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有線LANをWi-Fi化! 夏休みの旅行に持っていきたい2000円以下のトラベルルーター

2017年07月24日 20時15分更新

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 最近はWi-Fi完備をうたうホテルが増えてきているが、まだまだ有線LANでネットワーク接続しなければならないところも結構ある。また、Wi-Fi自体は利用できるものの、なかなか繋がらなかったりして結局有線LANに……なんてこともしばしば。頻繁に出張や旅行へ行くなら、万全の環境で通信するためのトラベルルーターを用意しておくといいだろう。今回はバッファローの『WMR-433W』を紹介する。

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↑バッファロー『WMR-433W』。実売価格は1600円前後。出張時には欠かせないトラベルルーターだ。

 この製品の特徴はなんといってもそのコンパクトさ。有線LAN端子ぶんの厚さはあるが、サイズは45(W)×45(D)×15(H)mm、重さは約19g。旅行時は極力荷物を軽くしたいものだが、これならカバンの内ポケットに忍ばせておいてもまったく気にならない。あまりに小さすぎて軽いため、旅先で忘れてしまうんじゃないかと心配になるほど。

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↑有線LANポートぶんの厚みがあり、底面は湾曲している。

 こんなに小さくても、通信はIEEE 802.11ac/a/b/g/nに対応し、本体にあるスイッチで2.4GHz帯/5GHz帯を切り替えられるなど、なかなかのスペック。残念ながら2.4GHz帯と5GHz帯を同時に利用できないので、iPhoneは11acの5GHz帯で、ニンテンドー3DSは11gの2.4GHz帯で接続という訳にはいかない。利用するデバイスが2.4GHz帯のみに対応する場合は、スイッチを2.4GHz帯に切り替えて利用しよう。

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↑サイドにスイッチがあり、5GHz帯か2.4GHz帯かに切り替えて利用する。

 使い方はカンタンで電源となる付属のUSBケーブルを本体に挿し、他方をノートPCのUSB端子に挿すか、スマートフォンなどでよくあるUSB電源アダプターに挿す。ルーターと有線LANで接続した場合、ノートPCに挿すと可動範囲が限られてしまうのでUSB電源アダプターのほうが便利だ。

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↑USB電源アダプターを利用すれば、ノートPCで電源供給しなくて済む。

 ルーターは有線LANケーブルを挿して利用する『ルーターモード』と、Wi-Fi接続して利用する『ワイヤレスワンモード』(いわゆる中継モード)のほか、有線LANしかない機器をWi-Fi化してローカルネットワーク化する『ローカルモード』など4つのモードが用意されている。ホテルや旅館で使うのは基本、前者の2つだろう。

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↑電源だけ供給して利用する『ワイヤレスワンモード』なら、この状態で使える。

 ノートPCから接続する場合は、ネットワークの設定でSSIDを見つけ、初期設定の暗号化キーを入力するだけ。スマートフォンの場合は、付属のQRコードが記載されたカードを『QRsetup』アプリで読み取ることで設定可能だ。本体は初期設定だとルーターモードになっているので、有線LAN接続での利用なら特に何もせずに即使えるようになる。

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↑底面にはSSIDやパスワードが記載されている。
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付属のカードにはQRコードのほかに、SSIDやパスワードといった情報も記載されている。
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↑WPSボタンも用意されているので、対応機器ならこれを利用するとよりラクに接続可能だ。

 中継モードとなるワイヤレスワンモードへ変更するには、ルーターへ接続後にブラウザーから『http://192.168.13.1』へアクセスし、初期設定のユーザー名とパスワードを入力して管理画面を表示する。設定ウィザードからモードを選択して、必要な設定を入力すればいい。

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↑ログイン時のIDとパスワードは底面に書かれたものを利用。
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ログインすると管理画面が現われるがとてもシンプル。

 ホテルがWi-Fi対応しているなら、ルーターを使わなくてもいいじゃんと思うかもしれない。しかし、このワイヤレスワンモードを利用することで、セキュアなWAN環境を構築でき、複数のマシンを接続すれば、ファイルの共有などもできる。公衆無線LANなどでも活用したい。

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↑設定ウィザードでは4つのモードを変更できる。
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ワイヤレスワンモードのときは、接続するWiFiを検索・選択して接続するための情報を入力。

 有線LANで接続したルーターモードと、Wi-Fi接続したワイヤレスワンモード時の速度を計測してみた。計測にはSpeentest.netを使用しているので、時間帯やサーバーによって速度が違う可能性がある。接続した機器はiPhone 7 Plusだ。

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↑5GHz帯、ルーターモードの速度。
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↑5GHz帯、ワイヤレスワンモードの速度。
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↑2.4GHz帯、ルーターモードの速度。
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↑2.4GHz帯、ワイヤレスワンモードの速度。このモードはやや残念な結果。

 ご覧の通り、有線LAN接続したルーターモードのときは、5GHz帯が上りも下りも90Mbps台を記録。2.4GHz帯が上りも下りも50Mbps前後となった。これはアンテナが1本なことに加え、有線LANが100BASE-Tなので、理論上433Mbpsの11ac通信でも上限が100Mbpsとなるためだ。

 一方、ワイヤレスワンモードにしたときは、5GHz帯で下りが70Mbps台、上りが50Mbps弱。2.4GHz帯はガクンと落ちて上りも下りも3Mbps前後という結果になった。5GHz帯は有線LANより若干落ちる程度だが、2.4GHz帯だと実用には厳しい速度だ。ワイヤレスワンモードで使うなら5GHz帯一択と言っていい。

 念のため、5GHz帯のルーターモードでノートPCとiPhone 7 Plusを接続し、フルHD動画を同時に視聴してみたが、どちらも途切れることなく視聴できた。複数台つなげても大本の回線が速ければ問題ないだろう。

 実売価格は1600円前後とかなりお手ごろ。カラーは限定色3つを含む8つ用意されていて、ルーターとしてはカラフルな品揃えだ。ホテルの回線速度は、なかなか100Mbpsを超えることはないのでこの製品でも十分なはず。価格も安いのでカバンに1つ忍ばせておけば、どんな通信環境でも安心。備えあれば憂いなし、まだトラベルルーターを持っていない人は、夏休みの旅行前に手に入れておこう。

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↑カラーバリエーション。ルーターと言うとモノトーンが多いが、カラフルなのもいい。なお写真は一部を除きモックを使用。

■関連サイト
『WMR-433W』製品ページ

 

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