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戸山キャンパスの大学生協推奨パソコンはMacBook Air

早稲田文キャン女子に聞いたMacの魅力

2016年06月27日 19時15分更新

 早稲田大学の戸山キャンパス(文キャン)は、文化構想学部と文学部などの文系学部と研究所などが集まるところ。早稲田大学の建物といえば大隈講堂ですが、大隈講堂がある早稲田キャンパスからは徒歩10分ほど離れた場所にあります。なお、文化構想学部と文学部は、かつての第一文学部と第二文学部が再編されたものです。

文キャンの特徴はキャンパス奥へと続くなだらかな坂道

現在、戸山キャンパス記念会堂(37号館)の老朽化に伴う立て替え工事中で、2019年には多機能型スポーツアリーナ(新37号館)が完成予定

 今回は、この戸山キャンパスの大学生協が推奨するパソコンが、従来のWindowsマシンからMacBook Airに切り替わったという話を聞いて取材してきました。この大学生協推奨パソコンというのはなかなかの影響力がありまして、推奨となると保護者がお金を出しやすいですし、購入した新入生は4年間使うことになります。ちなみに、先日取材に行った東京大学の駒場キャンパスも、MacBook Airを推奨パソコンとして販売していました。なお、大学や学部によっては、複数のメーカーのパソコンを推奨している場合もあります。

戸山キャンパスの大学生協の店長である遠藤朋子さん(左)とPC担当の吉岡正也さん

 まずは、戸山キャンパスの大学生協でPC担当の吉岡正也さんに話を聞いたところ、これまで推奨していたWindowsパソコンは大学生協での販売台数が振るわなかったことから推奨パソコンを見直すことになり、性能や価格のバランスなどからMacBook Airに決定したとのこと。「選定候補に決まった段階で、Macで支障のある講義があるかどうかを教授などにヒアリングして、おおむね問題ないことを確認した」そうです。また、11インチモデルを選んだ理由としては、「13インチのほうが画面が広いというメリットはありますが、持ち運びを考えるとコンパクトな11インチのほうがいいという意見が多かった」とのこと。

早稲田大学オリジナルUSBメモリーも大学生協で購入できます

 生協では、推奨パソコンを学生に売って終わりではなく、定期的な講習会も実施しています。講習は新入生の入学前から始まっており、Macの初期設定や学内無線LANへの接続方法、早稲田大学のポータルサイトの使い方などを学べる「セットアップ講習会」、WordやExcel、PowerPointのなどの基本操作を学べる「レポート講習会(全3回)」があり、先輩学生が講師を務めるそうです。

 文学部と文化構想学部は文系学部ということもあり、授業で利用するアプリはWordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft Office系。実際の使用感について学生さんに話を聞いたところ、「グループでプレゼン資料を作るときに相手がWindowsマシンだった場合は、フォント関連でレイアウトに若干のズレは出ますけど、特に問題にはならないです」とのこと。

文化構想学部3年の柏木佐和子さん

文学部3年の田中諒子さん

 また別の学生からは、「パソコンを本格的に使うのは初めてでしたが、もともとiPhoneを使っていたこともあり、アプリのアイコンや名称が同じMacはすんなり使えました」ということでした。

文化構想学部1年の岡村佑香さん

文化構想学部1年の楠 真奈実さん

 学生の皆さんがMacを選んだ理由としては、生協推奨パソコンで量販店よりもサポートが充実していること、Macの講習会が受けられることなども理由のひとつですが、デザインのよさも大きく影響したそうです。その一方で、シールを貼ったり、キーボードを装飾したりと、他人とは違うMacにしたいという気持ちもあるそうです。実際に田中さんのMacBook Airのキートップは、シールでデコレーションされていました。

田中さんのMacBook Airのキーボードはシールでかわいくデコられていました。かわええええええ!

 生協で販売されているMacは、製品保証が4年(通常1年)、製品保険が4年(通常は別料金)になっているほか、Microsoft Officeのインストールサポートや修理時の代替機貸し出し、Mac講習会など、量販店では別料金で受けられるサービスが、製品代金にコミコミになっている点にも注目です。加えて、柏木さんが中心となって制作した新入学生向けの16ページのパンフレットでは、教授や先輩学生、保護者の意見、Q&Aなども掲載されていて、Macを買う際の不安を払拭する読み応えのある内容でした。

柏木さんが中心となって制作した新入学生向けのパンフレット

 現在PCで元気があるのは自作系やゲーミングPCの分野で、ノートPCはiPadやSurfaceをはじめとするタブレット端末に押され気味。昔に比べるとAppleのライバルは減少傾向です。実際に11インチMacBook Airの主要スペックに近い、液晶サイズが11〜12インチ、CPUがCore i5 1.6GHz以上、メモリーが4GB以上、ストレージが128GB SSD以上、税込み価格が14万円以下という条件でノートPCを探すとなると、VAIO S11やThinkPad X250/同X260、2 in 1を含めるとSurface Pro 4が入る程度。軽量コンパクトで人気のLet's noteシリーズは、お値段がちょっと高め。10万円以下ではHPのEliteBook 2170p/CTなどもありますが、重さが3kgと毎日携帯するとなると重すぎです。もともとWindowsマシンに11〜12インチクラスのラインアップが薄いということもありますが、現状MacBook Airと肩を並べるWindowsマシンは意外にもかなり少ないのです。

 最近では、異なるOSであってもアプリケーションが側がUIを統一する流れがあるので、CADソフトのようにWindowsが圧倒的なシェアを占める分野以外、Macを使っていて支障をきたすことは少ないはず。法人需要はWindowsマシンのシェアが圧倒的で今後も揺るぎないと思いますが、学生の間ではMacの需要が確実に高まっていることを感じました。

2016年6月28日11:30追記:早稲田大学戸山キャンパスの大学生協が推奨するPCは、MacBook Air(11-inch, Early 2015)です。主なスペックは、CPUはCore i5-5250U(1.6GHz、最大2.7GHz)、メモリーは4GB、ストレージは128GB SSD、GPUはIntel HD Graphics 6000(CPU内蔵型)で、バッテリー駆動時間は9時間、USB 3.0×2、Thunderbolt 2×1、IEEEE802.11ac対応、光学式ドライブなし、となっています

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