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アプリで「オン」にしなければ課金されない

海外でパケ死しないauの「世界データ定額」をiPhone発表会現地で使ってみた

2017年09月26日 10時00分更新

 先日まで、アップルの発表会にあわせてサンフランシスコに出張してきました。現地で社長インタビューを生中継でお送りするということで、「iPhone 6s」とマイクなどを持参していざ現地へ、と行ってきたわけです。

 機材などは、百戦錬磨のアスキー動画班にお願いしてそろえてもらい、日本で動作チェックもしたので、とくに不安はありませんでした。ただ、唯一心残りだったのは、現地でのネットワーク環境です。どのネットワークを使えばいいか、現地SIMなのか、ローミングがいいのか。正直、中継用途じゃなくてもふだんの出張や旅行で気になる点ですよね。

 今回はスケジュール上、現地に着いてから発表会までにあまり時間的余裕がなかったため、キャリアが提供するローミングサービスを試してみました。利用してみたのはauの「世界データ定額」(980円/24時間)です。

日本では「データチャージ」を契約し、アプリを入れておく

 まずは、出国前の準備。そもそも世界データ定額はサービス提供地域でしか利用できません。通常ではアメリカ本土やハワイ、台湾などの32の国と地域で利用できますが、現在は期間限定で+131ヵ所のエリアでも利用できます(10月10日まで)。

 今回はアメリカ本土のサンフランシスコなので、エリア的に問題なし。利用する端末もiPhone/iPad、auのLTE対応Androidスマホであればオーケーで、とくに最新スマホでなくてもいいのはうれしいところです。

 なお、サービス担当者によれば、この+131のエリアで利用できるキャンペーンが今後も提供し続けられるかは未確定。ただ、どのぐらいの人がどの地域で使っているかはチェックしているので、標準的に提供されている31ヵ所に今後、新しい国や地域が追加される可能性は大いにあると言えるでしょう。

キャンペーンも行なわれている「世界データ定額」

 渡航エリアと端末が問題なければ、世界データ定額を利用するのに必要なことは大きくわけて3点。「データチャージ」(無料)に加入することと、「データローミングをオン」にすること、世界データ定額アプリを起動して、初期設定することです。

iOSであればApp Storeから、Android端末であればau Marketからダウンロードできる(写真はApp Store)

 実はこれらのことは、最後の世界データ定額アプリを入れてガイダンスにしたがっていけば、契約ページや設定が必要な画面の場所を教えてくれるため、あまり深く考える必要はありません。

国内でアプリの画面をタップしていけば諸々の設定は完了する

 それでも心配なときは、羽田、成田、関西国際、中部国際空港に設定されている「KDDIカウンター」を訪れてみましょう。営業時間内であれば、設定などの相談に乗ってもらえますし、9月30日までであれば100MBぶんのデータチャージカードがもらえます。

初めて世界データ定額を使うなら、KDDIカウンターに行ってみよう(写真は羽田空港3FにあるKDDIカウンター)

9月30日まで、KDDIカウンターで世界データ定額アプリの初期設定をするか、カウンターで900円以上の買い物をすれば、100MBぶんのデータチャージカードがひとり1枚もらえる

目的地に到着したら、アプリをオンにするだけ

 海外に着いたら早速、機内モードをオフに。ひと昔前であれば、海外でデータ通信をできるようにするとデータ使用料が青天井に請求される、いわゆる「パケ死」が怖い印象がありますが、世界データ定額はアプリからオンにしなければ、別途請求がこないのが特徴。安心して機内モードを解除します。

 その後、世界データ定額アプリを起動。目の前に表示される「利用開始」ボタンを押せば、そこからピッタリ24時間、日本時間に関係なく利用できます。ちなみに、海外で使ったデータ量は国内で使っているデータ量に加算されるので、使いすぎると月末などに通信制限がかかる可能性も出てくるので注意しましょう。

利用開始ボタンを押さなければ、一切請求はされないのが安心

利用開始するとアプリ内では利用停止までのカウントダウンがスタート。SMSでも世界データ定額が適用された旨が届く

動画配信にもバッチリ利用可能!
もちろんInstagramやポケモンGOも快適

 さて、設定や金額は安心な世界データ定額ですが、実用性はどうなのか。今回の出張のメインは日本への実況配信。Skypeのビデオチャット機能を使うため、そこまで大したスピードは必要ないものの回線が不安定だったり、極端に遅ければ支障が出ます。

 実際に配信している様子を見ていただけている人はわかるかもしれませんが、結論から言えばとくに問題なく使えていました。世界データ定額アプリを入れたiPhone 6sは、会場付近でほとんどAT&T回線をつかんでおり、大きな遅延もなく配信できました。

田中社長の意気込みも世界データ定額で届いていたワケです

 アップルの発表会中は、外で配信映像を観ていましたが途切れることなく視聴できましたし、翌日少し時間があったのでハンバーガーを食べて行ってInstagramに写真をアップしたり、ポケモンGOをプレイしていても快適でした。

海外で、余暇をストレスなく過ごせるというのはなかなかうれしい

 海外出張に何度か行っていますが通信インフラという面で日本ほど快適な国は、通信環境的にも料金的にもなかなかありません。もちろん通信環境などは場所や時間などで変動するものの、今回ストレスフリーで過ごせたのは非常に驚きでした。

 また、今回自分は3泊5日の取材にも変わらず、3回ぶん(72時間、2940円)の利用で済みました。これは、24時間ちょうどで自動的に通信が止まるので、通信が止まっていてホテルにいるときは公衆無線LANを使っていたからです。つまり、無駄なく、そして不用意に課金されることもないと言うわけです。

 そのほか、auの会員制プログラム「au STAR」(月額無料)の会員であれば、毎月1回ぶんの利用は無料になるなど、わりと太っ腹な特典も用意。auならではのサービスとなっているので、auユーザーで海外に行く予定のある人はぜひ使ってみてください。

リンゴ取材で大いに役に立った世界データ定額だった

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