2015年05月05日09時00分

プログラミング心が芽生える!小さくてかわいいロボット『Ozobot』

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 かわいらしくて、動きを見てるだけで思わずなごんでしまうロボット『Ozobot』。そのうえ教育にも役立つ。そんな素敵なおもちゃをゲットしました! 

 『Scratch』に代表されるビジュアルプログラミング環境がここ数年、予想以上の盛り上がりを見せています。『Raspberry Pi』や『Arduino』といった安価で小さなPCも大ヒット。 子どももオトナも夢中になって楽しめるプログラミング環境が次々に製品化されています。

 スマホやタブレットを使って遊ぶようにロボットを操作する環境だってあります。しかし『Pepper』は個人で買うにはさすがに高過ぎですし(笑)、個人的にとても興味をひかれた人気のiPhone用ロボット『Romo』も、現時点では手持ちのiPhone 6 Plusで使える製品がないので、残念ながら購入を躊躇していました。

pepper
↑世界初の感情認識パーソナルロボットPepperくんは、お値段19万8000円(税別)なり。
Romo
↑iPhoneをはめ込んで遊べる教育用ロボットRomo。残念ながらiPhone 6、6 Plusには未対応。

 ほかにはどんな製品があるんだろう。子どものプログラミング入門などに活用できる手ごろなロボットはないかなぁ、と年明けごろに探していたところ、なんともかわいらしくて「ウチの娘に絶対遊ばせてあげたい!」というか「子どもはさておき、まずは自分でとにかく遊んでみたい!」と思わされた知育玩具がありました。Evolveの『Ozobot』という製品です。

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↑子どもの手のひらにもすっぽり収まる、小さくてかわいいOzobot。

 Ozobotは、2014年にKickstarterに登場し、10月に発売開始された一辺がたった1インチ(3センチ弱)の小さなライントレーシングロボットです。

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↑OzobotのKickstarterプロジェクトウェブサイト。

 紙にサインペンで描いた線、タブレット状に描画された線を一所懸命トレースしながら動く姿は、まるでけなげに動き回るペットを眺めているよう。それだけで子どももオトナも思わず微笑んでしまいます。ゲームやパズル感覚で遊べるiPad/Android用アプリも各種用意されています。

Ozobotは、ただのライントレーシングロボットではありません。その線の上に赤・青・緑・黒の4色を組み合わせた“OzoCodes”と呼ばれる命令を描いておくことで、Ozobotの動きを自由自在に操れます。こんなかわいいロボットを意のままに動かせたら、きっと娘も大喜びしそう!

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↑Ozobotに付属してくるサンプルの迷路。線の色の組み合わせがロボットを操る命令になっている。

 価格は1台約6000円(49.99ドル)または2台セットで約1万2000円(99.99ドル)。こんな小さな機械が1台6000円もするの?と一瞬思いましたが(笑)、「サインペンでプログラミング可能」というコンセプトがとにかく魅力的で、あんなふうにこんなふうに子どもと一緒に遊んでみたいと妄想はふくらむばかり。

 これはなんとしても手にいれるべし。そう思って購入方法を調べてみました。発売時から現時点まで、Ozobotは米国内のみでの販売となっています。しかし、海外からの問い合わせも多いそうで、当初はeBayのOzobot公式アカウントで購入できるようになっていました(筆者もこの方法で買いました)。現在は米Amazon.comから購入可能です。執筆時のレートでは、送料が1312円となっていました。 Amazon.comでの購入は英語で進めることになりますが、それほど迷うことはないでしょう。詳細はこちらにまとめておくので、よかったら参考にしてください。

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↑Amazon.comでのチェックアウト画面。筆者は、すでに年明けにeBayのOzobot公式アカウントで購入済みだったのですが、Amazon.comでも買えるようになったことがうれしくて、ついつい再びポチってしまいました(笑)。注文して翌日には出荷のメールがきました。トラブルがなければ1~2週間で届くはずです。

 なお、Ozobotのマーケティングと教育担当者のTara Reynenさんにメールで直接聞いたところ、近々日本のアマゾンで直販する予定もあるとのこと!正確な期日は不明ですが、ますます入手しやすくなりそうです。

 私が購入したのは“Double Pack”というセットです。白(Crystal White)と黒(Titanium)のOzobot 2体セット、着せ替え用スキン4つ、そのほか充電用USBケーブル(USB A-マイクロUSB)2本や簡単な取扱説明書、サンプルの迷路などが、この小さなパッケージに詰め込まれています。

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↑Ozobot Double Pack(2体セット)。

 開封の儀を手伝ってくれた娘は、予想通り「かーわいぃぃ~~~」を連発。さっそく白いほうを「オゾちゃん」、黒いほうを「ボットちゃん」と命名していました(笑)。はやく動かしたくてしようがないもよう。

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↑中にはいろんな付属品がぎっしり。

 でも遊ぶ前に、まずはしっかり充電です。充電中はLEDがゆるやかに明滅し、充電が完了したら点灯状態になります。

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↑充電中のOzobot。

 Ozobot本体の裏にはセンサーが見えます。ここで線や色を感知しながら命令を読み取り、その指示に従って動いていきます。部屋の明るさやペンの発色などによって認識精度が若干変化するので、遊ぶ前にキャリブレーションを実施するといいでしょう。

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↑Ozobotを裏返したところ。センサーが見える。

 さっそく、付属のサンプル迷路の上で動かしてみます。本体横に電源スイッチがあり、これを押すとOzobotのLEDが水色に点灯します。そして迷路の上に置くと、線を見つけてその上を進んでいきます。赤の線の上ではLEDが赤に、青の上ではLEDが青に点灯するのも、とてもわかりやすくていいですね。

 Ozobotに指示を伝えるには、“OzoCodes”と呼ばれる、色の組み合わせによる命令を線上に書きます。例えば、「次に分かれ道があったら、左に進め」は「緑・黒・赤」、「ここで3秒止まれ」は「赤・青・赤」、「次に道が途切れてもそのまままっすぐ進み続けろ」は「緑・青・緑」といった具合です。

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↑OzoCodes のマニュアルは公式サイトで公開されています。そのほか、印刷できる遊びのヒントやゲームのネタも満載です。

 ちらしの裏、スケッチブック、模造紙など。サインペンで線を描けるものの上であれば何でも、Ozobotを自由自在に動かせます。自分の思った通りにかわいいロボットが動いてくれるのを眺めているだけで、なんだか微笑ましくなってしまいます。

 7歳の娘も、Ozobotが動き回る先からサインペンで線や命令を次々描き足していき、「オゾちゃ~ん、こっちにきてよ~」と夢中に。あまりに楽しすぎて、あっという間に時間がすぎてしまいます。

 試しに、こんな遊びもしました。スタートとゴールを線でつなぎ、わざとところどころを空欄にしたものを用意してあげます。「オゾちゃんをゴールまでつれていくには、ここにどんな命令を書いたらいいかな?」と娘に渡してみます。すると、ああでもない、こうでもないと考えはじめ、試行錯誤の末、最後には無事ゴールにたどりつかせることができました。 

 1日1時間ほど、1週間遊んだあとの娘(本稿執筆時7歳)の感想です。

 「とにかく、いっしょけんめい考えながらうごいてるのが、かわいい! ずっと見ててもあきない!」 
 「わたしがせっかくかいためいれいを、わかってくれないときがあって、くやしい!」(「デバッグ」の仕方を教えないとですね)
 「もっともっと、めいろみたいなものをいっぱいかいて、オゾちゃんを走らせたい!」 
 「おうちから小学校まで、ずっと線をかいて、学校まで走らせたい!」(さすがにそれは……笑) 

 またEvolveは、学校の教育で活用してもらうため教員向けガイドカリキュラム例をPDFで公開しています。Ozobotで遊びながら、子どもたちに論理的な思考に親しんでもらう、そんなアイデアがたくさん詰まっています。これを使ったり参考にしながら親子で遊ぶと、より体系的にOzobotを遊び尽くすことも可能です。

 サインペンは、公式には「1/4インチ(6ミリ)幅で描ける水性サインペン」が推奨されています。小さな子どもと一緒に遊ぶうえでも、油性ペンではなく水性ペンのほうがなにかと安心ですね。

 手元では『ポスカ』と『プロッキー』で試してみました。不透明顔料インクの『ポスカ』は発色がよく重ね塗りもできるのでとても便利なのですが、インクが乾くまでに結構時間がかかるので、すぐにOzobotを走らせることはできず子どももイライラしてしまいます。

 結局、『プロッキー』などのフツーの水性サインペンがいちばん、という結果となりました。あまりグリグリと塗ってしまうと色が濃くなってしまいOzobotの認識精度が落ちてしまうのが難点ですが、慣れるとササッと“OzoCodes”を描けるようになりました。手元では、青や緑については少し薄めのペンを使うと誤認識が減るようでした。

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↑手前がプロッキー、奥がポスカで描いたもの。水性サインペンは、若干薄めの色のものを使うと認識率があがる模様。

 Ozobotのマーケティングと教育担当者のTara Reynenさんに、メールでいろいろ質問してみました。

 Ozobotに指示を与える“OzoCodes”の命令セットや色の組み合わせは、Ozobot用タブレットアプリやゲームなどでの利用を念頭に、慎重に決められたそうです。また、Ozobot本体のファームウェアにハードコードされており、命令を追加したり変更したりはできない、とのこと。こちらは残念ですが、逆にシンプルだからこそ「5歳児でも楽しめた!」という海外のコメントも目にします。

 また、Ozobotの上位機種『Ozobot Bit』が5月にリリースされる予定とのこと。こちらは、Blocklyをベースにしたブロックプログラミング環境で、Bitの動きをプログラミングでき、タブレットなどの画面からそのプログラムを読み込ませることで、より柔軟で複雑な制御が可能になるそうです。こちらも楽しみですね。

 最近では、Ozobotに限らず、安価で気軽に楽しめるコンピュータロボットが続々登場しています。'80年代のマイコンブームを知る人には、福井発の超小型BASICコンピュータ『IchigoJam』も懐かしいでしょうし、本格的ロボットプログラミングが楽しめるブロック玩具『Artec Robotist』も話題になっています。ArduinoとScratchを組み合わせた気軽なロボットプログラミングも盛んです。

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↑本格的ロボットプログラミングが楽しめるブロック玩具『Artec Robotist』。

 タブレット上でブロックプログラミングを行ない、ロボットを操作する日本発のプロジェクト『PILE』なんてのも大きな話題になりました。誰もが気軽に楽しくプログラミングの基礎を体験できる製品や環境が急速に整いつつあります。

 腕に覚えのあるパパさんやママさんなら、センサーやLED、モーターを駆使してブレッドボード上で電子工作、ArduinoなんかにつないでScratchでプログラミングなどと、子どもと一緒につくる楽しさを満喫できるでしょう。

 その一方、半田ごてなんてとてもとても……というオトナでも、キーボードやマウスを使うのはちょっと早いかも……という小さな子どもでも、夢中になって遊べる『Ozobot』や『Romo』のようなプログラミング環境・ロボット玩具が次々に登場しています。 

 特にOzobotは、ブロックプログラミング環境などに比べてできることが限定・制限されている反面、難しいこと抜きに純粋におもちゃとして遊べます。ブロックプログラミングでも難しいな……と感じられる方でも、その前段階として活用できるかもしれません。

 こんなおもちゃがこれからもっと増えてくると、子どもといっしょに遊ぶ姿も変わっていくでしょう。なにより、いっしょに遊んでいて理屈抜きに楽しくて仕方ないですし、子どもの思考過程が徐々に変わっていく様子をうかがい知れるのも面白いですね。 

 まさに、子どものプログラミング教育環境は今まさに過渡期であり、激変期なのかもしれません。興味のある親御さんなどは、拙著『子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい』なども参考にしていただけたら幸いです。

■関連サイト
Ozobot
こどプロ
Artec Robotist
PILE

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