2015年05月27日16時30分

モトローラのスマホが日本登場か?レノボの最新戦略を聞く

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 レノボは新製品やコンセプト製品を発表するイベント『レノボ・テックワールド』を中国・北京で2015年5月28日から開催します。それに先駆けレノボの市場戦略の説明会が行われました。キーパーソンからは日本市場のスマートフォン投入の話が出るなど、脱・PCメーカーを図る同社の動きは業界でも大きな注目となっています。

レノボ・テックワールド2015
PCは1位、タブレットとスマホは3位。

 レノボの代表的な製品はパソコンですが、2014年の世界シェアは19.5%で1位。続いてYoga Tabletなどで人気のタブレットも徐々に販売数を伸ばしており、世界3位のシェアを誇っています。スマートフォンについては、2014年に7600万台を出荷しており、こちらも世界シェアは3位。ちなみに、この台数には2014年に買収を完了したモトローラの数も含まれています。

レノボ・テックワールド2015
スマホの売り上げは全体の4ぶんの1に。

 出荷台数を比べると、すでにスマートフォンがPCの台数を超えています。レノボ全体の売上の比率を見ても、PCの割合は82%から64%に減り、スマートフォンは25%と、レノボ全体において1/4を占める台数に至っています。PC一辺倒のビジネス展開ではなく、スマートフォンやサーバー事業など、レノボはバランスの取れた事業内容へと変化しているわけです。

レノボ・テックワールド2015
モトローラ買収でデュアルブランド戦略を図る。

 スマートフォン事業をもう少し詳しく見てみると、モトローラの買収がレノボのスマートフォン市場を大きく拡大させました。もともと、同社のスマートフォンは中国や新興国などに強かったのですが、ここに先進国に強いモトローラが加わりました。またインドネシア、インド、中東などスマートフォン需要が急増している国ではレノボとモトローラのデュアルブランドであらゆるユーザー層をカバーしています。スライドは赤がレノボブランド、青がモトローラブランド、黄色が両ブランドを併用している国です。

レノボ・テックワールド2015
スマホ販売はグローバルに広がる。

 レノボのモバイルビジネス事業部幹部のディロン・イー氏によると、スマートフォンの販売台数はこれまで中国が大半を占めていたものの、現在は過半数を中国以外の市場が占めているとのこと。各国での販売数増加は国ごとのニーズに合った製品をいち早く投入したことや、キャリアとの提携、またここ数年はオンライン販売にも注力した結果だといいます。

 なお各国で4Gの展開が進んでいますが、その動きは新興国にも広がっているとのこと。レノボは早い時期から中国向に低価格4Gスマートフォンを投入しており、それをそのまま新興国にも販売できます。この点はアップルなど高価格な4G製品しかラインナップに無い大手メーカーよりも大きなアドバンテージを持っています。

レノボ・テックワールド2015
日本のスマホ戦略を語るラピン氏。

 きになるのは、日本市場での展開についてです。

 レノボのアジア太平洋地域プレジデントのロードリック・ラピン氏は「日本のスマートフォン市場は成熟しており、ブランド力がまだ無いレノボ製品よりモトローラ製品が適しているのではないか」と話しました。日本ではすでにモトローラ製のスマートフォン『Nexus 6』が発売されており、レノボは日本市場で製品を販売しています。ですが、実はNexux 6は、レノボがモトローラをグーグルから買収する前に開発された製品であることから、レノボが日本向けに開発を行った製品ではありません。

レノボ・テックワールド2015
日本へはモトローラスマホを投入か?

 モトローラのスマートフォンは最上位モデルとなる『Nexus 6』の下に、『Moto X』、『Moto G』、『Moto E』といったラインナップを揃えています。ラビン氏によるとMoto X(写真左)は先進国で人気の上位モデルであり、またMoto G(写真右)はアメリカや中国の同社オンラインストアで背面カバーなどをカスタマイズできる点が人気のモデルとのこと。

 MWC2015のレノボブースでも、この2製品を大きくアピールしていましたが、このようなラインナップであれば、日本市場でも十分受け入れられるだろうと考えているようです。

レノボ・テックワールド2015
レノボブランドのスマホ投入はまだ先か。

 なお、レノボブランドのスマートフォンについては、「日本市場は6~7割の製品が600ドルを超えるハイエンド志向の市場」(ラビン氏)ということから、投入はしばらくは見送られそうな気配です。レノボも高性能な『Vibe X』やカメラに特化した『Vibe Shot』をMWC2015で発表していますが、それよりも日本ではまずモトローラブランド、ということになりそうです。

レノボ・テックワールド2015
日本向けスマホ投入はマスト、と語る留目社長。

 2015年4月にレノボジャパンの代表取締役社長に就任したばかりの留目真伸氏も、日本市場でのスマートフォンビジネスは重要だと語ってくれました。レノボは日本でもPCシェア1位ですし、タブレット販売数も伸びています。これにスマートフォンが加われば、他社にはまねの提供できない、消費者の生活を豊かにする総合的なデジタルライフを提供することが可能になるといいます。グローバルではすでに多数のスマートフォンラインナップを揃えていますから、日本に適した製品であればいつでも販売する準備はできているわけです。

 日本での目標については、とにかくグローバル市場と同レベルまでもっていくこと。とはいえその座に甘んじるのではなく、最終目標はシェア1位を目指したいとのことです。現時点ではキャリアから製品を販売するのか、あるいはSIMフリー端末を投入するのかといった販売戦略はまだ未定なものの、レノボのスマホの国内展開は期待できるものになりそうです。

レノボ・テックワールド2015
デュアルブランドを活かす経験も豊富。

 日本ではPCのNECブランドもレノボは持っています。大企業との合併や提携をレノボはこれまで繰り返してきましたが、その結果国を超えた多様な文化や価値観の共有が社内で大きく進んでいると留目社長は言います。また日本でのNECとのPC事業の合弁は、同社全体で高い評価を受けているとのこと。モトローラの買収によるシナジー効果も同社なら十二分に引き出すことが可能なわけです。

レノボ・テックワールド2015
新しいロゴの新生レノボに期待。

 レノボは今回のイベントに合わせ、新しい企業ロゴも発表しました。PCメーカーから脱却し、スマートフォンやIoT機器までをも手掛けるモバイル中心の企業へと生まれ変わろうとしています。果たして今後どのような製品が登場するのでしょうか? グローバル向けはもちろんのこと、日本市場向けの新製品にも大きく期待したいですね。

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