2017年09月19日20時00分

【実機レビュー】iPhone 8シリーズのワイヤレス充電を試した:石川温氏寄稿

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201709iphone

 9月22日(金)より発売となる「iPhone 8」と「iPhone 8 Plus」。第一印象は「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」とほとんど変わらない。しかし、実際に触ってみると前モデルから1年が経過して、しっかりと中身が進化している様子がわかる。

 見た目の違いで言えば、背面がガラス素材になったという点が大きい。アップルとしてはワイヤレス充電機能であるQiに対応したいがため、金属筐体からガラス素材に切り替えたのだろう。

201709iphone

 発表会の時「他メーカーのように金属からガラス素材になって、安っぽくなってしまわないかな」と不安があったが、実際に触ってみると高級感があり、そんな心配しなくてよかったと反省したほどだ。

201709iphone
201709iphone
画像左がiPhone 8、画像右がiPhone 7

 では、アップルが金属筐体からガラス素材に切り替えるほど導入したかった、ワイヤレス充電の実力はいかほどのものなのか。

 ワイヤレス充電は、日本ではNTTドコモなどが中心となり“おくだけ充電”として2012年頃にQiがスマホに採用されたが、あまり普及しなかったという苦い歴史がある。しかし、アップルとしては、iPhone 8から採用してなんとかQiを世界に改めて普及させようとこれから本気になろうとしている様子が伺える。

 今回、iPhone 8とともにmophieの「wireless charging base」を借りることができた。iPhone 8をワイヤレスで充電するとどれくらい時間がかかるのか、3連休を費やして実験してみた。

 実験ではiPhone 8のバッテリーを空の状態にして、wireless charging baseで充電するというのを3回繰り返した。ちなみに、充電方法はwireless charging baseの中央にiPhoneを置くだけでいい。iPhone側の充電コイルは本体の真ん中にあるようなので、できる限り、wireless charging baseの中央に置くといいだろう。

201709iphone

 充電時間の平均をみると、バッテリーを約50%充電するのに約1時間10分、100%充電するまでに約3時間を要した。

 「これが速いのか、遅いのか」というのは、Lightningケーブルで充電したものを比較しないとわからない。そこで、iPhone本体に標準で付属する「Apple 5W USB電源アダプタ」で充電してところ、50%にするまで約52分、100%までで2時間21分かかった。やはり、非接触よりケーブルで直接充電した方が速いというわけだ。

 ちなみに、今回のiPhone 8から仕様では「高速充電に対応」とあり「30分で最大50%充電」と書いてある。この高速充電をするには、アップルがMacBook用に販売している「29W USB-C 電源アダプタ」と「USB-C -Lightningケーブル」を使うことで実現する。

 実際に29W USB-C 電源アダプタとUSB-C -LightningケーブルでiPhone 8を充電してみた。すると、50%を充電するのに30分、100%を充電するには1時間53分で完了した。たしかに、50%の充電は30分で完了するのはスペックどおりの実力だ。 朝の忙しい時間に30分で50%充電できるのは、かなり便利かもしれない。

201709iphone

 しかし、29W USB-C 電源アダプタだけでも税別で5200円、USB-C -Lightningケーブルも1mで税別2800円もするだけに結構、高めの出費となってしまう。このあたりはお財布と相談して、購入を検討したいところだ。

 ちなみに、wireless charging baseは年内にアップデートが予定されており、これにより「高速ワイヤレス充電」ができるようになるという。実際にどれだけ高速に充電できるかは不明だが、それを待ってから購入するというのでも悪くないだろう(すでにアップルストアなどでは在庫薄となっており、欲しくてもすぐに買えない状態にあるが)。

 これまでQiは日本国内でも普及することなく「過去の遺産」になろうとしていたが、今回、アップルが標準採用したことで、一気に広がりを見せそうだ。アップルは独自の規格で非接触充電を採用してくるかと思いきや、Qiのプラットフォームに乗ってくること自体、驚きだ。

 ただし、Qiは最近のトレンドであり、サムスンの「Galaxy S8」や「Galaxy Note8」、LGエレクトロニクスの「LG V30」でも採用されている。 また、アメリカではスターバックスのカウンター席にQiの充電器が埋められており、誰でも無料で使える環境が整っている。

 日本でも、同様な環境になることが十分予想される。ふだんから「iPhoneの電池が足りなくて困っている」という人は是非ともiPhone 8を検討するといいだろう。

 もちろん、「iPhoneを使いながら充電する」という使い方であれば、従来どおりLightningケーブルで充電しながら使えばいい。iPhone 8であれば、そうした使い方に加えて「ケーブルを刺さなくても充電できる」という使い方が増えたのだから、そうした「充電の仕方を選べる」というメリットを積極的に生かした方がいいだろう。

ワイヤレス充電(Qi)での充電時間
充電率(%) 充電までの時間
~50% 1時間12分
~60% 1時間31分
~70% 1時間49分
~90% 2時間36分
~100% 2時間59分
USB-C -Lightningケーブル+
29W USB-C 電源アダプタでの充電時間
充電率(%) 充電までの時間
~50% 30分
~60% 37分
~70% 44分
~80% 59分
~90% 1時間14分
~100% 1時間54分
付属充電コネクタでの充電時間
充電率(%) 充電までの時間
~50% 52分
~60% 1時間3分
~70% 1時間13分
~80% 1時間26分
~90% 1時間41分
~100% 2時間21分
 iPhone 8iPhone 8 Plus
容量64/256GB
ディスプレー4.7型液晶5.5型液晶
画面解像度1334×750
ドット
1920×1080
ドット
画素密度326ppi401ppi
コントラスト比1400:11300:1
サイズ67.3×138.4
×7.3mm
78.1×158.4
×7.5mm
重量148g202g
CPUApple A11、M11
カメラ12メガ
/F値1.8
12メガ×2
/F値1.8、2.8
インカメラ7メガ/F値2.2
動画撮影4K/60fps、フルHD/240fps、フルHD(イン)
手ぶれ補正○(光学式)
生体認証○(指紋)
販売キャリアドコモ、au、ソフトバンク、SIMフリー
4G対応周波数
(ドコモ)
2.1GHz(1)/1.8GHz(3)
/800MHz(19)/3.5GHz(42)
4G対応周波数
(au)
2.1GHz(1)/800MHz(18)
/WiMAX 2+(41)/3.5GHz(42)
4G対応周波数
(SB)
2.1GHz(1)/1.8GHz(3)/900MHz(8)/AXGP(41)
最大通信速度下り800Mbps
VoLTE
Wi-Fia/b/g/n/ac MIMO対応(2.4/5GHz)
防水防塵
3D Touch
FeliCa
SIMサイズnanoSIM
コネクターLightning
通話時間14時間21時間
ネット利用時間12時間13時間
連続再生時間
(ビデオ/音楽)
13時間
/40時間
14時間
/60時間
ワイヤレス充電
カラバリゴールド、シルバー、スペースグレイ
価格
(SIMフリー版)
64GB:税抜7万8800円
256GB:税抜9万5800円
64GB:税抜8万9800円
256GB:税抜10万6800円

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