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プライバシーが気になる人は、すぐにアップデート

「クローンiPhone」作成が不可能に、LINEがアップデート

2台のiPhoneで、1つのLINEアカウントをほぼ同時に読み書きできるクローンiPhoneの状態。2月22日の新バージョンが新規作成が不可能になった

 LINEを2台のiPhoneで同時に使う「クローンiPhone」の新規作成ができなくなった。ベッキーさんとゲス川谷さんのLINE画面流出の原因ではないかと推測されていたが、2月22日のアプリアップデートにより、2台の同時起動ができなくなっている。

2月22日のLINEアップデートで「クローンiPhone」が不可能に

 ベッキーさんとゲス川谷さんの週刊文春報道では「LINE画面はどこから漏れたのか?」という流出ルートが問題になった。様々な推測が出たが、いわゆる「クローンiPhone(別名:LINEクローン)」が濃厚だと思われている。「クローンiPhone」とは、LINEのアカウントを2つのiPhoneから使える状態のことだ(詳細は「ベッキー・ゲス騒動のLINE流出から学ぶ、スマホプライバシーの守り方」

 この「クローンiPhone」だが、2月22日のLINEアップデートによって、新規に作成できなくなった。LINEアップデートと同時に、LINEは自社のセキュリティブログで以下のように発表している。

LINE公式による発表。クローンiPhoneの存在を認めた上で、新バージョンでは不可能にしたとアナウンス

 それによると「きわめて限定的な状況下、複数のスマートフォン端末からLINEへのアクセスが可能になっていた」とクローンiPhoneの存在を認めた上で、新バージョンの「LINE iPhone版 ver5.10.0」で、複数のスマートフォンからアクセスすることが不可能になったと発表している。

 LINE広報によれば「ver5.10.0から複数起動をできなくする仕様にした」とのことで、アプリ起動チェック時の挙動を変更し、二重起動をできなくしたと思われる。

 ただし、すでに存在しているクローンiPhoneはそのまま有効のようだ。LINE広報によれば「アップデート後の新バージョンでの2台併用は不可能になるが、すでに存在しているものを阻止するものではない」としている。すでにあるクローンiPhoneはそのままで使えるほか、バージョンアップしていないLINE iPhone版であればクローンiPhoneを作成できる可能性がある。

暗号化パスワードによるデータ移行なら履歴保存できたが今後は不可能に

 この通称クローンiPhoneは、LINEのトーク履歴保存の裏技としてよく知られたものだった。LINEでは機種変更すると以前のトークを保存できなかったが、クローンiPhoneでは2台のiPhoneを併用できるため、結果として履歴を保存できたからだ。手順は単純なもので、iTunesバックアップの時に「暗号化バックアップ」を取るだけだった。

 しかしiPhone版 ver5.10.0以降は、暗号化バックアップをしてもクローンiPhoneを作成できない状態になった。

 プライバシーが気になる人は、すぐにアップデートしたほうがいいだろう。逆にiPhoneが2台あって、以前ののトーク履歴を保存しておきたい人は、アップデート前に作業をしたほうがいいかもしれない。

 いずれにしても機種変更後の古いスマートフォンは、LINEに限らずプライバシーが大量につまっているだけに気をつける必要がある。古いスマホは初期化することが大切だ。以前の記事「ベッキー・ゲス騒動のLINE流出から学ぶ、スマホプライバシーの守り方」を参考にして、スマートフォンの個人情報をガードしよう。

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