週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

料理人とお店とユーザーをつなぐ「KitchHike」を体験してみた

2017年03月01日 09時00分更新

 「キッチハイク(KitchHike)」は料理を作る人と食べる人をつなげるマッチングサイトだ。自慢の料理を手軽に予約して食べに行くという新しいスタイルが楽しめる。今回は、実際にスペースを提供するという形で、薬膳料理の料理イベントに参加する「キッチハイク」を体験してみた。

腕に自信のある料理人と美味しい物を食べたいユーザー、そして店舗などスペースの所有者をWinWinでマッチングしてくれる!

KitchHike
プラットホーム ウェブ 企業名 株式会社キッチハイク
代表取締役 山本雅也 藤崎祥見 設立 2012年12月
取引形態 BtoC 利用料金 手数料0~20%

タイ料理からおばんざい、薬膳まで多彩なイベントが並ぶ

 株式会社キッチハイクは山本雅也氏と藤崎祥見氏が2012年12月に設立。2013年5月に、Airbnbの料理版のようなサービスをスタートした。当初のコンセプトは旅先でのマッチング。旅行先で食事を振る舞ってもらい、食文化の交流やコミュニケーションを楽しむというものだ。しかし、スケールしなかったため2016年4月にサービスを転換。日常シーンで料理をする人と食べる人をマッチングするサービスになっている。

 キッチハイクでは、料理を作る人を「クック」、食べる人を「ハイカー」と呼んでいる。キッチハイクのサイトを開くと、カードスタイルでさまざまなイベントが並んでいる。このイベントのブロックがポップアップと呼ばれ、日時や場所、タイトルなどが表示されている。気になるポップアップを開くと、クックやイベントの詳細をチェックできる。クックの情報は想像以上に充実しており、人となりを知るのに役立つ。以前開催したイベントの写真やレビューも読めるので、参考にしよう。興味があるイベントが見つかり、都合が合いそうなら「参加する」をクリック。参加の申請を行なおう。

 参加申請の際、クレジットカード番号を入力するが、クックがハイカーの申請を受諾しなければ決済は行なわれない。受諾すれば、予約が完了する。この辺りが、飲食店とは異なるマッチングサービスらしいところだ。

 今回は、薬膳料理を作ってくれるMahoさんにクックをお願いした。すでに何回もキッチハイクでイベントを開催しており、ナチュラルフードコーディネーターや食育インストラクターなどの資格も持っている。レビューも多数掲載されており、ハイカーも満足しているようだ。

気になるポップアップをクリックしよう

詳細をチェック。気に入れば「参加する」をクリックしよう

予約の日時や人数を確認する

クレジットカードで支払う

申請が承認されれば、決済され、予約が完了する

予約の詳細画面から、キャンセルすることも可能

新機能「みんなのキッチン」で場所とクックをマッチング

 通常、クックは開催場所を自分で手配する。レンタルキッチンだったり、知り合いの飲食店だったり、自宅だったりする。そんな中、キッチハイクは「みんなのキッチン」という新しい取り組みを始めた。「みんなのキッチン」は、キッチハイクと契約したレンタルスペースや飲食店とクックをマッチングさせるサービスだ。まだ始まったばかりで、現在は人の手をかけてマッチングさせているという。

 今回は記事のため、「みんなのキッチン」のように筆者が経営する飲食店を場として提供しつつ、記事に出ていただけるクックさんにイベントを組んでもらうようにした。実際は「みんなのキッチン」ページにスペースが登録されているので、クックが「応募する」をクリックして申請する仕組みになっている。マッチングが成立したときは、プロフィール写真や料理の撮影、クックへのインタビューなども行なってくれるという。

 料金はクックが設定。1500~4000円程度のポップアップが多いが、1200円とか7000円といったものもある。キッチハイクの収入としては、基本は20%の手数料をクックからいただくという。現在は、ユーザーを増やしたいステージなので、稼働状況の良いクックさんはコミッションを減額しているそう。そのおかげもあり、登録ユーザー数は1万5000人、クックは600人になっているという。実際に稼働しているクックさんは60人程度で、毎月のマッチング数は500件と、なかなかの数字だ。

 ちなみに、現在のところ、場所貸ししたところには参加者1人当たり500円(固定)が支払われる。月末締めの翌15日に振り込まれる感じだ。飲食店の経営者としては、利益の上乗せというよりは、普段と異なる客層にアピールできる広告効果やブランディング効果を狙うことになるだろう。この金額がある程度カスタマイズできるようになれば、飲食店も含めたエコシステムを構築できそうだ。

「みんなのキッチン」でクックと場所のマッチングを提供している

筆者がかかわる「原価BAR」も「みんなのキッチン」に登録されている

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事