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PCでもiPadでもAndroidでも使える1万円の高級無線キーボードを試す

2016年07月24日 09時00分更新

K780

 ケーブルの取り回しを気にせず、手軽に使えるBluetooth接続のワイヤレスキーボード。近年はテレビに接続できる小型PCや、大型のタブレットのような端末が増えていることもあり、無線キーボードの需要が拡大している。

 とは言え、Bluetoothデバイスは基本的に1対1でペアリングするもの。複数のデバイスで同じキーボードを使い回したい場合、その都度接続を切り、ペアリングし直さなければならないのはなかなか面倒。そんな面倒とは無縁なのが、今回紹介するロジクールのマルチデバイス対応Bluetoothキーボード『K780』だ。

K780
↑ロジクールの高級ワイヤレスキーボード『K780』。実売価格は1万1000円前後。こうしたBluetoothキーボードで、テンキーのついたモデルは珍しい。
K780
↑デバイスとのペアリングを瞬時に切り替える“Easy-Switch”を搭載。使いたいデバイスに割り当てたボタンを押せば、約1秒ほどで通信が切り替わる。

 K780は、最大3台までのBluetoothデバイスと同時にペアリングでき、切り替えボタン“Easy-Switch”で接続機器を変更できるのが特徴。通信距離は最大で10メートルほど。マルチデバイス対応をうたうだけあって、対応機器はWindows(7以降)、Android(5.0以降)、Mac OS(10.10以降)、iOS(5以降)、Chrome OSなど豊富だ。ちなみにUSBレシーバーも付属しており、Bluetooth非搭載PCでもワイヤレスで使える。

K780
↑キーボードはメンブレン方式を採用。押下圧60gで適度な反発があり、軽快なタイピングが可能だ。

 本体は幅380×奥行き158×高さ8~22mmで、テンキー付きの101キーフルサイズキーボード。キーは同社の従来製品と同じく、円形や楕円形など丸みを帯びたデザインとなっており、見た目にやわらかい印象を受ける。一般的な四角キーに慣れていると押しづらそうに見えるかもしれないが、いざ使用してみると、個人的にはそれほど違和感はなかった。ストロークは2mmとやや深めで、押下圧は60g。押下の際に適度な反発があり、打鍵感は軽快だが、打鍵音はよく抑えられている。総じて、ハイエンドな製品ならではの快適なタイピングが可能なキーボードと言える。

K780
↑このキーボード最大の特徴とも言える、スマホ・タブレット用スタンド。キーボードと一体化しており、スマホやタブレットを挟み込むことで自立させられる。
K780
↑スタンドの利用例。しっかり挟み込まれるため、そのまま画面にタッチしても倒れることはない。幅があるので、いくつかのデバイスを同時に立てられる。
K780

 マルチデバイス対応機らしく、タブレットやスマホ用のスタンドを標準で備えているのも注目すべきポイントだ。スタンド部分とキーボードでデバイスをしっかり挟み込む形状になっており、スマホを縦置きしても安定感があるのは◎。キーボード自体の幅が広いため、複数デバイスを同時にスタンドさせることもできる。画面を見ながらの作業がかなり楽になるので、積極的に利用するといいだろう。スタンドが取り外せないため、重量は875gとやや重めなぶん、この手のワイヤレスキーボードとしては抜群の安定感を誇る。

K780
↑単4乾電池2本が付属し、最大24ヵ月駆動するとのこと。右側にはUSB接続用のレシーバーを収納。

 電源には2本の単4乾電池を使用し、駆動時間は最大24ヵ月間。約2年ごとに電池を交換すればいいので、寿命を気にすることなく使えるだろう。また、購入時には2本の単4電池が付属するので、すぐに使用できるのも嬉しい。

K780
↑ペアリングはキーボードでパスコードを入力するだけ。
K780
↑iPadをスタンドさせてみた。キーボードがあれば、タイピングは圧倒的に快適になる。

 PC、スマートフォン、タブレットの3台でキーボードを切り替えて使ってみた。ペアリングは、Bluetoothデバイス管理画面から『Keyboard K780』を選択し、キーボードにパスコードを入力するだけとカンタン。デバイス切り替えは、キーボード左上の3つのEasy-Switchがペアリング順に自動で割り当てられる。ボタンを押せば、どのデバイスも約1秒程度で接続が切り変わるので、複数の端末をスムーズに活用できるのはありがたい。

 また、Windowsのスタートメニューにあたるボタンは、Macではオプションキーに切り替わるなど、OSを自動認識してキー割り当てが行なわれるのも便利だ。スマホ向けのホームボタン(F4キー兼用)などもしっかり用意されており、キートップにはそれぞれのデバイス向けの刻印表記があるため、迷わず利用できるだろう。スタンドにスマホやタブレットを立てた状態ではタッチ操作を併用する機会も多いと思うが、画面をタップする際も、スタンドが不安定になって倒れたりすることはなかった。

K780
↑右側面には電源のオン/オフスイッチを備える。

 実売価格は1万1000円前後と、ハイエンド製品だけあって比較的高価。しかし、複数OSに対応するテンキー付きのBluetoothキーボードは決して多くない上、製品の品質も高いので、自分の用途にマッチするようなら購入してしまっても損はないだろう。自宅やオフィスなどで、じっくり腰を据えて複数デバイスをキーボード操作したい人にはオススメできる製品だ。

■関連サイト
『K780』製品ページ

 

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