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企業担当者が役所に出向くなんて、もう時代遅れ!

SmartHR、社会保険・雇用保険手続きの「Web申請機能」

2016年03月03日 09時00分更新

 KUFUは3月3日、社会保険・雇用保険の手続きを自動化するクラウドサービス「SmartHR」において、役所への申請がオンラインで完結できる「Web申請機能」を公開した。

 SmartHRは、社会保険・雇用保険の手続きを自動化するもの。従業員情報を入力するだけで必要書類を自動作成できる。マイナンバーの収集・管理や、Web給与明細にも対応している。

 今回の「Web申請機能」では、総務省が提供する電子政府の外部連携API(以下、e-Gov API)を利用し、企業の担当者が年金事務所やハローワークなどの役所に出向かなくても、Web上から申請が可能となる。

 社会保険・労働保険に関する電子申請の総合窓口である電子政府(e-Gov)は、2008年の公開後、一括申請機能(2008年)、外部連携APIの仕様公開(2014年)、APIの運用開始(2015年)など、この分野の電子化を後押ししてきた。

 一方でその利用率はわずか4.2%。国税申告の52.7%、登記の57.8%と他分野の電子申請と比べても遅れが際立っている。大きな要因となっているのが「電子証明書」の存在だという。

 電子証明書はオンラインで利用者本人を識別・証明するためのデータで、企業がe-Govを利用して申請するためには取得する必要がある。しかし、手続きに手間がかかることや、2年間で約1万5000円ほどのコストがかかり、これらがe-Gov普及の障害の1つだったという。

 今回の「Web申請機能」では、e-Gov APIを利用し、企業の担当者が役所に出向く必要がなくなるほか、電子証明書も、社会保険労務士法人スマートエイチアールが代行申請するため、ユーザー企業での手続きは不要となる。

 「Web申請機能」は、一般社労士にも公開する予定。社労士自身の電子証明書を利用すれば、顧問先の電子申請を簡略化できるようになる。社労士向けの管理画面も開発し、労士と顧問先企業の業務フローを円滑にしていくという。

 また、今後は対応する手続きの拡充や、人事情報管理システムの強化を図っていく。利用者数は2016年に4000社、2017年に3万社を目指し、企業側だけでなく、社会保険労務士が抱える課題解決にも踏み込むとしている。

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