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スタートメニューが超強化!Windows 10プレビュー版(Build10130)を試す

2015年06月01日 18時30分更新

 自作応援キャラも決定したWindows 10ですが、まだまだブラッシュアップは続きます。

 つい先日、5月29日にIP(Insider Preview)版の新ビルド『Build 10130』がWindows UpdateのFast Ring(Windows Updateの設定で“Fast”に設定した人、という意味です)に登場しました。ちなみに、このFast Ringにしていない人はそのうち(いつかは不明)今回のBuild 10130以降のビルドに更新されることになります(注:Build 10122はSlow Ringには投入されません)。

 しかしEdgeが本気でアップを始めたBuild 10122からわずか9日で新ビルドが登場というのはかなり良いペースです。“Windows 10ちゃんの成長を見守る会”もとい“てんこちゃん(仮)に熱い視線を送る会”頭目としては今回も張り切ってレビューしようと思います。

Build10130
↑ISOイメージで提供されたBuild 10074から新しいビルドへアップデートすると、Cドライブ直下に“Windows.old”という容量のデカいフォルダーが残ります。1つ前のビルドに戻すためのものですが、これは普通のやり方では消せません。
Build10130
↑“Windows.old”を消すにはCドライブのプロパティ→ディスクのクリーンアップ→システムファイルのクリーンアップ、と進み、“以前のWindowsのインストール”にチェックを入れた後、“OK”をクリックしましょう。特に仮想PC環境でCドライブに余裕がない人にオススメです。

■アイコンがカッコ良くなった!

「これまでのWindows 10のイマイチなところを挙げよ」と言われたら、かなりの人が“アイコンのカッコ悪さ”を挙げることでしょう。GUIデザインがフラット化したのはIT業界のトレンドといえますが、アイコンのデザインは良く言うとミニマム、悪く言えば“素人がペイントで描いたような”平坦なアイコンでした。最悪だったゴミ箱は前のビルドで改善されたものの、フォルダーやドライブのアイコンは手付かずのままでした。

 しかしBuild 10130ではアイコンの図柄がブラッシュアップされ、フラット風味は残しつつも、立体感とリアリティーは残したデザインに変更されました。特にフォルダーのアイコンが最新版Officeのアイコンに似せてくるなど、マイクロソフト製品のデザイン言語がとり入れられています。

Build10130
↑Build 10130のアイコン。
Build10130
↑特にドライブ類のアイコンのリアリティーが増している点に注目です。OneDriveのアイコンがまだ新デザイン準拠になっていない等、若干ツメが甘いところも見られます。
Build10130
↑補足として、これはBuild 10122までのアイコン。フラットな感じを意識しすぎて、素人感出まくりでした。

 ちなみにこのアイコンをリニューアルするために数千の再デザインが繰り返されたといいます。デザイナーの人の苦労は相当なものですね。

■スタートメニューがさらに使いやすく!

 もうひとつ注目したいのはスタートメニューの左側の項目をカスタマイズできるようになった点です。

 スタートメニュー左側にはエクスプローラや設定を呼び出すアイコンが並んでいましたが、XPや7のように“ドキュメント”や“ピクチャー”等の項目は“すべてのアプリ”内に潜るか、エクスプローラを一度開いてからアクセスする必要がありました。

 しかしBuild 10130では、スタートメニューに出す項目を選択可能になりました。Build 10130のデフォルトでは“設定”が消えてしまいましたが、このメニューのカスタマイズを行えば10122と同じように常時表示させることができます。

 スタートメニューに追加できる項目は10個ありますが、項目数を増やすとメニュー上方にある“よく使うアプリ”、“最近追加されたもの”が順次消えます。スタートメニューが画面上まで長くなる心配はないようです。

Build10130
↑Build 10130のスタートメニュー。左下にあったはずの“エクスプローラ”や“設定”が消えています。“オン/オフ”はそのまま残っていますね。
Build10130
↑Build 10122では、スタートメニュー左下に“エクスプローラ”と“設定”が常時固定で表示されていました。
Build10130
↑Build 10130でスタートメニューをカスタマイズするには“すべてのアプリ”→“設定”→“パーソナル設定”→“スタート”と進み、中央付近にある“一覧のカスタマイズ”をクリック。
Build10130
↑そこで出現するスイッチをオンにしたものがスタートメニュー左下に出現する、という仕組みです。初めてカスタマイズする時はサインアウトしないとメニューに反映されないので注意しましょう。
Build10130
↑スイッチを全部オンにしたらこんな感じ。“よくつかうアプリ”等が消えてしまいました。アイコンが全てスマイリーなのがシュールですが、後のビルドで改善されるでしょう。

■Edgeの完成度はまだまだ上がる!

 Build 10122でページ閲覧履歴やプライベートブラウズ機能が加わった、新ブラウザー『Edge』ですが、Build 10130ではウィンドー右側にお気に入りやリーディングリストを固定できるよう、ピンが設けられました。

 さらにHuluやYouTubeの動画コンテンツの全画面表示への対応、リーディングビュー(アドレスバー中の本のアイコン)で縦表示デバイスでのレイアウトを改善するなど、地味に完成度が向上しています。

Build10130
↑Build 10130のお気に入りや履歴、リーディングリストの右上にピンアイコン(赤丸)が設置されました。これをクリックするとEdgeのウィンドー上に固定表示させることができます。

■その他の改善点は?

 その他タスクバーのアイコンを右クリックすると、出現するポップアップのデザインがタスクバーになじむように変更されたり、仮想デスクトップ使用時のタスクバーの内容は、そのデスクトップの内容を反映する、さらにPDF印刷用に新しい選択肢が出現する……等々、細かい部分にも手が入り始めていることがわかるビルドになっています。

Build10130
Build10130

 ちなみに、ビルド10130(左)ではタスクバーのポップアップのデザインが大きく変わりました。機能的には10122(右)と同じですが、デザインの統一性が増しています。

STAFF

 仮想デスクトップ使用中にデスクトップを切り替えると、タスクバー上のアイコンはそのデスクトップ内で起動しているアプリのアイコンに自動的に切り替わります。

 これまでのビルドの改善履歴を見るかぎり、ユーザーのフィードバックを積極的に仕様に盛り込んでいる姿勢を強く感じます。てんこちゃん(仮)もとい、Windows 10の完成形が非常に楽しみになってきました!

■関連サイト
Microsoft公式ブログ(英語)

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