2017年09月12日09時00分

VRや自動車HUDの先へ 未来をつくる老舗・クラレが得た展示会×ウェブでの大成果

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
アペルザ、クラレ

 株式会社クラレは、創業90年以上の老舗企業だ。従業員数は約8000人、海外拠点を30ヵ国に持つ。岡山県倉敷市に本店を置き、もともと倉敷レイヨンとして繊維事業を手掛けてきたが、現在は化学関連事業に注力している。一般には「ミラバケッソ」のコマーシャルなどでおなじみかもしれない。

 そんなクラレが新事業創出を目指し、推進しているのが「成形部材表面への微細加工技術」だ。1980年代に手掛けた、レーザーディスクの製造から培った技術を継承し、発展させてきたものだ。しかしその取り組みには、紆余曲折があった。テレビ、太陽電池など新しい応用方法にチャレンジするものの、市場の盛衰にも翻弄されながら、方向変換を余儀なくされることが多かった。

 この技術をより広く使ってもらうため、新たな市場の開拓に取り組んでいる。これまで接点のない異業種とかかわりを作り、そのアイデアを形にする。それがクラレの課題だ。この数年間、同社は数々のアプローチを試してきたが、それはなかなか需要の見えない未知の領域への挑戦であり、具体的な成果は多くなかった。

 だがそんな中、この春から夏にかけて同社は新領域での「新しい顧客」をつかみつつある。それを実現したのが、株式会社アペルザが提供する製造業向けカタログポータルCluez(クルーズ)だ。

クラレ

 いくつかの「限られた成果」しか挙げられなかったこれまでと、たった1回の展示会出展で「いくつもの具体的な商談」に進んだ施策の違いはいったい何か? クラレの研究開発本部 成形部材事業推進部長の三宅大介氏、主管の長澤敦氏に、アペルザとタッグを組んだ展示会×ウェブマーケティングの取り組みについて聞いた。

レーザーディスクで培った技術を今に生かす

── 現在手掛けられている事業について教えてください。

アペルザ、クラレ
クラレ 研究開発本部 成形部材事業推進部長の三宅大介氏

三宅氏 「あまり知られていませんが、クラレは過去にレーザーディスクの製造を手掛けていました。盤の上に微細なピットを作り、レーザーで読み取るのです。その技術が脈々と今に受け継がれ、現在の“微細成形部材”につながっています。

 レーザーディスクの微細加工技術は1986年から手掛け、その後CDやMDといった光ディスクの製造にも関わってきました。

 微細成形部材として、直近まで利益を出していたものに、リアプロジェクションテレビのレンズシートがあります。映像を投影するのに使うレンズシートには、微細なパターンが形成されていますが、ここにレーザーディスクで培った微細加工技術が応用できたのです。

 しかし液晶テレビの技術革新による大型化に伴い、リアプロジェクションテレビの数は徐々に少なくなってきました。せっかくの微細加工技術を別の製品にも生かしたい。そう考えて取り組んだのが、昨年まで取り組んできた太陽光発電用集光レンズです。

 一般家庭などに普及しているソーラーパネルとは別に集光型の太陽光発電システムというものがあります。この集光用レンズに微細加工技術が必要になるのですね」

関連記事

あわせて読みたい

follow us in feedly

最新のニュース

アスキーストア人気ランキング

特集

Comic

アクセスランキング

Like Ranking

BEST BUY

みんなが買っている最新アイテムはこれだ!