2017年11月30日17時00分

3年先行く(?)niconicoの新バージョン「niconico(く)(クレッシェンド)」発表

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 日本最大級の動画サービス「niconico」が、ニコニコ動画・ニコニコ生放送に続く3つ目のインターフェースとなる「ニコキャス」を提供、その上で展開される新機能「niconico(く)(クレッシェンド)」を発表した。

 「niconico(く)」は双方向性を重視した新サービスで、生放送時に配信者と視聴者が連携して番組を盛り上げたり、リアルタイムで映像を合成するといった新機能を多く搭載しているのが特徴。ドワンゴによると「21.2世紀から来た未来のストリーミングサービス」とのこと。今回この「niconico(く)」のサービス発表会が六本木のニコファーレで開催され、PCで実際に操作しながらその機能を体験してきた。

 サービス発表会にはドワンゴ代表取締役会長CTOの川上 量生氏、取締役の栗田 穣崇氏が登壇。同じく取締役の夏野 剛氏がMCを務め、「niconico(く)」の新機能を実演。来場者はPCを使ってその双方向機能を体験した。

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画像左からドワンゴの栗田氏、川上氏、夏野氏
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開場の来場者席に設置されたPC

niconico(く)のサービスを実現する2つのシステムを開発

 歴代16番目のバージョンとなる「niconico(く)」は、双方向による複数の新機能を搭載。その実現のためにドワンゴでは2つのシステムを自社開発した。ひとつは双方向部分を担う「Akashic(アカシック)」、もうひとつは引用・合成を担うストリームサーバー「DMC」だ。実はDMCは1年ほど前から稼働しており、ニコニコ動画やニコニコ生放送の配信基盤はすでにDMCに置き換わっているとのこと。現状では単なる配信サーバーと変わらないことしかしておらず、今回加わる「Akashic」と組み合わせることでさまざまなことができるようになる。

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「niconico(く)」の機能を実現する「Akashic」と「DMC」

 双方向の機能というのはどんなに簡単な仕組みでも、多くのユーザーがアクセスするのでMMORPGを作るのと変わらないほど開発に時間がかかる。今回「Akashic」と「DMC」を組み合わせることで、それが短期間で実装できるようになったと川上氏は説明。この2つのシステムで、動画配信はもちろんリアルタイムで映像合成ができる機能を備える。

 さらに、その新しい機能を使うインターフェースとして「nicocas(ニコキャス)」を用意。ニコニコ動画、ニコニコ生放送に続く3番目のインターフェースだ。この「nicocas」上で、動画と生放送、それから双方向機能と映像合成を一体化したサービスを提供する。さらに「nicocas」ではスマホ版もPC版と同時に提供され、サービスにログインしなくても使えることが発表された。

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3番目のインターフェース「nicocas」

「niconico(く)」の新機能は配信者の細かいニーズにも対応

 続いて「niconico(く)」の新機能が順に紹介された。最初に紹介されたのは「オープニング」と「エンディング」の2つの機能。これまでの生放送では、配信することをSNSなどで告知し、生放送を開始して視聴者が集まるのを待っていることが多かったが、それをテンポよく始めたいということで用意されたのが「オープニング」だ。

 あらかじめ用意されたオープニング映像に、配信者のリアルタイム映像をボタンひとつで合成し、これから番組が始まるといった雰囲気を作ることができる。

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PCに映し出されたオープニング。もちろんアニメーションが動き、左下に配信者の映像がリアルタイムで合成されている

 「エンディング」は配信終了時に表示する映像で、放送者名や番組名、来場者数といった情報が自動的に表示されるエンドロールを配信するだけでなく、配信者が絵描き歌を行なったり、視聴者のクリックで紙吹雪が舞うといった機能が用意されている。

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エンディングの様子。幕の向こうに配信者がリアルタイム合成されている。下のほうに紙吹雪が積もっているが、視聴者がクリックすることで上から降ってくる仕組みだ

 オープニング・エンディングは、当初はニコニコ側で用意されたものだけだが、フォーマットを開放する計画があるということだ。

 次に紹介されたのは「ニコニコQ」。これはアンケート機能とクイズを作成共有できる仕組み。アンケート機能はいままでもニコニコ生放送にあったが、アンケートを作りながら放送するのは難しかったため、今回あらかじめ作って用意できるようにした。設問は複数つなげることができるので、クイズを連続して出題するような放送ができるだけでなく、視聴者がクイズを作り、放送者はそれを貼り付けるといったことも可能。

 この「ニコニコQ」は別サイトになっているので、「nicocas」だけではなく、SNSや他の配信サービスで利用することもできる。レスポンスはかなり速く、集計もあっという間に終わった。

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「ニコニコQ」を使ったアンケートの様子。ちなみにこの設問は「体験生放送のデモ配信が最後まで成功すると思うか?」で、もっとも多い84%は「失敗する」を選んだ人の割合

 続いて紹介されたのは「ニコ割ゲーム」。これは視聴者全員でミニゲームを行ない、盛り上げる機能だ。ミニゲームは全員が強制的に参加させられるが、配信者のみ、抽選で選んだ人のみが遊ぶことも可能。ゲーム自体はぱっと見ただけでルールがわかる簡単なゲームが30種類ほど用意される。ゲーム終了直後に上位ランキングの発表や、自分の成績がどのくらいのランキングなのかも見ることができる。

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「ニコ割ゲーム」の「ねらえ!パーフェクトバッティング」。投げられた球を打って的に当てるという簡単なゲーム。残念ながら筆者は、参加4000人以上の中で上位60%にしか入れなかった

 双方向機能としてはもうひとつ「8パズル」を用意。これは配信中の映像をパズル化し、視聴者の協力で完成させる機能だ。9分割されてランダムに表示された画面を空いたマスに動かしていく。視聴者の投票でもっとも多く投票されたマスが動く。

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「8パズル」の画面。当初は25分割で作っていたが難しすぎるために9分割になったとのこと

 放送者向けの機能もいくつか加わる。まずは、放送中にインターバルを確保する「休憩する」機能。これは「休憩」ボタンを押すだけで自動的にCMが流れて間が取れる仕組みだ。配信されるCMはユーザーが広告を出している動画が流れる。このCMで表示される動画の再生数は、「興味がない」というボタンを押すと加算されない仕組みになっている。

 同様に、放送中に急な用事ができたときに使える「マルチカメラ」機能も発表された。これは急な来客があったり、場所を移動したいときにスマホをセカンドカメラとして使う機能。ボタンひとつでスマホがカメラに変わり、スマホを持っていけば放送を中断せずに続けることができる。

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「マルチカメラ」でスマホをカメラ代わりに使用しているところ。放送に使っているPCから離れ、今回の発表会の裏側をスマホのカメラから配信している

 リアルタイムに映像を合成する演出としては「引用する」機能が用意された。これは、放送者と視聴者で、他のニコニコ動画やニコニコ生放送を見て盛り上がろうという仕組み。これまで生放送ではパソコン側で画面を取り込まないとできなかったが、これからは「niconico(く)」側でそれを実現。ボタンひとつで引用でき、スマホだけでも可能。機材なしで引用放送ができるのが特徴だ。

 レイアウト変更もボタンひとつで行なえるほか、ワイプの大きさを逆転することができる。引用される側は、残念ながら引用拒否する設定はなく、現状では引用を拒否することはできないが、要望があれば検討するとのことだった。

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「引用する」の画面。放送者が小さなワイプで表示されているが、ボタンひとつで大きさを逆にすることが可能

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