2017年09月05日07時00分

次世代郵便をベンチャーとつくる 日本郵便のオープンイノベーションプログラム開始

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 日本郵便は初のオープンイノベーションプログラム“POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM”を実施すると、サムライインキュベートと合同で2017年9月4日に発表した。「これからの時代に応じた郵便・物流を提供し社会をより豊かに」の実現を目的にベンチャー、スタートアップ企業を募集する。取り組むテーマにそくして日本郵便が保有する1日約3000万ヵ所への郵便配達、約14万台の郵便事業用車両、約18万本の郵便ポスト、約2万4000局の郵便局などのアセットをベンチャー、スタートアップ企業に提供、実証実験の場として、郵便局やドローン実証実験地などを用意する。

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実証実験のために用意されたドローン。防水加工がされ、時速50キロで飛行が可能

 対象は法人登記がなされていることで、ステージは問わない。ただし、ともにプロダクトをつくり進行するための開発者のメンバーがいることが求められる。募集テーマはドローンやロボティクスを活用した新たなる物流、配送の仕組み。AIやIoTを活用した各業務の効率化。そして既存事業の枠にとらわれない、新サービスの実現だ。参加企業が利用できるリソースは、郵便配達事業に関わるバリューチェーンへのアクセスや実証実験への参加のほか、日本郵便やサムライインキュベートからの出資も検討される。採択企業は10月4日まで募集し、年内に実証実験や専門家のメンタリングなどを経て、2018年1月下旬に成果発表の場となるデモデイが開催される。優秀企業とは事業化に向けた、テストマーケティングに進んでいく予定だ。

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日本郵便の福田聖輝代表取締役副社長(左)、サムライインキュベートの榊原健太郎代表取締役

 日本郵便の福田聖輝代表取締役副社長は今回のプログラムに対して、「146年、郵便事業の開始以来、その時代にあった効率化の仕組みを取り込んできた。変化の速度が増している中、対応する革新的技術はスタートアップ企業から開発されている。豊富な経営資源とスタートアップの革新的な技術で新たな価値をつくっていく。積極的にアセットを提供する。ドローン実験地など実証実験の場を用意し、シナジーが大きく見込めるスタートアップ企業には出資も検討する」とした。

 イスラエルなど世界のイノベーションのシーンを直に見てきたサムライインキュベートの榊原健太郎代表取締役は会見で、昨今のオープンイノベーションブームについて、「流行りものに乗っかるように短期的にやらないで、長い期間でコミットいただく。社内で権限ある方が本気で取り組むことが必要。経営層を巻き込んで長期間でやる。流行り廃りでスポット的にやると失敗する」と指摘した。日本郵政の福田副社長も「期間は具体的には想定していない。内容によって、時間が掛かるものもあると思う。案件によって最善の方法を考えていく」と、今回の取り組みに挑んでいく姿勢をみせていた。

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