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株式会社リンクトブレインのお2人に聞いてみた

福岡のゲーム開発・イベントでゲーミングPC『G-GEAR』が選ばれる理由とは?

2017年09月08日 11時00分更新

文● ジサトラショータ
提供: Project White

 TSUKUMOの「G-GEAR」といえば、デスクトップ/ノートPC問わず、多様なスペックのBTO PCやゲーム推奨モデルをラインアップするゲーミングブランドだ。ゲーミングPCというと、ともすれば個人で購入するユーザーが大半という印象をお持ちの方も多いだろうが、実際は法人向けの導入事例も増えているという。ゲームや映像制作のほか、最近はVRコンテンツの開発など、デジタルコンテンツ制作でハイスペックなPCを必要とする現場は多いのだ。

 「G-GEAR」を導入している企業の1つに、ゲーム業界に特化したリソースマネジメントや、ゲームの受託制作といった事業を東京・福岡で手掛ける「リンクトブレイン」がある。TSUKUMOのゲーミングPCを導入した理由を、取締役 Chief Strategic Officerの清水弘一氏、リンクトブレインが展開する福岡クリエイティブセンターで、マネージャー/アートディレクターとしてクリエイターを統括する曽我雄二氏に聞いた。

左から、株式会社リンクトブレイン 福岡クリエイティブセンター マネージャー/アートディレクターの曽我雄二氏、株式会社リンクトブレイン 取締役の清水弘一氏、株式会社Project White 福岡法人営業所副主任の島田政樹氏

なぜ今、福岡にクリエイターが集まっているのか

――本日はよろしくお願いいたします。まずは、リンクトブレイン様の事業内容について、簡単に教えていただけますでしょうか。

清水弘一氏(以下清水) 弊社はもともと2011年10月に設立して、実際の事業は2012年1月からスタートしています。私を含めて創業時に取締役が3名いるのですが、3人とも前職はゲーム会社さんに近いところでBtoBのビジネスをしていました。創業してからは同じようなBtoBビジネスのほか、ゲーム業界に特化した人材の提供と、受託制作・開発という2つの事業を軸に進めています。最近はソーシャルゲーム、モバイルオンラインゲームの運営・開発に加え、コンシューマゲームの制作に携わる機会も多くなりました。

――起業当初は東京で事業を進められていたそうですが、福岡でこうした事業を始めることになったきっかけはあるのでしょうか?

清水 2012年ごろに、福岡市の行政の方から「東京と同じ事業を福岡でもできないか」というお声がけをいただいたんですね。そこで検討にあたって視察をさせて頂き、その際に様々な福岡の会社の方ともお会いすることができました。その際に受けた印象として、我々自身はもともと東京で人材のマッチングですとか、業務委託という形でフリーランスの方を束ねて仕事を受託する事業をやっていましたので、それは福岡でもやれるんじゃないかと。最終的には、5年~10年のスキルが溜まった人達をきちんと福岡に留めて、福岡のゲーム産業をもっと盛り上げていこうという話がまとまりました。ちなみに、いま隣に座っている曽我も元々は福岡出身で。

曽我雄二氏(以下曽我) ○○(有名ゲームメーカー)に勤めていました(笑)。

――東京と福岡で事業をやってみて、地域に対する印象の違いは感じますか?

清水 僕自身は福岡に来てまだ3年ぐらいで、東京と行ったり来たりを繰り返している状態なので、あくまで自分の見方なのですが、福岡はモノを作ることについての熱量が非常に高い印象があります。クリエイターを育成する専門学校や理工系の大学も多いので、最近のデジタルコンテンツづくりに明るい人達が集まっているんですよね。ここ3年見てるだけでも、どんどん面白い地域になりつつあるとは思いますね。行政がこれだけ力を入れているところも、他にはないと思いますし。

曽我 ちょっとローカルな事情の話になっちゃうんですが、九州の家庭で子供が大学や職場を選ぼうとしたときに、親族が“福岡まで出るのはOKだけど、東京や大阪に出るのはNG”みたいな話になることが結構あるんですよ(笑)。それで同じ九州の県から人が集まってくるので、もともと若い人の母数自体は増えやすいんです。それにプラスして、「大戦略」のシステムソフトさんとか、リバーヒルソフトさんとか、全国レベルで有名なレベルファイブさん、サイバーコネクトツーさんみたいなメーカーが次々に出てきて、“福岡でもゲーム会社って成立するんだ”という流れがきちんとある。人が集まって来て、かつゲームを作る土壌を絶やさないでこられたという、2つの要素が上手くマッチしている状態なのかなとは思います。

 あとは九州の人って、割と性格的に遊び人気質な人が多い(笑)。これ、別に悪口を言っているわけではなくて(笑)、そういう人たちが思い切りよく、お堅い仕事じゃないところで何かやってみようという空気を生みやすいのかなと。そこが福岡の中で、熱いクリエイターを輩出したり、育てる土壌に繋がっているのかなと思いますね。

清水 遊び上手な人は多いですね(笑)。春から夏、秋にかけては絶やさずお祭りがあったりしますし、そういう土地柄だと人もエンターテイメントの方に行きやすいのかもしれません。

――東京の人の方が腰が重いって感じでしょうか(笑)。

曽我 事前準備はきちんとやらないと怒られそう、みたいな空気感は東京の打ち合わせでは強く感じるかなと。福岡だとそこはちょっといい加減で、「まあしょうがなかろうもん」みたいな(笑)。もちろん準備は大事だけど、きちんと盛り上げていくほうが大事でしょう、という考え方を優先するパーソナリティーは悪くないんじゃないかと思いますね。

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