2017年01月17日12時00分

SAOのVR/IoT機器のリアルっぽいスペックを考察してみる

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SAO Future Lab
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

 『ソードアート・オンライン(SAO)』の世界では、《ナーヴギア》や《アミュスフィア》といったVRヘッドセット、そして2月公開の劇場版では《オーグマー》というAR型情報端末といった、さまざまなガジェットが登場します。フィクションの作品に登場するガジェットですので、現実世界で実現するのは難しい部分もあるとは思いますが、もし実現できるとしたらどういったものになりそうか、ちょっと考えてみたいと思います。

SAO Future Lab
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

2022年頃には3nmプロセスの超省電力・超高性能チップが登場!?

 2017年の現時点で、VRヘッドセットを利用するには、左右両目用の画像を高フレームレートでレンダリングする必要がありますので、非常に高い処理能力を備えるCPUやGPUが不可欠となります。スマートフォンを使った簡易VRヘッドセットはすでに登場していますが、本格的なものとなると、最強スペックPCに搭載されるCPUやGPUをスマホクラスのサイズに搭載できなければなりません。それには、CPUやGPUの大幅な省電力化や小型化が不可欠です。そして、その省電力化を実現するには、製造プロセスを微細化するのがいちばんの近道と言えます。

 現在のCPUやGPUの製造プロセスは16nm~14nmが中心ですが、すでに10nmでの半導体チップの製造は開始されていて、Qualcommの最新SoC「Snapdragon 835」は10nmプロセスで製造されます。そして、今後の半導体チップの製造プロセスロードマップでは、7nmはほぼ技術が確立されていて、2018年には製造が開始となる予定です。さらに、5nmや3nmという、さらにその先のロードマップも見えてきていて、3nmプロセスでの製造は早ければ2022年頃から開始されると予想されています。

 もちろん、半導体チップの消費電力は製造プロセスだけで決まるものではありませんが、3nmプロセスの半導体チップは消費電力の大幅低減が予想されます。もし現行チップよりも消費電力が1/10になるとしたら、携帯端末への搭載も不可能ではなくなるでしょう。デスクトップ向けCore i7クラス処理能力を備えるCPUコアと、GeForce GTX 1080×2クラスの描画能力を備えるGPUを統合するSoCが登場することも夢ではないはずです。そういったSoCが登場すれば、単体で高品質VRを表現できるヘッドセットも十分に実現できるのではないでしょうか。

本命はクラウドコンピューティングか

 ただ、CPUやGPUの処理能力が上がるのと同じように、作り出す映像に求められるクオリティも大きく高まっていくでしょう。現時点での最高性能が数年後に搭載されたとしても、おそらく性能が足りないと言われるのがオチでしょう。

 となると、実現性が最も高いと思われるのが、『クラウドコンピューティング』を活用するものではないでしょうか。クラウドコンピューティングは、端末側では処理を行わずに、クラウド側のシステムで処理を行って、その結果をインターネット経由で端末に転送して利用するというものです。端末側では、あたかもその場で各種処理を行っているように見えるのですが、実際にはクラウド側の高スペックシステムを利用して処理した結果を利用するだけですので、端末側は低スペックで済みます。そして、クラウド側のスペックはいくらでも高められますので、スーパーコンピュータ並の処理能力を用意することも不可能ではありません。まさしく、想像もしなかったような処理能力が手元の小さな端末にあるかのように使えるわけです。

 また、クラウドコンピューティングを利用するには、高速、広帯域かつ低遅延の通信手段も不可欠となりますが、そちらも十分視界は明るいのです。2020年の商業利用開始を目指している次世代移動体通信システム『5G』では、現在の4Gに対して通信速度は10倍を超える10Gbps超、システム容量は4Gの1,000倍超、4Gの100倍以上の同時接続対応、遅延は1ms以下といった仕様を実現するとしています。もちろん、その先にはさらに6G、7Gと進化していきます。そうなると、クラウドコンピューティングも、手元の端末で処理を行うのとまったく遜色のない感覚で利用できるようになるでしょう。

 8K超の超高解像度表示デバイスと5G/6Gベースの通信システム、そして必要最低限の処理能力や表示能力を備えるSoCを搭載し、必要な処理は全てスーパーコンピュータ並の処理能力を誇るクラウドコンピューティングで行うVR/ARヘッドセットがやってくる未来は、十分に実現できるのではないでしょうか。そうなると、SAOの世界も現実化は不可能ではないかもしれません。

■SAO Future Lab参加企業を募集中!
 現在ASCII STARTUPでは、ちょっと未来のテクノロジーについてビジネスで挑戦しているベンチャーやスタートアップ企業の参加を募集しています。
 IoTやハードウェア、AI、AR/VR/MR、脳波からロボティクスなどなど、『SAO』の世界をより身近に近づけられるテクノロジーを持つ企業は、下記のフォームからの申し込みをお待ちしています。締め切りは1月31日まで。ご興味のある企業は、下記フォームから要項をチェックしてみてください。(2月1日追記:応募は締め切りしました)

SAO Future Lab
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』
公開日:2017年2月18日(土)全国ロードショー 配給:アニプレックス
劇場版公式サイト

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