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小島監督「MGSV:TPPは“復讐劇”」 最新作はメタルギア史上最も自由度の高い作品に:E3 2015

2015年06月24日 21時30分更新

 E3 2015で発表されたタイトルに対して私、ちゅーやんがコラム形式でいろいろと書いていくこの企画も3本めです。

 今回は前作『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』から9年後の話である『メタルギアソリッドV ザ・ファントム・ペイン』(以下、MGSV:TPP)を取り上げようと思います。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 主人公はビッグ・ボス(ネイキッド・スネーク/ヴェノム/ジャック)。メタルギアシリーズでほぼ全ての作品に絡んだ主要人物。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 そもそも、ビッグ・ボスはPlayStation 2で発売した『メタルギアソリッド3 スネークイーター』の主人公。メタルギアシリーズ自体は1987年にMSX2で発売された『メタルギア』から始まりますが、ストーリーの時系列では上記のMGS3が原点です。つまりは、このビッグ・ボスから全てのメタルギアのストーリーが始まりました。
 その後、ビッグ・ボスは『メタルギアソリッド ポータブル・オプス』(PSP 2006年発売)や『メタルギアソリッド ピースウォーカー』(PSP 2010年発売)で主人公として活躍し、最新作の舞台である『メタルギアソリッドV』に登場するわけです。で、メタルギアソリッドVは『メタルギア』(MSX2 1987年発売)までのストーリーとなっています。

 さて、ここでメタルギアシリーズの生みの親である小島秀夫氏によるMGSV:TPPへのツイートをご紹介。

 『MGSV:TPP』は“復讐劇”とおっしゃっています。MGSVは『メタルギアソリッド ピースウォーカー』直後の話。また、ストーリーだけでなく根本となるゲームシステムもピースウォーカーのようなシステムになっています。これについては2014年に発売した『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』でもわかりますが、先日開催したE3 2015で公開となった実機プレイ映像からも確認できます。

 40分にも及ぶ実機プレイ映像のため、私が「ここは!」と思ったところをつまんでご紹介。上記動画は英語ですが、現在ボイス収録後、後日日本語化された映像が公開されるとのことですよ。
 ピースウォーカー同様に個々のミッションをクリアーしつつ本編の軸となるストーリーを進める模様。プレイデモではガンシップから挑戦するミッションを選択するところからスタート。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
↑挑戦するミッションを選択
METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
↑さらに、離陸時にもっていく装備やバディを選択
METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
↑ガンシップから着陸するポイントを選択

 今作の特徴としてミッションでのマップは擬似オープンワールドみたいになっています。どちらかというとサンドボックスに近いかも。また、装備品だけでなくバディというシステムも今作の特徴のひとつ。バディとはグラウンド・ゼロズから登場した“DD”などのこと。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 ガンシップからミッションの開始場所に着地したらスタート。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
↑ビッグ・ボスの横に乗っている犬(?)がDD

 ミッションには敵部隊の殲滅や救出、作戦妨害などさまざまなジャンルが用意されているようです。

 従来のMGSシリーズは“スニーキング”といわれる敵から隠れつつ目的を達成するものでしたが、プレイデモではバディを利用した攻略が公開されました。この場面では敵兵が2人確認できます。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 バディで選択したDDを敵兵ひとりに飛び込ませ、ビッグ・ボスはもう片方の敵に攻撃するわけです。敵を後ろからロックするとMGS3などで登場した“CQC”という近接格闘技から“情報を聞き出す”、“気絶させる”、“殺す”の3つを簡単に選べるようになっています。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 敵兵を気絶させてピースウォーカーでもあった“フルトン回収”を行なうとマザーベース(自分たちの基地)に捕虜として捉えることが可能です。ピースウォーカーと同様であれば捕虜を集めれば集めるほどマザーベースの拡大が可能でしょう。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 フルトン回収では敵兵だけでなく、戦場で獲得した武器や不必要になったバディを帰還させるなどにも利用可能です。フルトン回収は屋外でしか行なうことができず、部屋の中で行なうと失敗するようでした。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
↑D-Walker

 ミッションによっては開始前に選んだバディでは攻略しづらいこともあるはず。そこで、ミッション進行途中でもバディや新たに武器を要請することが可能です。プレイデモでは“D-Walker”というビッグ・ボスが搭乗するウォーカーギア(噛み砕いて言えば戦闘兵器)で滑走やマシンガンによる攻撃が可能です。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 基本的に、MGSは三人称視点ですが、上記のD-Walkerや一部の武器を使用するときは一人称視点になります。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 グラウンド・ゼロズをプレイした方ならこちらもわかる要素ですが、ビッグ・ボスの受けるダメージは従来のHPバーなどではなくFPSゲームのように画面に血痕などが付着する様子。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 対象の目的を達成した後、ガンシップに搭乗することでミッションクリアーとなります。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 プレイデモではボロボロになって帰還したビッグ・ボスが右手で胸のあたりを隠しています。

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN

 隠されていたのは“小島プロダクション”のロゴマーク!MGSVを巡ってさまざまな場所で小島プロダクションに対してのざわつきがありましたが、ついにお披露目ですよ。あえて言わせてもらいましょう。いいセンスだ! 

 以上が私が「ここは!」を思ったプレイデモの注目箇所でした。もっと気になる方はぜひともご自分でご確認下さいませ。後日、日本語化されたデモも公開ということで非常に楽しみでございます。

 今作のテーマが“復讐劇”ということですが、どこが復讐劇になるか…ということは控えておこうと思います。MGSシリーズをプレイしていればMGSV、さらにその後の展開もわかってしまうのでね。しかし、不思議なことに結末を知っていてもなぜかMGSVの発売が楽しみで仕方ないわけで。大まかな展開がわかっていたとしても、途中の細かいストーリーはプレイしなければわかりませんしね。
 主人公はビッグ・ボス(ネイキッド・スネーク)ということで、MGS3などと同様にかなりくだけたシーンも多いはず。特にMGS3では戦闘中や無線でも隙あればふざけてくるようなことも…。そんな中で急に名言が飛び出したりしてプレイしていてグッとくる場所が多くありました。人間味のある主人公です。

 散々繰り返して書いていますが、MGSVはピースウォーカーの後のお話。登場人物も同じだったりするのでグラウンド・ゼロズをプレイするだけでなくぜひともピースウォーカー、さらにはメタルギアシリーズの時系列で最初の作品でビッグ・ボスが主人公だった『メタルギアソリッド3』もプレイしていただきたい。MGSV:TPPの発売は9月なのでまだまだ時間はありますよ!

METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
●メーカー:KONAMI(小島プロダクション)
●発売日:2015年9月2日予定
●価格:8400円(税抜)
●対応ハード:PlayStation 4/PlayStation 3/Xbox One/Xbox 360/PC

■関連サイト
METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN 公式サイト

(C) 2015 Konami Digital Entertainment

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