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Bluetooth接続で、スマホの音も流せる

KAWAI、オンキヨーと共同でハイクラスなオーディオ再生可能な電子ピアノを開発

2017年10月04日 21時00分更新

CA98

 河合楽器製作所(KAWAI)は10月5日、響板に専用設計の加振機を付け、高性能な音響再生が可能な電子ピアノ“Concert Artist”シリーズ「カワイデジタルピアノ CA98」を発表した。2年半ぶりの新モデル。Bluetooth経由での音楽再生にも対応する。

 CA98はシリーズの最上位だが、CA78、CA48も同時発表した。価格はそれぞれ38万円(税抜)、29万5000円(税抜)、19万5000円(税抜)。発売日はCA98/78が先行して10月20日。CA48の発売は11月10日だ。

背面全体が震え、音が部屋中に広がる

 特徴は音の良さだ。通常の電子ピアノでは左右それぞれのスピーカーを持つのみという機種も少なくないが、CA98ではオンキヨーと共同開発した、響板スピーカーシステム向けの加振器「Vibtone」を装備した。響板を大きく震わせる必要のある低音用と、中高音用の2種類を用意している。

響板はピアノの背面に置いている。板全体が振動する仕組みだ

響板を補強する棒材の置き方を変えている

中高域の特性を改善するために苦労した

 スピーカーで言えば2ウェイ。ただし、中高域の再現に関しては苦心したそうだ。一般的なスピーカーのツィーターは小型で点に近いが、響板の大きな面積を振動させる必要がある。そのため従来機種では、中高域の周波数特性にピークディップがかなり発生していた。そこで取り付け構造を新開発し、伝達ロスを排除。滑らかにつながる周波数特性にするとともに、強く、立ち上がりのいい音が出せるようになった。

加振器のVibtoneは、低域用と中高域用がある

 響板に関しても改良。強度を上げるため、響棒の数を4本から5本に増やし、かつ取り付け確度を垂直方向にずらしている。横方向の強度を確保するため、その裏側にも響棒を追加した。

オンキヨーの技術を応用した部品の数々

メイン基板、KAWAIカスタムチップも用意されている

左がアンプ部分、Spctra Moduleはヘッドフォン再生を高音質化するためのもの

 この響板スピーカーはCA98のみの特徴だが、CA78も6スピーカー、CA48でも4スピーカーを搭載する、充実した仕様だ。内部にはSpectrum ModuleやDIDRCといったオンキヨーの独自技術を採用。楽器でありながら、ハイクラスオーディオの水準の製品だとする。

CA78はスピーカーを内蔵している

オンキヨーとKAWAIの共同開発部分のまとめ

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