと見てきましたが、中でもスキルレベルが圧倒的に高いです。彼らは持っているスキルをイノベーションに生かしたいという思いも非常に強い。そういうエンジニア集団と仕事できることが2つ目の理由。3つ目はエストニアと日本という2つの拠点があるグローバルファームであることですね。今は日本でパイプラインを積み上げていますが、今後は海外に軸足を広げようと考えていることです。

平尾 いまは国内だけですが、国外からの引き合いを入れると10ヵ国くらいプラスされますからね。引き合いがあるのは主にアジアとアフリカ。現在はエストニアで生まれたもののすごさをようやく世の中の人がわかりはじめたところ。それを日本で形にして世界展開するという話をするだけでアジア諸国の首相レベルが「うちの国でもそれを使ってもいいかな」という話になりやすい。技術大国エストニアと、品質に信頼のある日本という組み合わせがすばらしいんですよね。その意味でうちが唯一無二の会社になりうるわけです。Asia Pacificのヘッドクオーターはいま日本ですが、そのうちシンガポールなどに移していきたい。そこでは何もないぶんフロッグジャンプ(新興国市場でカエル飛びのように大きく事業規模が拡大すること)できる可能性がある。国内で数件手がけた後、海外で「オープン・イノベーションを立ち上げました」といえば、日本では比較にならないスピードで使われていくことになるだろうと。

大山 ジョインした4つ目の理由はもうまさにこういう平尾さんですよね。ぼくにはないところをもっていると感じました。孫泰蔵さんとかいろんな大物を動かしてアドバイザリーボードに入ってもらっていますが、大きな話をして、まわりを動かせる人というのは、星の数ほどスタートアップを見てきましたがなかなか見かけないですよ。

平尾 とはいえ、なかなか大きな話は伝わらないものなので、ぼくの言葉をトランスレートして伝えてくれたらと。そういう大きな話も必要なフェーズにきてると思うんですよね。先日、安倍首相が首脳会談でエストニアを訪問したときにお話をさせてもらったこともあったんです。「日本の課題をこう解決したい」と話したら、立ち上がって握手を求めてくれた。ぼくは福岡の高島(宗一郎)市長とも仲良くさせてもらっているんですが、安倍さんと高島さんが親しいこともあって、「今度プライベートでごはんでも食べに行きましょう」とさえ言ってくれました。それもぼくひとりの力ではなく、エストニア政府の方に色々とつないでいただけた結果なので。

(第3回に続く)

安倍首相とも親交結んだプラネットウェイ平尾憲社長の大器

(提供:プラネットウェイ)

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