2015年04月10日20時30分

Apple Watch予約開始 アクセス殺到の裏でとばっちり食うPepper by石川温

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 Apple Watchが4月10日、予約開始となった。今回、アップルはApple Watchを“ファッションアイテム”として売ろうしている。そのため、伊勢丹新宿店の1階、入口から入ってすぐの場所に売り場を設置。世界の名だたるブランド品がひしめく中で、Apple Watchを前面に出して販売しているのだ。

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 Apple Watchを百貨店で扱う都市は、いまのところ東京、ロンドン、パリとなっている。アップルとしては、日本市場がファッションの最先端であり、Apple Watchを販売する上で、いかに重視しているかが良くわかる。また、4月24日のApple Watch発売日からは、銀座のDover Street Marketというブティックでも取り扱いを開始。これまでのアップル製品にはない販路を開拓し、単なる“ウェアラブル機器”としてではなく、本当の高級腕時計、ファッションアイテムとして売りたいというアップルの強い思いを感じられる。

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 実際、店頭でApple Watchを購入する場合、それぞれのモデルやバンドを試着できるようになっている。Apple Watchの展示台には引き出しがあり、そこを店員が開けると、様々なモデルやバンドが並べられている。店員に自分の好みを言って、あれこれ試着ができるのだ。これが、意外と楽しかったりする。まさに、洋服を選ぶ感覚で、いろんなバンドを自分の腕にはめてみて、最も似合いそうなものを見つけ出せるのだ。こういった楽しみは、これまでのIT機器にはないし、ファッションアイテムを目指すからこそ、Apple Watchとしては試着をして選ぶことを推奨するのだろう。

 アップルとしては、スマートウォッチというカテゴリーで他社と戦うには、単に“腕時計で通知が受けられる”、“アプリを動かせる”というレベルでは、スマホと同じように「OSが違っても、出来ることはいずれ一緒になる」と判断したのかも知れない。それならば、デザイン性やブランド力、高級路線で差別化を図ろうとしたのだろう。

 さらに、先頃、高級腕時計メーカーのタグ・ホイヤーが、Google、インテルとタッグを組み、スマートウォッチ市場に参入すると発表している。すでに人気腕時計としてのブランドを確立しているメーカーが参入すれば、格好良いスマートウォッチが出てくるのは確実だ。アップルとしてはいまのうちに“格好良くてブランド力のあるスマートウォッチ”という地位を確保したかったのかも知れない。

Apple Watch予約開始 Apple Watch予約開始

 今回、アップルストアや伊勢丹、Dover Street Marketだけでなく、キャリアでは唯一、ソフトバンクが取り扱いを行なっている。Apple Watchを売るには、アップルから「相当な売場面積を確保するべし」という通達があったようで、ソフトバンクとしても、直営店の表参道店、銀座店だけという一部のショップに限定して取り扱いをするようだ。やはり、売場面積を確保しようとすると、どうしても、扱えるショップは限られてしまうようだ。

 そのため、他のキャリアはアップルからApple Watchの取り扱いを要請されても、「そんなに売場面積は確保できない」とお断りをしたようだ。その点、ソフトバンクは、アップルからの要請に快諾したのはいいのだが、そのとばっちりを食ったのは、なんとあの人気ロボット『Pepper』だった。

Apple Watch予約開始

 実はソフトバンク表参道店にはPepperを体験できる“アルデバラン・アトリエ表参道”があったのだが、3月下旬にApple Watchの取り扱いが決まったことで、閉鎖されてしまったのだ。多くのPepperは、表参道を追い出され、秋葉原にあるペッパー向けアプリの開発者向け施設に人事異動を余儀なくされたのだった。Pepperが肩を落としてがっくりとうなだれている姿が目に浮かぶ。

 ソフトバンクとしては一般向け発売がまだ先のPepperよりもApple Watchを優先したようだ。ただ、Apple Watchはキャリアから見れば、iPhoneの周辺機器であり、直接的に通信料収入に貢献してくれるものでもない。また、試着など接客に時間もとられることから、決して、売りやすい商品でもなさそうだ。しかし、ソフトバンクとしては“Apple Watchを扱う、世界で唯一のキャリア”という称号もあり、ソフトバンクの直営店を改装してまでも、全力でApple Watchを売っていくのだろう。

 Apple Watchは、iPhoneやiPadのように通信料金と組み合わせ、実質0円で売るといった奇策は使えないし、iPodのように手がける買える価格帯でもない。これまでの製品に比べると、販売台数はかなり少なくなるだろう。おそらく、アップルとしても販売台数は多いに越したことはないが、それよりも“高級路線の腕時計”として、ブランドを高める方向に注力していくことになりそうだ。

■関連サイト
Apple Watch

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