週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

郷田王将も参戦!154名のプロ棋士たちが頂点を目指す新棋戦『叡王戦』が明日開幕

2015年06月19日 17時00分更新

対コンピューターの新棋戦『叡王戦』

叡王戦

 将棋電王戦の新たな形として、コンピューター将棋ソフトと対局する棋士を決める新棋戦が、いよいよ明日6月20日に開幕する。その名も『叡王戦(えいおうせん)』。公募により3422件の名称案の中から9つの候補を選び、ユーザー投票によって決定した。命名者のBONYさんは「これに勝ったものは電王と戦うのだから、人間の王と意味にしたい。ならば、人間しか持たない、知恵や叡智を競う将棋の頂点に相応しい称号を考えた。『叡』 という字には、明らか、聡明、物の道理に通じた、という意味(ニコニコ大百科による)がある。将棋の道理を人間とコンピュータがどちらが理解しているか、という意味もこめて」とのこと。人類の頂点を選ぶ棋戦にふさわしい名前だ。

 参戦できるプロ棋士は現役でかつエントリーすることが条件。そしてエントリーしたのは、全現役プロ棋士159名中154名! その中には糸谷哲郎竜王や郷田真隆王将というタイトル保持者も含まれている。残念ながら、羽生善治四冠、渡辺明棋王の両名は参戦しないが、郷田真隆王将は昨年渡辺明棋王から奪取しており、過去の電王戦より一段アップした現将棋界で最高レベルの棋士たちが参戦し、叡王戦の頂点=人類代表、さらにその先にあるコンピューター将棋ソフトの対局『第1期電王戦』に臨む。この新棋戦が盛り上がれば、今回参戦しなかった両名も心を動かされるかもしれない。

 まずは予選が段位ごとに行なわれる。参戦する棋士たちは以下のとおりだ(敬称略)。なお予選の組み合わせは叡王戦のサイトに掲載されている。

『叡王戦』予選出場棋士一覧

九段戦 27名
郷田真隆 谷川浩司 佐藤康光 森内俊之
加藤一二三 桐山清澄 森けい二 南 芳一
高橋道雄 青野照市 田中寅彦 田中魁秀
藤井 猛 塚田泰明 丸山忠久 小林健二
森下 卓 屋敷伸之 福崎文吾 中村 修
島 朗 深浦康市 久保利明 井上慶太
田丸 昇 三浦弘行 先崎 学  
八段戦 22名
脇 謙二 富岡英作 鈴木大介 阿部 隆
中田宏樹 行方尚史 木村一基 中川大輔
日浦市郎 橋本崇載 浦野真彦 北浜健介
泉 正樹 山崎隆之 阿久津主税 広瀬章人
神谷広志 土佐浩司 佐藤天彦 宮田利男
東 和男  
七段戦 29名
西川慶二 神崎健二 室岡克彦 畠山成幸
真田圭一 野月浩貴 所司和晴 中田 功
長沼 洋 小倉久史 畠山 鎮 杉本昌隆
森 信雄 中座 真 松尾 歩 石川陽生
佐藤秀司 豊川孝弘 飯塚祐紀 小林 宏
飯島栄治 小林裕士 平藤眞吾 豊島将之
田村康介 藤原直哉 稲葉 陽 村山慈明
北島忠雄  
六段戦 33名
木下浩一 伊藤博文 高田尚平 岡崎 洋
川上 猛 矢倉規広 窪田義行 勝又清和
近藤正和 佐藤紳哉 伊奈祐介 松本佳介
村田智弘 安用寺孝功 片上大輔 増田裕司
村中秀史 戸辺 誠 宮田敦史 千葉幸生
高野秀行 西尾 明 佐々木慎 伊藤 能
中村太地 高崎一生 横山泰明 大石直嗣
永瀬拓矢 佐藤和俊 及川拓馬 澤田真吾
菅井竜也 斎藤慎太郎  
五段戦 27名
山本真也 大平武洋 金沢孝史 上野裕和
中尾敏之 中村亮介 阪口 悟 金井恒太
長岡裕也 遠山雄亮 島本 亮 阿部健治郎
村田顕弘 船江恒平 藤倉勇樹 瀬川晶司
吉田正和 伊藤真吾 佐々木勇気 高見泰地
西川和宏 田中悠一 阿部光瑠 佐藤慎一
千田翔太 牧野光則  
四段戦 16名
八代 弥 門倉啓太 藤森哲也 上村 亘
石田直裕 渡辺大夢 竹内雄悟 石井健太郎
三枚堂達也 星野良生 宮本広志 増田康宏
黒沢怜生 今泉健司 青嶋未来 梶浦宏孝

※段位は2015年4月1日時点。このため5月12日に昇段した八代弥五段は四段戦での参戦となる。

●参戦しなかった棋士

羽生善治四冠
渡辺明棋王
有森浩三七段
堀口弘治七段
堀口一史座七段

対局はニコニコ生放送で完全中継

 6月20日の開幕戦は九段の予選トーナメント1回戦からスタート。10時からは森内俊之九段vs森下卓九段、14時からは加藤一二三九段vs南芳一九段、19時からは勝者同士による対局が行なわれる。しょっぱなから森内九段やアイドルひふみんの登場で、盛り上がらないわけがない。対局の模様は、ニコニコ生放送で完全中継される。今後の中継予定は叡王戦のサイトで確認しよう。

 どのような中継になるのかちょっと楽しみ。やはりあのコンピューター将棋ソフトによる優劣表示がされるのか。無料でたくさんの対局中継が見られるので(タイムシフト視聴の場合は事前予約すれば無料)、人間同士ではあるが、プロ棋士同士の知の対決をぜひ観てほしい。

電王戦新展開

関連サイト

将棋叡王戦公式サイト
将棋電王戦公式サイト
日本将棋連盟

 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります