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日本にもICクレカ、NFC決済導入の波到来!?

横浜でApple Payを使ってマクドナルドを食べ歩く

2016年05月29日 12時00分更新

 かつて米国でApple Payが発表された直後、これをiPhone 6にインストールしてパリ中のマクドナルドを駆け巡って利用テストを行なった筆者だが、今回はいよいよ日本へとその舞台を移してテストするときがやってきた。

 日本国内でApple Payが利用する「NFC決済」に対応した小売店がほとんど存在しないことは以前の沼津港でのレポートにもあるとおりだが、今回は(IKEAを除けば)おそらく国内小売大手では初となるNFC決済の展開事例を見ることができたので、iPhone片手に紹介できればと思う。

マクドナルドにNFC決済がやってくる

 筆者はここ数年ほとんど日本国内のマクドナルドに行っていないのだが、いくつかある理由を2つほど挙げると「行動範囲にあまり店舗がない」「(筆者がよく使う)交通系電子マネーに対応していない」ことにある。マクドナルド自体は「iD」「楽天Edy」「WAON」が利用できるものの、筆者が主力にしている「モバイルSuica」に対応していないので自然と足が遠のいていたのだ。

 また、同社はクレジットカード決済に対応していないことでも知られている。成田空港の制限エリア内など、外国人客が主体となる一部店舗やテナントではクレジットカードが利用できるが、一般店舗ではいまでも非対応のままだ。今回のテーマとなる「payWave」や「PayPass」など「NFC決済」も含め、今後海外からのインバウンド需要に広く対応していくためには、こうした多様な決済手段への対応が鍵となる。

 こうしたなか、筆者の耳元に「マクドナルドが横浜を中心に何店舗かでNFC決済の試験導入を進めている」という情報が入ってきた。そこで実際に「どのような形での導入なのか」「本当に利用できるのか」という部分を確かめるべく、iPhone片手に一路横浜へと向かうことにした……が、まずはその前にJR大森駅北口にあるマクドナルドをのぞいてみた。

 関係者の話によれば、このマクドナルド大森駅北口店は実験的なサービスを先行導入してテストを行なうことで知られており、今回のクレジットカード対応+NFC決済の試験運用も行なわれている可能性があると思い、横浜に向かう前に寄ってみることにした。

 結果としては、他店にはない電子マネー対応のKIOSK型の注文端末が設置されているのみで、店舗カウンターや取り扱い可能な決済手段も他店と変わらず、普通にiD決済でハンバーガーと新作シェイクを注文して持ち帰ってきただけとなった。

JR大森駅北口にあるマクドナルドは実験的に新サービス導入をよく行う店舗として知られている。写真のように日本国内では珍しい電子マネーを使ったEasy Order端末もある

横浜中心部のマクドナルドにNFCの息吹を感じる

 今回、NFC決済のテスト店舗として運用が計画されているのは横浜市内で5店舗程度と聞いており、移動可能な範囲でいくつかあたりをつけてまわってみることにした。最初にヒットしたのは、横浜の繁華街のひとつである伊勢佐木町の奥まった場所にあるマクドナルド伊勢佐木町店だ。

今回のターゲットその1はマクドナルド伊勢佐木町店。JR関内駅から歩いて10分ほどの距離にある

 この店舗には他店にも設置されている「iD」+「楽天Edy」+「WAON」と「かざす会員証」の合体した読み取り機のほか、それ以外の「交通系電子マネー」、「nanaco」、「NFC決済」に対応した読み取り機、そしてクレジットカードを処理する決済端末と(ICチップ対応のための)キーパッドを見ることができた。

 店員はこのクレジットカード決済用の端末の操作自体に慣れていなかったようで、こちらがiPhoneを決済に利用すると伝えた後、以前の沼津でも体験したメニュー操作で「NFC Pay」という項目を選択してもらい、何の問題もなく決済が完了している。

従来のiD+楽天Edy+WAONに加え、交通系電子マネーやnanaco、クレジットカード決済にも対応する。そして「payWave」「PayPass」表記があるのにも注目

実際にApple Payで支払いを行なった証拠となるレシートとWalletアプリの画面表示

買った商品はちゃんと食べないといけない。まずは日本国内でしか味わえないてりやきバーガーと塩味の効いたポテトSを選択

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