みなさん、元恋人との思い出がつまった品、どうしてます? なんとなく手元に取ってあるけど捨てずらい、そんな物があるのではないでしょうか。
『元カレ元カノフリーマーケット』が初開催
そんな元恋人のとの思い出の品を出品する前代未聞の『元カレ元カノフリーマーケット』が8月19日渋谷の『ヒミツキチラボ』で開催されました。
キャッチコピーは「あいつとの想い出を売りさばこう!」。出品アイテムにはもれなく元恋人とのエピソードやコメントが添えられています。
アクセサリーや洋服、ぬいぐるみ、雑貨、CD、本など、様々な元恋人との思い出が詰まった品が多数出品! |
思い出がつまった品を売りさばく!
ラッパーでもある抹 a.k.a ナンブヒトシさんは「26歳のフリーターだった時に元カノのためにつくったオリジナルラブソング」を1曲100円で出品していました。タイトルは『好きの歌』。抹 a.k.a ナンブヒトシさんは他にも元カノからもらったというコンデンサマイクなどを出品しており、優しい彼女さんだったようですが「将来が見えない」と言われ破局したとか。
「高かった」ではなく「たかった」、ですね。元カノさんにおねだりした模様。 |
ちなみにこの『好きの歌』、記者は興味本位で購入しました。
聴いてみると素直な歌詞と気味の良いラップで自然体の愛情が伝わってくる楽曲で、失礼ながら想像していたよりもずっとステキでした。ですがですが、特定の誰かへの想いが込められているいうラブソングを、深夜の部屋でひとり聴いた記者の気持ちを想像してみてください!
こちらの女性は、10代の時に付き合っていた彼がゲーセンで取ったという思い出のぬいぐるみを出品。「カピバラさんが好きだと言ったら私のために取ってきてくれた」とほほえましいエピソードが詰まっているそうです。なんとなく取っておいたけど、結婚したこともあり「もういっか」とフリマへの参加を決めたそう。
こちらは男性は、元カノが着払いでいきなり送り付けてきたという日本酒を出品。「元カノはお酒がイケるのですが、自分はそんなに得意ではないので……」と。元カノとの思い出がつまった日本酒はどんな味がするのでしょう? 刹那の甘い夢が見られるのでしょうね、きっと! でも酒好きの記者ではありますがなんとなく買えませんでした。
こちらの男性は、Tiffanyのリングを2つ出品。2つということは、渡せなかったペアリングなのかと思ったらそうではなく、それぞれ別の時期に付き合った彼女のために購入し、ペアの片割れはそれぞれ元カノたちと一緒に旅立って行き、残ったものということです。Tiffanyなので当然購入額はそれなりにしたそうです。ファッションリングとして誰かに活用してもらえると良いのですけどね。
捨てられない、でももう要らない
元カレからもらったというダイヤの指輪には「今は小さいけどどんどん大きくしていくねって言葉が重かった」というコメントが。 |
ほかにも、元カレにコスプレを求められて自作したというコスプレ衣装や、生々しいものでいうと「最近別れた元カノと見るために取った今週末開催の花火大会ペアチケット」なども出品されていました。急にヨリを戻すことになった、なんてことがかえってなきよう……。
元カノが仮パクしていったため、巻数が飛び飛びになってしまったマンガ本。 |
中島美嘉のアルバムは、片思いの彼の仕事終わりを待っていたけど結局会えなくて、しょんぼりした気持ちで買ったものという。 |
元カノが当時好きだったから買ったというスザンヌの写真集。自分は別にファンではないからという理由で出品。 |
元彼にUFOキャッチャーで取ってもらったという藤子ちゃんのフィギュア。「もういらない」とコメント。 |
思い出ふくめプレゼンするオークションタイム
イベントの合間に、なかなか売れない商品をプレゼンするオークションタイムも設けられていました。檀上にあがった出品者は、当然、思い出のエピソードを語りつつ品物をアピールします。
こちらの女性は、当時舞台役者をやっていたため舞台衣装用に購入した服をオークションに出品。彼氏と一緒に買いに行ったものです。下北サブカル系の思い出が詰まっているとアピール。価格は2着セットで300円とたたき売り状態です。
0.4カラットのダイヤの指輪が出品
オークションに0.4カラットのダイヤの指輪を出品した女性もいました。証明書もあります。婚約指輪として元旦那さんからもらい受けて、結局10回も着用しないままで離婚されたそうです。指輪は1000円からオークションにかけられ、1万7000円で落札されました。さすがに「転売はしないこと」と条件付きです。
ハートブレイカーを労わるブースが複数
会場には、恋愛カウンセラーが話をきいてくれる『未練ぶちまけコーナー』や、住職さんによる『恋愛供養コーナー』のブースも設けられており、わだかまりある人は胸中を吐き出せるようになっていました。普段、恋愛カウンセラーの人と話せる機会なんて滅多にないので、悩めるメンズ&レディースにはありがたいかもしれません。
イベント企画ハッカソンから生まれた
『ヒミツキチラボ』はSCRAPが主催する実験型イベントブース。 |
そもそもなんで、元恋人との思い出を売っぱらおうなんて企画が生まれたのでしょうか? ちょっと聞いただけだと乱暴な印象ではないですか!?
『元カレ元カノフリーマーケット』の主催は、リアル脱出ゲームなど体験型のイベントを企画・運営をするSCRAP。今回のアイデアは『イベント企画ハッカソン』という一般の方を交えた企画会議イベントで、とある男性が「元カノとの思い出の品が捨てられない」と語ったことが発端となったそうです。捨てるのは申し訳ない、でも持っていても前に進めない。それだったら売ってしまえばいいのではないかと、フリマの形式になったということ。
今回初開催したところ、会場に人が入りきらないほどの盛況だったので、また人肌恋しい季節に向けて早々に再開催を企画しているそうです!
値段関係なく「出品する」ことでスッキリするのかも
彼に似合うと言われて買ったけど着てみたら全然似合わなかったという洋服などを出品。「なぜかスゴク勧められたんです」と明るい笑顔で語ってくれました。 |
私見ですが、記者は基本的にそういう思い出の品は「燃やしちまえ」と思うのですが、確かに火がつかないものもあるし、何より単に処分するというだけではなく、思い出を添えて誰かの目に触れさせるということに意味があるのかなと思いました。
フリマに出品する物には、主催者側から渡されたエピソードカードにそれぞれ思い出を書きこまなくてはいけません。これを書いたり、会場で思い出を語ることで、気持ちが整理され前向きになれるのではないかと。そういう理由からか、会場の出品者の方はみんな爽やかで良い顔をしていました。
また、販売額にこだわらない出品者が多く、「安くてもいいから旅立って欲しい」という気持ちが強いようでした。
ただし、買取り側の気持ちでいうと、品物にこもった想いを感じて買うのを躊躇してしまうことがあります。「エピソードがあると面白い」などはありますが、なんだかんだ言ってもやはりフラットな新品同様の品物のほうが買いやすいので、そのあたりのバランスが取れるかどうかが課題ではないでしょうか。
三つ葉のクローバーを踏むなかれ
記者は恋愛供養コーナーの住職さんに、幸せの四つ葉のクローバーの風船をつくってもらいました。
住職さんに「四つ葉のクローバーを探していても三つ葉のクローバーを踏むなかれ」とありがたい言葉を教えていただきました。スペシャルな幸せを追い求めているときも、日常の幸せ、三つ葉のクローバーをないがしろにしてはいけない、と。
私今日からやり直します!
関連サイト
元カレ元カノフリーマーケット【出品者募集中!】 | 実験型イベント企画スペース ヒミツキチラボ Produced by SCRAP
リアル脱出ゲーム OFFICIAL WEB SITE
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