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愛嬌たっぷりダイドードリンコ自社サイトのおとぼけ女性キャラに突撃

2017年09月14日 18時30分更新

ダイドードリンコのオウンドメディア「3分で分かるダイドードリンコ」

 飲料メーカー「ダイドードリンコ」が、なぜ「ドリンク」ではなく「ドリンコ」なのかご存知でしょうか? ダイドードリンコでは「領収書にダイドードリンクと誤まって書かれてしまう」など社内あるあるのエピソードを盛り込み、社名の由来を特設サイト「3分で分かるダイドードリンコ」(以下、「3分で分かる」)で紹介しています。他にも「当たり付き自販機の当たる確率」など、利用者が日ごろ疑問に思っている内容をマンガテイストの楽しい雰囲気で紹介。

登場人物は何者かと話題になりました。

 登場人物は「ドリンコ編集部」の新米記者である中川さんと梅垣編集長。マイペースだけど気になったことがあるとすぐに取材へ走り、天然ボケを入れてくる中川記者がチャーミングと話題です。中川記者とはいったいなにもの? 素顔に迫りました。

広報部で社内報を作る仕事がメイン

――中川記者はホンモノの「記者」なのでしょうか?

中川さん:記者ではなくダイドードリンコの社員です。広報の仕事をしていて、社内報を制作する業務をメインで担当しています。編集長の梅垣も同じ仕事をしています。

通常時の中川さん。飲料メーカーの広報さんらしいです。

記者に扮する撮影用の服を着用してもらいました。雰囲気が変わるものですね。

――社員さんなのですよね。実は私、事前にお会いしたことがあったので正体を知っていたのですが、写真の表情がバリエーション豊かで本格的なので「本当に広報さん?」とびっくりされませんか?

中川さん:そういうふうに驚かれたことはありません(笑)。ですが、自分がサイトに大きく登場するという役目が決まった時、特に目立ちたいとかではなかったので、最初は少し戸惑いました。

――では、撮影は恥ずかしかったり。

中川さん:挑戦してみたら楽しかったです(笑)。撮影で大変だったのは、私の顔は普通にしていてもにやけているように見えてしまうようなので、カメラを持ってスクープを狙うシチュエーションなど真剣な表情のカットでNGが多かったです。

「真顔苦手なんですよ~」と答えてくれる中川さん。かわいい。

――微笑みを絶やさないからだと思います。撮影でこわばってしまって笑えないという人は多いと思いますが、反対なのですね(笑)。

社員が発信するから価値がある

――なぜ「3分で分かる」に社員さんが登場する運びになったのでしょうか? モデルさんやタレントさんにお願いするというのもありだったのでは。

中川さん:ダイドードリンコに興味や関心、親しみをもってもらうことが目的だからです。モデルさんに登場してもらうよりも、社員が登場したほうが親しみをもってもらえるのでないかと、企画当初から方向性が固まっていました。

広報部の2名が編集長と記者として登場。左が編集長役の梅垣さん、右が新米記者役の中川さん。

――なぜ中川さんに白羽の矢が?

中川さん:ダイドードリンコの真実を追求するというテーマで記者のキャラクターを設定しました。私が社内報を作っているため、社内ではネタを探してアンテナをはっているという意味で記者に近いという点と、入社してから年数がまだ浅いので、サイトを見て下さる方と同じ目線でダイドードリンコのあまり事実を取り上げられる、という点で、私が新米記者役をさせていただきました。

――中川さんのフレッシュさがいいのでしょうね!

中川さん:どうなのでしょうか(笑)。社員が自ら登場することによってダイドードリンコの社風も感じ取っていただけるとうれしいです。

新米の中川記者がネタを見つけてくるという設定。

――内容の制作も担当したのですか?

中川さん:はい。原稿は私含む広報部の数名で担当しました。「3分で分かる」は構成や原稿をすべて内部で制作しています。取り上げるトピックスは、Twitterで当社のどのようなことをつぶやいていただいているかなどを見て、実際に一般の方が興味・関心を持っていただいている内容を取り上げるなど、工夫をしています。

天然ボケは素?

――「3分で分かる」では、各コンテンツのオチとして中川さんの天然ボケが入りますが、素でも天然キャラなのでしょうか?

中川さん:そんなに天然ボケというつもりではないのですが、まわりから見たらどうかはわかりません。

――ほんわかした雰囲気なのでキャラとはまっているように見えます。

中川さん:どうでしょう(笑)。コンテンツのオチの部分はただボケるのではなく一番重要な部分を取り上げています。例えば、ルートセールスの飲料補充テクニックについて取り上げたコンテンツでは「速さだけではなく正確さも大事」という箇所があるので、オチで高速でカメラのシャッターを切り「写真がボケてしまうので正確さがやっぱり大事」と印象付けるようにしています。

――へぇ、緻密に計算されているのですね。

中川さん:実は、どちらかというと梅垣のほうが天然ボケの一面があります。梅垣は休暇で田舎に行った時、洗濯機に潜んでいたマムシを普通の蛇だと勘違いし、手で追い払おうとしてかまれたことがあります。すぐ病院に運ばれて事なきを得ましたが……。

――マムシにかまれたというのは、天然ボケというか危険じゃないですか! 梅垣編集長、大丈夫でしょうか(笑)。

ただボケるだけじゃなくてコンテンツ内の重要事項を盛り込んでいる。

「3分で分かる」の今後は?

――「3分で分かる」は5月にスタートして、当初予定していたコンテンツはすべて公開されましたが、反響はどうしょう?

中川さん:数値としてはかなり良いもので、目標としていた訪問者数も無事に達成しました。特に「当たり付き自販機」に関してのコンテンツが反応が大きかったです。どれくらいの確率で当たりが出るか気にされている方は多いようです。

記者としてさまざまなシチュエーションの撮影にのぞむ。

――中川さん個人ではなにか変わったことはありましたか?

中川さん:社内の者は必然的にコンテンツを見ますので、例えば、広報の業務で地方の営業所に行った時に、初対面の社員が「見ましたよ」と声をかけてくださることがありました。社外の人と接する時も記者さんが顏を知っていてくださったことがあり、話が弾むきっかけになるため、プラスの作用と捉えています。

――顔を自社サイトに出すことで、思わぬ良い影響があったのですね。

中川さん:ありがたいです。このようなコンテンツを作ることができたのは、他部署や周囲の協力があったからこそなので、社内の協力に感謝しています。

――「3分で分かる」の今後の展開は予定していますか?

中川さん:現在は検討段階です。みなさんからのお声が大きければ、ぜひコンテンツを更新したく考えています。

――次回は、記者以外にもなにか?

中川さん:記者以外ですか。実は企画当初は、真実を探るという視点で探偵とか刑事とかいうアイデアもありました。結局がボツになって記者ということになったのですが。今後は未定ですが、新キャラが登場して私が編集長になるというのでもよさそうですね(笑)。

――そしたら梅垣編集長の役目はどうなるんでしょうね。

中川さん:私の部下です(笑)。

――おお、大きく出ましたね(笑)。私としては中川記者のブログとかも見てみたいです。毎回天然ボケを披露してほしいですね。ところで中川さんはお肉とお寿司がお好きとききました。今度大阪のお店に一緒に行きませんか!

中川さん:ぜひ行きましょう。野菜が苦手なので野菜がメインではないお店がいいです。

しゃかりきの記者とうつむく編集長というシチュエーションを再現してもらいました。


 広報さんの仕事は会社の情報を社内外に発信すること。情報により温かみを持たせるために自らが登場したコンテンツまで作っちゃったという広報さんのお話でした。飲料メーカーの広報さんでここまで前のめりにコンテンツに登場する例は少ないと思います。手づくり感があるのがダイドードリンコならではでしょうね。インタビュー後は一緒に缶コーヒーをプハーっと飲みました。

訂正とお詫び:誤字を修正しました。(9月15日)


ナベコ

寅年生まれ、肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になったので写経を体験したい。Facebookやってます!

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