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NokiaがミドルクラスのAndroid機「Nokia 3」と「Nokia 5」を発表&伝説の携帯「Nokia 3310」が復活!

2017年02月27日 16時40分更新

 Nokiaは、MWC 2017の前日となる2月26日、NokiaブランドのスマートフォンをHMD Globalとともに発表した。Androidを搭載したミドルクラス「Nokia 5」「Nokia 3」の2機種を公開。先行して中国でリリースされた「Nokia 6」をグローバルで展開することも明らかにした。

 そして、15年以上前にNokiaの人気端末だった携帯電話「Nokia 3310」のリバイバルも登場した。すべて第2四半期(4~6月)に世界で発売する。

MWCのNokiaは先行してリリースされた「Nokia 6」に続いて、「Nokia 5」と「Nokia 3」というミドルクラスの端末を発表した

ネット中継は多数の視聴者、根強い人気を示す

 MWCの開催地、スペイン・バルセロナ市内にあるバルセロナ現代美術館で開かれたプレス発表会は、キャパの問題で入場が制限されたため、Facebookでライブ配信を行なった。視聴はスタート時は1万2000人だったのが少しずつ増え、端末発表の頃には4万人を超えるなど、根強い人気を感じさせた。

 最初に登壇したNokia Technologiesの暫定プレジデントBrad Rodrigues氏は、「25年前、Nokiaなどの技術により初のGSM通話が実現した。これを機にモバイルのレボリューションが始まった」と自社が果たした役割を説明。「Nokiaは150年以上、常に革新を続け、進化してきた。イノベーションと世界をよりよくすることへのパッションは今も変わらない。Nokiaのストーリーは、人々を一緒にすること。結びつけること」と説明した。

 そのパッションとミッションのもと、Nokia TechnologiesはVRの「Ozo」やヘルスケア製品などに拡大しており、今回スマートフォンに再び参入する。

右が現在のNokiaのトップのSuri氏。B2B事業が中心になったNokiaにおいてもコンシューマー向け製品の重要性を語った。左はそのNokiaからライセンスを受けるHMD Globalのトップ、Arto Nummela氏。こちらもNokia出身者だ

 2014年4月に端末事業をMicrosoftに売却して以来、残るネットワーク事業が主体であるNokiaを率いてきたCEOのRajeev Suri氏は、「Nokiaは現在ほとんどがB2Bカンパニーだ。だが、コンシューマーの近くにという思いが強くなっている」と意図を説明する。「人間のエクスペリエンスを革新し、変えたい――これがNokiaの根本にある考えだ。今日Nokiaは新しい時代を迎える」と語った。

 Nokiaは端末事業に再参入にあたり、自社で端末を製造するのではなく、同じフィンランドに本拠を持ち、Nokia出身者も多数所属するHMD Globalに独占的にライセンスする。そのHMD GlobalでCEOを務めるArto Nummela氏は、「我々は世界のスマートフォンプレイヤーの上位ベンダーを目指している」と意気込みを語った。

最大のアピールポイントはNokiaらしいデザイン
そしてピュアAndroidでGoogleの体験をそのまま提供

 HMD Globalは、Nokiaブランドを冠した初のAndroidスマートフォン「Nokia 6」をすでに中国で発表しており、MWCでは「Nokia 5」「Nokia 3」を発表した。

 Nokia 5はHD解像度の5.2型液晶を搭載するスマートフォンで、CPUはSnapdragon 430。黒、シルバー、青、白の4色展開。価格は約189ユーロ。

 Nokia 3はさらに安価な約139ユーロのエントリー機。5型ディスプレーを搭載し、Nokia 5/6同様に1枚のアルミニウムから作成した筐体とGorilla Glassを搭載する。メインだけでなく、フロントカメラも8メガのカメラを搭載。プレミアムなスマートフォン体験を求めやすい価格で提供するという。色はシルバー、黒、青、白の4色。

Nokia 3はMediaTek製のSoCを搭載する5型のエントリー機

 さまざまなベンダーがAndroidをベースとしたスマートフォンをすでに市場に投入しているが、差別化は何になるのだろうか? 最高製品責任者のJuho Sarvikas氏によると「日々の重要なことに集中できる体験へのフォーカス」「デザイン、素材、製造技術での革新」「ピュアなAndroid」の3つだという。

Nokia 5

 デザインでは、フィンランドのルーツであるシンプルさとナチュラルさを特徴とする。またNokiaの特徴の一つだった頑丈さについても落下を含む多数のテストを行なっているとのことだ。

 また、カスタマイズのないピュアなAndroidを搭載することで、シンプル、使いやすさ、サクサクと使える高速性に加えて、安全性も強化できるとする。「我々は全製品で毎月セキュリティーアップデートを配信する」とし、Google AssistantなどGoogleアプリケーションも備える。これについては、会場に駆けつけたGoogleの担当者は「消費者が常に最新の技術革新にアクセスできる」と支持した。

 Sarvikas氏によると、年始に中国で発売したNokia 6は4日間で130万件の登録があり、最初のフラッシュセールではわずか23秒で完売したという。中でもSarvikas氏が胸を張ったのが購入層の若さだ。「Nokia 6を購入した74%が、Nokiaを持ったことがないような若い世代だった」とSarvikas氏。新規顧客を開拓できていることをアピールした。

 この日はNokia 6を中国以外の市場にも展開することを発表した。また、このグローバルローンチを記念した限定版、「Nokia 6 Arte Black Limited Edition」の発売も明らかにした。このモデルでは黒を”グロスパッケージ”したのに加え、4GBメモリー、64GBストレージと標準モデルから増強されている。Nokia 6は229ユーロ、Arte Black Limited Editionの価格は299ユーロ。

Nokia 6の限定版、「Nokia 6 Arte Black Limited Edition」

 最後に「One More Thing」としてNummela氏は、ネット上でウワサがあった「Nokia 3310」を発表した。1回の充電での通話時間は初代の10倍という22時間、スタンバイは1ヵ月とパワーアップし、画面もカラーになった。人気ゲーム「Snake」、Nokiaの着信音と懐かしいアイテムを揃えた。赤、黄色、青、灰色の4色展開で価格は49ユーロ。

Nokia 3310が復活!

  Nokia 5 Nokia 3 Nokia 6
ディスプレー 5.2型液晶 5型液晶 5.5型液晶
画面解像度 720×1280ドット 720×1280ドット 1080×1920ドット
サイズ 72.5×149.7
×8.05mm
71.4×143.4
×8.48mm
75.8×154
×7.85mm
CPU Snapdragon 430 MT6737 1.3GHz
(クアッドコア)
Snapdragon 430
メモリー 2GB 2GB 3/4GB
ストレージ 16GB 16GB 32/64GB
外部ストレージ microSDXC(最大128GB)
OS Android 7.1.1 Android 7.0 Android 7.1.1
カメラ画素数 リア:13メガ
/イン:8メガ
リア:8メガ
/イン:8メガ
リア:16メガ
/イン:8メガ
バッテリー容量 3000mAh 2650mAh 3000mAh

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