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PCからスマホへのデータ転送どうしてる?TransferJetアダプターを使ってみた

2016年06月07日 14時00分更新

 どもどもジサトライッペイです。みなさんはスマホで撮った写真をどうしてますか? 僕は正直、仕事以外ではあんまり写真を撮らないのであまりたまらないのですが、なにかの拍子で音楽ファイルや動画ファイルをどっと入れるとストレージが圧迫されたらPCに移動するようにしています。クラウドストレージに移すのも良い手ですが、そもそもそのクラウドも仕事のファイルで圧迫しているので、一旦アップロードした後に、結局PCにダウンロードしています。これが結構めんどうなんですよね。

 USBケーブルでつないでいちいちフォルダーの階層を潜ってコピーするのもやはりめんどう。そこでどうしたものかと、今導入を検討しているのがバッファローのTransferJetアダプター『IFC-TJ01A』(USB-A端子タイプ)、『IFC-TJ01B』(USB micro B端子タイプ)です。

TransferJet
TransferJetアダプター『IFC-TJ01A』(USB-A端子タイプ)。直販価格は3218円。
TransferJet
TransferJetアダプター『IFC-TJ01B』(USB micro B端子タイプ)。直販価格は3218円。

 TransferJetとは、対応機器同士を近づけるとデータのやりとりができる近距離無線転送技術です。無線LANのようにいちいちルーターにつながくてもいいし、Bluetoothよりも転送速度が高速。560Mbps(規格値)で通信できるので、写真はもちろん動画データなんかもサクッとやりとりできるのがウリの規格ですが、まだまだ対応PCやスマホは少ないです。

 しかし、『IFC-TJ01A』(Windows PC用)と『IFC-TJ01B』(Android端末/Windowsタブレット)というUSBアダプターは、TransferJetに対応していないPCやスマホでも、TransferJetが使えるようになるという伝道師的アイテムなのです。もはや少なくなりましたが、イメージとしてはBluetooth非搭載のPCをBluetoothアダプターをUSB接続することで、使えるようにするのといっしょですね。

 でも、こんな便利な規格だったらもっと普及していてもいいじゃない? と思った方。鋭いですね。と思って、僕も調べました。TransferJet自体は実は2008年ぐらいからある規格でして、実際に開発元であるソニーからもTransferJet対応デジカメやVAIOなどが発売しておりました。しかし、そこから対応機器はちょこちょこと増えるものの、多くのPCやスマホが採用するというところまでは至りませんでした。恐らくこうした背景にはTransferJetを可能にするチップが高価だとか、コストの問題が大きかったのではないかと思います。

 しかし、今回紹介するTrasferJetアダプターは1個3000円強。まあ、2つないのと実質使えないので6000円強ぐらいだと考えても、そこまで高価な品だとは思いません。もちろん、安くもありませんが……。そこで、一体どれぐらい使い物になるのか、『IFC-TJ01A』を接続したPCと『IFC-TJ01B』を接続したAndroidスマホ(ZenFone 2)で試してみました。

TransferJet
PCに挿す『IFC-TJ01A』を使うには東芝のWindows用アプリが必要。東芝のサイトからアプリをダウンロードします。
TransferJet
こちらが『IFC-TJ01A』を使うためのWindows用アプリ『TransferJetファイル転送』(そのまんまのお名前……)。対応機器から転送されたファイルは受信フォルダに入ります。送信するときは真ん中をクリックして、ファイルを指定します。
TransferJet
『IFC-TJ01B』をAndroidで使うにはPlayストアから『TransferJet Utility』というアプリをインストールします。こちらもシンプルなお名前です。
TransferJet
TransferJet Utilityでは画像や音楽、動画のほか、連絡先情報も転送できます。
TransferJet
すでに『IFC-TJ01B』をAndroid端末に挿している場合は上記のようなダイアログが出るので、OKをタップ。

 PCもスマホもTransferJetを使うためのアプリが必要になるので、とりあえずセッティング。最初のコピーのときに各機器で互いの情報を登録してもOKか聞かれるので、OKにしておきます。というような感じで、機器2台ぶんの設定はややめんどうな印象でしたが、使ってみると結構高速でファイルが転送できました。

TransferJet
各アダプターを近づけてデータをやりとりします。
TransferJet
スマホからPCに画像をコピーしてみると、“ピクチャ”フォルダーに入ってました。

 5MBぐらいまでのJPEG写真なら一瞬でスマホからPC、PCからスマホにコピー。さらに、30個ぐらいの一括送信でも5秒程度でした。また、PCからスマホに動画ファイル(1GB、MP4)をコピーしたい場合は1分14秒と、それなり時間はかかりましたがこの程度なら許容範囲です。電車移動中とかに観たい動画のコピーが、ケーブルレスでできるのはありがたいですね。

 ただし、ファイル転送時はいちいち受け取る側のアプリも起動しなければならない点はちょっとめんどうだなと思いました。このあたりなんとかならんもんかと。アップデートに期待したいです。

 また、PCやスマホでファイルを指定してやりとりするという点では、TransferJetを使わなくともNASやLANを介してコピーする方法だってあります。しかし、NASを導入していなかったり、共有アプリの設定などがめんどうだったりする人には結構いい感じかと思います。一方で、『dynaPad N72/V』などのTransferJet対応PCをすでに使っているなら、スマホ用のアダプターだけ買えばOKなので即運用すべきでしょう。

(※記事初出時、製品型番が“IDC-”となっておりましたが誤りでした。正しくは“IFC-”です。お詫びして訂正いたします。)

■関連サイト
バッファロー『IFC-TJ01A』製品情報
バッファロー『IFC-TJ01B』製品情報

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