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大画面&スリムになった「Galaxy S8」「Galaxy S8+」実機レビュー

2017年03月30日 17時30分更新

 3月29日に発表されたサムスン電子の新スマートフォン「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」をさっそく触ってみました。どちらの端末もスリムなボディーサイズと大画面を両立した製品に仕上がっています。

 Galaxy S8、Galaxy S8+ともにディスプレーのアスペクト比は18.5対9となり、縦長になっています。これはディスプレーサイズを大きくしつつも、片手でも持てる横幅を実現するために採用されたもの。まずはGalaxy S8の実機から見ていきましょう。

 端末正面から見たデザインは確かに縦長で、横幅の狭さがより際立って見えます。ディスプレーは左右の角を丸めた、いわゆるエッジディスプレーで「Galaxy S6 edge」以降採用しているデザインです。また、サムスン端末の顔とも言える下部のホームボタンはディスプレーの内側に内蔵されました。そのため、ディスプレーは左右はほぼいっぱい、上下もかなり広い面積を占めています。

 ホームボタンは指紋認証センサーを兼ねていましたが、これを廃止して背面側のカメラ横に新たに配置されています。カメラは1200万画素のデュアルピクセルで、画素数は昨年モデルの「Galaxy S7 edge」と変わっていません。なお、フロントカメラは800万画素となり、こちらは前モデルの500万画素より性能が向上しています。

18対5:9比率のディスプレーを採用した「Galaxy S8」

カメラは1200万画素のデュアルピクセル。左側はフラッシュ、右側に指紋認証センサーを備える

 左側面にはボタンが2つ並びます。上がボリュームボタンで、下にあるのが新設された「Bixby」(ビックスビー)機能を呼び出すためのBixbyボタン。一方右側には電源ボタンが配置されます。側面から見ると、表裏どちらもエッジ形状となっているのがよくわかります。

本体左側にはボリュームボタンとBixbyボタンが並ぶ

右側はオーソドックスに電源ボタンのみ

 本体上部にはSIMスロットを用意。なおGalaxy S8、Galaxy S8+ともにデュアルSIMモデルも出る予定とのこと。そのためトレイ部分は「microSIM+nanoSIM」あるいは「nanoSIM×2」の2つの仕様のモデルが登場するでしょう。microSDは最大256GB(microSDXC)までに対応。そして本体下部にはUSB Type-Cコネクターやスピーカーを備えます。最近のスマートフォンはヘッドフォンジャックを廃止するモデルもありますが、Galaxy S8は3.5mmのヘッドフォンが利用できます。

本体上部のSIMトレイ。販売国によってはデュアルSIM仕様となる

本体下部はヘッドフォン端子、USB Type-C端子、スピーカーが並ぶ

 カラバリはGalaxy S8、Galaxy S8+どちらも同じ5色となります。色はMaple Gold、Arctic Silver、Orchid Gray、Midnight Black、Coral Blue。落ち着いた色合い系にまとめられています。Galaxyといえば過去モデルでは後からピンク色のカラバリが追加されてきました。Galaxy S8、Galaxy S8+については現時点では追加色についてのアナウンスはありませんが、過去の例を考えるとカラバリが増える可能性も十分あります。

カラバリは5色。いずれもシックな色合い。画像左からMaple Gold、Arctic Silver、Orchid Gray、Midnight Black、Coral Blue

 横幅がスリムになったことに加えデュアルエッジ形状になったことで、手に持ってみるとさらに本体幅が狭く感じられます。5.8型ディスプレーながら、持った実感は5型前後という印象を受けました。Galaxy S8のサイズは68.1×148.9×8mm。4.7型ディスプレーの「iPhone 7」が幅67.1mmですから、Galaxy S8はディスプレーサイズが1.1型大きいにも関わらず、横幅は1mmしか変わりません。また前モデルのGalaxy S7 edge(5.5型ディスプレー、横幅73mm)よりもスリムです。

手に持ってみると、5.8型とは思えないほどスリム

Galaxy S7 edge(画像左)よりも横幅はスリムだ

 6.2型ディスプレーのGalaxy S8+も、Galaxy S8と同様に18.5対9のディスプレーを採用したスリムなスマートフォンです。6型を超える大型モデルながら、ワンサイズ下のディスプレーを搭載するスマートフォンと横幅は変わりません。

Galaxy S8よりひと回り大きいGalaxy S8+

 本体のデザインはどちらもほぼ同じなので、2機種を比較してみました。Galaxy S8+の本体サイズは73.4×159.5×8.1mmと、Galaxy S8よりもひと回り大きくなっています。正面から見たフロントカメラやスピーカー、背面のカメラや指紋認証センサーなどの配置は、両端末ともほぼ変わりません。

Galaxy S8+(画像左)とGalaxy S8(画像右)の比較。デザインはほぼ変わらない

背面側の比較。カメラ周りのデザインも同様だ

 なお、両端末の厚みの差は0.1mmとあまり変わらないものの、縦方向の高さは10.6mm、約1cmほどGalaxy S8+のほうが長くなっています。横幅は5.3mmほど差があります。

両モデルは高さに大きな差がある

横幅は5mmほどの違い。厚さはほぼ一緒だ

 Galaxy S8+もGalaxy S7 edgeと比較してみました。ディスプレーサイズは0.7型も異なるりますが、本体の横幅はほぼ変わりません。6型を超える大型スマホながらポケットにすっぽりと入り、しかも片手操作できるのがGalaxy S8+の最大の特徴でしょう。

Galaxy S7 edge(右)と横幅はほぼ同等

 アスペクト比18.5対9のディスプレーとなったことで、画面解像度は1440×2960ドットとなり、WQHD(1440×2560ドット)解像度よりもさらに表示領域が広くなっています。これは横向きで映画を観る際や、SNSのタイムラインを読む際に優位に働くでしょう。

1440×2960ドット解像度により、縦方向の表示エリアが増えた

 デュアルウィンドウで2つのアプリを開いた場合も、それぞれのアプリの上下方向に余裕が生まれます。たとえば上の画面で動画を見ながら下の画面でチャットをしていた場合、チャットの文字入力を行ないソフトキーボードが画面上に表示されても動画部分は隠れずそのまま観賞できるのです。

デュアルウィンドウを使う際にも縦長の解像度のディスプレーは有利

 セキュリティー面では、新たに虹彩認証と顔認証が加わりました。虹彩認証は販売中止となった「Galaxy Note 7」に初搭載されたもので、ディスプレーに目を近づけるだけで画面ロック解除などが可能になります。顔認証も追加されたことで、指紋認証、パスワードなど多彩なセキュリティー対策を取ることができます。

虹彩認証と顔認証を搭載

 カメラはフロント側が800万画素、F値1.7に性能アップしたことに加え、最近流行のアプリ「SNOW」がもつ“顔認識スタンプ”機能を追加。口を開けると手が表示されるなど、スタンプにも動きがあり楽しく使えます。

フロントカメラは「SNOW」ライクな機能を備える

 このようにハードウェア面が大きく進化したGalaxy S8、Galaxy S8+ですが、スマートフォンの使い方を大きく変える新しいUIとして「Bixby」(ビックスビー)が搭載されています。これはパーソナルアシスタント機能を進化させたもので、端末の音声操作などにも対応します。たとえばカメラを使って写した被写体をネットで検索したり、時間や場所を指定して通知を受けることができたり、よく使うアプリを優先的に表示してくれるホーム画面など、Bixbyには「Vision」「Voice」「Home」「Reminder」の4つの機能が含まれます。

 Bixbyはまずは英語など4ヵ国語でのスタートとなり、日本語にはまだ非対応でした。しかし、過去のGalaxy Sシリーズがいずれも日本で発売されたことから、Galaxy S8あるいはGalaxy S8+も日本で発売されるでしょう。その時にはBixbyの日本語対応も期待できるかもしれません。

BixbyのVision機能。カメラで写したものをネットで検索できる

Bixbyに対応するアプリの一覧

  Galaxy S8 Galaxy S8+
メーカー サムスン電子
ディスプレー 5.8型有機EL 6.2型有機EL
画面解像度 1440×2960ドット
サイズ 約68.1×148.9×8mm 約73.4×159.5×8.1mm
重量 約155g 約173g
CPU 2.3GHz+1.7GHz(オクタコア)
/2.35GHz+1.9GHz(オクタコア)
メモリー 4GB
ストレージ 64GB
外部ストレージ microSDXC(最大256GB)
カメラ リア:1200万画素(デュアルピクセル、F1.7)/イン:800万画素(F1.7)
バッテリー 3000mAh 3500mAh
無線LAN IEEE802.11ac MIMO(2.4/5GHz)
Bluetooth 5.0
OS Android 7.0
NFC
ANT+

■関連サイト


訂正とお詫び:初出時、リアカメラのスペックに誤りがありました。正しくは1200万画素(デュアルピクセル、F1.7)です。お詫びして訂正いたします。(2017年3月30日)

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