2017年04月27日15時10分

HDDベースのPCが超サクサク!インテル「Optane Memory」速攻レビュー

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Optane Memory
今回リリースされたOptane Memory「MEMPEK1W016GAXT」は開発コードネーム“Stony Beach”として知られていたもの。PCI Express×2接続なので端子側のKeyはB&M、モジュールは一般的な2280で提供される。

 2017年4月24日(米国時間)、インテルは新メモリー技術「3D XPoint」を利用した新しい製品「Optane Memory」の発売を開始した。すでに同社は3D XPointを使った製品として、「Optane SSD DC P4800X」というデータセンター向けの超高性能SSDを発表済みだが、Optane Memoryはごく普通のPCユーザーをターゲットにした製品だ。

 まず、Optane Memoryは一般的にイメージするメモリーとは違う。低速なSATA接続のストレージ(HDDやSSD)と組み合わせて高速化するキャッシュ専用のSSDであり、これを使うことでHDDベースのシステムでも動作が軽快になるというもの。すでにインテル製チップセットの一部にはSSDをHDDのキャッシュとして使う「Smart Response Technology」(SRT)という技術があるが、Optane Memoryはこれを拡張版という位置付けだ。キャッシュに使うストレージがSATAのSSDから、超高速で耐久性の高い3D XPoint技術を採用したSSDに置き換わったものと考えてよいだろう。

 こうした背景からOptane Memoryは容量が小さく低価格な製品になっている。容量は16GB版と32GB版の2種類、予想実売価格はそれぞれ16GB版が6000円前後、32GB版が1万円前後と、お財布に優しい価格設定になっている。日本でも4月28日から16GB版の流通が始まり、32GB版の発売は後日、(関係者の話によれば)5月下旬が濃厚だ。

 今回はOptane Memoryの16GB版である「MEMPEK1W016GAXT」のES品をテストできる機会に恵まれた。本稿ではシステム要件や運用、性能といった実践的な側面にフォーカスをあててみる。

Optane Memory
16GB版に搭載されているチップは非常に少ない。写真左下にある小さなチップがOptane Memoryのコントローラー。そして、その右側にあるのが3D XPointを使用したフラッシュメモリーだ。1チップが128Gbitなので16GB版ならチップは1つ、32GB版で2つ実装される。

Optane Memoryを利用できる条件は?

 Optane Memoryを使うためには以下の条件をすべて満たしている必要がある。まずはこれをしっかり確認しておこう。

【Optane Memoryの必須環境】

Optane Memory

 CPUが第7世代Coreプロセッサー、マザーボードがIntel 200シリーズチップセットと最新のペアであるのがというのが大前提だが、マザーボードの要件をもう少し技術的に言えば、「PCH Remapped PCIeコントローラー」をサポートし、PCHに繋がるPCI Express×2もしくは×4接続できるM.2スロットを備え、その上でインテルのRST(Rapid Storage Technology)15.5以降のドライバーが入るもの、となる。このあたりは公式情報に詳しく出ている。

 また、Optane Memoryで高速化される側のSATA接続ストレージにインストールされたWindows 10 64bit版はUEFIブート必須など、現状の条件はかなり細かい。特に注意が必要なのはOptaneと組み合わせるストレージで、Windows 10 64bit版がUEFIで導入済みのシステムドライブのみがOptane Memoryと組み合わせることができる。システムドライブのみ、という点はSRTとまったく一緒だ。

 さらに組み合わせるストレージは512セクター、あるいは4Kでも512エミュレーションが可能な512eタイプのHDDに限定される。つまり、4Kネイティブフォーマットしかサポートしていない一部のHDDはOptaneMemoryでは加速できない点に注意が必要だ。

現時点では新規インストールのみの対応

 もうひとつ重要なのはOptane Memoryの導入方法だ。先ほどの表では稼働中のWindows 10環境にポン付けすれば動くように見えるが、現時点ではそこまで洗練されていない。まず、UEFI BIOS側でOptane Memoryを有効にし、その上でWindows 10を新規インストールののちに最新RSTドライバーも入れるという流れになる。既存の環境を消さないとならないという点では、これまでのSRTと同じだ。

 ただし、現在インテルは既存のOS環境を消去せずにOptane Memoryを利用できるツールを開発中とのことだ。もちろん、OSがUEFIで導入されていることやOptane MemoryをUEFI BIOS上で有効にするなどの手順は変わらないだろうが、一日も早いリリースが望まれる。

 それではOptane Memoryを使うための手順を簡単に解説しよう。すでにOptane対応BIOSをアップしているメーカーも数多く見受けられるが、今回はASUSのマザーボード「PRIME Z270-A」を例にとってチェックしてみたい。

Optane Memory
Optane Memoryを使うにはPCH側のストレージ設定で「Intel RST Premium With Intel Optane System Acceleration(RAID)」を選択し、その上で「M.2_1 PCIE Storage RAID Support」を有効にする必要がある。
Optane Memory
さらにBootタブ内にあるCSMの設定で「Boot from Storage Devices」を「UEFI driver first」にする。
Optane Memory
もしくはCSMそのものを無効化する必要がある。UEFIブート前提ならCSMは無効でも問題はない。
Optane Memory
UEFI BIOSの設定が終わり、Windows 10を導入したらOptane Memoryに対応したRST 15.5以降のドライバーを導入。RSTを開くとOptane Memoryがまだ無効になっていることが示されている。
Optane Memory
右の一覧にある「PCIe SSD」をクリックすると、Optane Memoryの情報が見られる。PCI-Express×2接続であることがわかる。
Optane Memory
Optane Memoryの有効化をクリックするとこのような画面になるので、右下の“はい”をクリック。高速ドライブとはOptane Memoryのことだが、過去に別のシステムで使っていたOptane Memoryをそのまま使用すると内容が消えてしまうのだ。
Optane Memory
Optane Memory有効化が終わったら再起動しよう。もう一度RSTに戻ると、右の部分の表示がこのように変わる。今回は1863GB(2TB)のHDDが16GB版Optane Memoryで高速化されたという意味になる。
Optane Memory
有効化されたOptane Memoryはデバイスマネージャー上では見えなくなる。図は223GB(240GB)のSSDとOptane Memoryを組み合わせたもので、2つのストレージが1つのドライブとして表示されている。
Optane Memory
Intel SSD Toolboxを使えば、有効化したあとでもOptane Memoryの型番などを確認できる。

 それでは今回のテスト環境を紹介しよう。ウェスタンデジタル製のHDD「WD Red」およびインテル製の旧世代SSD「SSD 335」をOptane Memoryで高速化するとどう変化するかをチェックしたい。今では決して高速とは言えないドライブが、Optane Memoryによってどの程度キビキビ動くかに注目だ。

【検証環境】
CPU:Intel「Core i7-7700K」(4.2GHz、最大4.5GHz)
マザーボード:ASUS「PRIME Z270-A」(Intel Z270)
メモリー:G.Skill「Trident Z RGB F4-2400C15D-16GTZR」(DDR4-2133、XMP適用時2400)
グラフィックボード:ASUS「ROG-STRIX-GTX1080TI-O11G-GAMING」(GeForce GTX 1080 Ti)
ストレージ:ウェスタンデジタル「WD Red WD20EFRX」(SATA、2TB HDD)、Intel「SSDSC2CT240A4K5」(SATA、240GB SSD)
電源ユニット:Cooler Master「V650 Semi-Modular RS650-AMAAG1-JP」(650W、80PLUS GOLD)
OS:Windows 10 Pro 64bit版(Creators Update)

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