週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

TGS2017ウォーゲーミングブースでCEOと「WoWS」担当者に突撃インタビュー

2017年10月04日 12時00分更新

 9月21日から24日、幕張メッセにて「東京ゲームショウ 2017」(以下TGS)が開催された。今年のTGSは国内外から609社のゲーム関連企業が出展。今回はそのなかで7ホールに巨大なブースを構えていたウォーゲーミングジャパンのブースをご紹介します。

 また、記事後半ではTGSのために来日したWargaming.net CEOのビクター・キスリー氏と「World of Warships」(以下WoWS)の柳沼恒史プロデューサー、畑井翔プロダクトスペシャリストに行なったインタビューも掲載。ミリタリーゲームが好きな読者のみなさん、じっくりとご覧ください。

今年のウォーゲーミングジャパンブースはミリタリーとVRがずらり!

 今年のウォーゲーミングジャパンのブースは、新作リアルタイムタクティクスゲーム「Total War:ARENA」(以下TWA)をイメージ。ステージの後方にはコロッセオのような円形のオブジェがドーンと設置されており、壁面は同社の人気タイトル「World of Tanks」(以下WoT)やWoWSのキービジュアルが貼られていた。

オンラインバトルファンにお馴染みのウォーゲーミングジャパン。中央のステージでは、トークショーや対戦大会が行なわれていた

 そしてブースの右側を見ると、広いスペースを使ってVRコンテンツの試遊スペースが設けられていた。こちらは同社とパートナー関係を結んだVR Tech社の「Polygon VR」と「Chinema VR」のコーナー。Polygon VRはSFふうのFPSゲームで、Cinema VRはプレイヤーが西部劇の登場人物になって銃撃戦を体験できるゲーム。

「Polygon VR」は一般的なVRコンテンツと異なり、全身にモーショントラックセンサーを装着し、全身で遊ぶシューティングゲーム。5人同時にプレイできる最新のアトラクションで、整理券がすぐになくなってしまうほどの人気だった

「Cinema VR」は二丁拳銃で闘うゲーム。気分は西部劇の主人公!

プレイヤーが空母の甲板に立って、着艦誘導をするVRコンテンツ。画面の奥から飛んでくる航空機を上手く誘導して、甲板に着陸させろ!

 ウォーゲーミングジャパンブースにはWoT(PC版、コンソール版)やWoWS、TWAの試遊台がずらり! PC版のWoTとWoWSは今後実装予定のコンテンツをいち早く体験できるとあって、一般日には数十分の待機列ができていた。

「WoT Console」はPlayStation 4用のオンラインタンクバトル

WoWSの試遊台は、今後実装予定のパンアジアツリーの駆逐艦が選択可能だった。台湾や韓国、タイなどの艦艇が登場するので、アジア圏のプレイヤーには特に歓迎されるだろう

現在クローズドβテスト中の新作「Total War:ARENA」の試遊コーナー。リリース時期は未定だが、基本プレイ無料で配信予定

ウォーゲーミングの最重要人物、
ビクター・キスリーCEOが語る今後の展開

 Wargaming.netのCEO ビクター・キスリー氏にインタビュー! 現在クローズドβテスト中の新作「Total War:ARENA」を開発したきっかけや、世界的に人気な同社の人気タイトル「World of Tanks」「World of Warships」について話を伺った。

Wargaming.net CEO ビクター・キスリー氏。ゲームが大好きで、いまなお忙しい合間を縫って遊び続けている

――ビクターさんが「Total War」シリーズを初めてプレイしたときのことをお聞かせください。

ビクター・キスリーCEO:(以下ビクター氏)私は歴史ゲームが好きなので、2000年に初めて「Shogun:Total War」をプレイしたときに大きな衝撃を受けました。彼らの持つ技術力の素晴らしさは、プレイしてすぐにわかりました。もちろん、その後に発売されたシリース作品の「Medieval:Total War」や「Rome:Total War」などもプレイしました。

――そのころビクターさんは、どのようなゲームを作っていましたか?

ビクター氏:「Total War」から少し後になりますが、2007年ごろの我々は第二次世界大戦を舞台にしたストラテジーゲーム「Order of War」を開発しました。スクウェア・エニックスから販売されたゲームなのですが、Total Warシリーズと少し似ているかもしれません。

――では「Total War:ARENA」はいつごろから開発してますか?

ビクター氏:作ろうという話は、だいたい1年半くらい前から動きはじめました。私が「Total War:ARENA」に求めたのは“チームワークプレイ”です。従来のTotal Warはシングルプレイでしたが、我々のタイトルは10対10のマルチプレイです。今までとは違って、プレイヤーどうしの連携や、チームプレイが重要になります。TGSのステージで発表しましたが、なるべく早い段階で日本の勢力を追加します。日本のプレイヤーのみなさんも、楽しみにしていただきたいです。

――World of TanksとWorld of Warshipsについて伺います。去年のTGSから今まで、両タイトルはどのような1年間でしたか?

ビクター氏:World of Tanksは大きなアップデートがいくつも実装された年でした。なかでも30対30の“グランドバトル”は大規模な戦車戦を楽しめるゲームモードで、とても反響が大きかったです。そしてもうすぐ実装されるHDマップも素晴らしいアップデートです。ゲーム画面のディティールが、いままで以上にリアルになります。見た目はリアルですが、HDマップ用のエンジンを開発したので、マシンパワーはそれほど必要としないのが特徴ですね。

――マップがHD化されて、地形や戦術は変化しますか?

ビクター氏:地形の基本的な構造は変わっていませんので、戦い方はいままでと同じです。見た目が大きく変わりましたが、みなさんが今までに習得した戦術は従来どおり使えますので、心配しないでください。

――WoWSはリリースから2年経ちましたが、世界的なリーグを行なう予定はありますか?

ビクター氏:「ウォーゲーミングリーグ(WGL)」のような世界規模の大会はまだ未開催ですが、少しずつ大会は行なっています。WoWSは今でも日々進化しているゲームですので、いつかタイミングがきたらリーグ戦を行ないたいですね。

――去年のTGSでビクターCEOは「大和が気に入っている」と話していましたが、あれから何隻も艦艇が追加されました。最近気に入っている艦はどれですか?

ビクター氏:今でも「大和」が好きです。大和以外で……ということでしたら、駆逐艦の「島風」かな? 私は「大和」と「島風」をよく使います。

日本で好きなのは「大和」と「島風」。その次に好きなのは「神戸牛」とジョークを飛ばすビクターCEO。どうやら昨晩のディナーが神戸牛だったようだ

――最後にウォーゲーミングファンの読者にメッセージをお願いします。

ビクター氏:我々にとって日本は非常に重要な市場ですし、個人的にも大好きな国です。それだけでなく、我々のゲームをたくさんプレイしてくださる人数も、ロシアほどではありませんがとても多い国です。これは計測しているデータにしっかり表れています。そのような優良なプレイヤーさんをサポートするため、日本オフィスのスタッフも年々増やしています。今後のWargaming.netの展開に期待してください。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事