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大手、ベンチャー巻き込むNTT西日本のオープンイノベーション

2016年09月05日 06時30分更新

大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。

NTT西日本 第1回(全4回)

 大阪に本社を置き、西日本地域30府県における地域電気通信事業を営む西日本電信電話(通称・NTT西日本)。

 同社は2014年初頭ごろより、オープンイノベーションを旗印に掲げ本格的なスタートアップ支援に乗り出している。パートナー企業と一体となってイノベーションを創出することを目指す同社の取り組みをリードする、ビジネスデザイン部ビジネスクリエーション部門のアライアンスプロデューサー、中村正敏担当課長に話を訊いた。

スタートアップ37社が応募したアクセラレータープログラム

 現在、NTT西日本が展開しているスタートアップ支援は大きく2つの軸からなる。まずひとつは、スタートアップと共同でのサービス展開である。具体的な事例としては、おもに同社のセットトップボックス『光BOX+』を使って、スタートアップのサービスとのコラボレーションを推進している。分野・ジャンルは様々で、支援内容も共同マーケティング、プロモーション、チャネル連携など多岐に渡っている。

 もうひとつの軸が、オープンイノベーションの手法を取り入れたスタートアップとの事業創造に向けた様々な取り組みである。その代表的なものが、2015年10月から2016年3月にかけて実施した、新しいアクセラレータープログラムの共創モデル“NTT西日本Startup Factory”である。同社の研究所が取り組むテーマをオープンにし、それらを活かした社会を良くするコンテンツを募集したところ、37社ものスタートアップがビジネスアイデアを掲げ応募。

 書類選考を通過した20社がビジネスコンテストの場でプレゼンを繰り広げ、最終的に4社が選ばれた。

 NTT西日本ではこれら4社とプロトタイプの作成やユーザー評価などを実施しており、現在は事業化の検討が進められているという。

「それぞれのスタートアップの夢に寄り添っていこうと決めているので、事業化のスパンも様々です。すぐに事業化に移せるものもあれば、1~2年後の事業化を目指して取り組んでいるものもあります」と中村氏は説明する。

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