2015年03月11日09時00分

SDカードで音質が変わる?誰もが効果を疑う ソニーの“高音質”SDXCカードの効果をガチで検証

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■誰もが効果を疑う、あの“高音質”SDXCカードが手元に

 ソニーは、ハイレゾウォークマンに最適と謳う“高音質”マイクロSDXCメモリーカード『SR-64HXA』を発売しました。実売価格は、64GBのマイクロSDXCカードとしては相場より1万円近くお高い、1万9980円前後。

 ハイレゾ音源のプレーヤーで利用するとしたら、WAVやFLACの音源ファイルをコピーして読み出すだけなのでメモリーカードで音質が変わるのはオカルト……ではなくオーディオの世界ではデジタルメディアでも音が変わるのは常識(!?)なのですが、週アス編集者から「ホントに音がいいのか検証して」と頼まれました。ある意味当然とも言えるのですが、最初から全く効果が信じられていません。

 そんな逆境のさなか私の手元にやってきた『SR-64HXA』。怪しまれるといけないので先に断っておきますが、これはメーカーも代理店も週アス編集部も検証結果に一切関与しない、超ガチな聴き比べです。

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↑パッケージに“for Premium Sound”と書かれた『SR-64HXA』。
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↑外見は……“for Premium Sound”と誇らしげに書かれている以外は、ただの容量64GBのマイクロSDXCです。

 オーディオの世界では、「データも仕組みもよくわからなくても、最終的に音質が変われば効果がある」という扱いなので、後は自分の耳が頼り。私物のハイレゾプレーヤー、iBASSOの『HDP-R10』(生産完了品)と、AKGのスタジオ リファレンスヘッドホン『K712 PRO』(実売4万9000円前後)をリファレンスに用意して聴き比べしました。

 リファレンスは『ウォークマンNW-ZX2』でも『Xperia Z3』でもないの!? と突っ込まれそうですが、ソニー製品には高音質SDカードを挿入したら特別な回路が動作して別の音を鳴らすモードが仕込まれていたらフェアではないため……ではなく、単純に検証直前に私物の『Xperia Z3 Compact』を落として破損してしまったためです。

 比較対象として、ソニーのふつうのマイクロSDXCのほか、ふだんタブレットに挿しているサンディスクのマイクロSDXCも用意しました。楽曲ファイル転送時のSDカードアダプターも念を入れて付属品ではなく、他社製(恐らくサンディスクか東芝の付属品)と、データ改ざんが行なわれないよう注意。『SR-64HXA』以外にソニー製品がひとつもない、完全アウェイ環境での検証です。

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↑『SR-64HXA』とソニーの通常のマイクロSDXC、そしてサンディスクのUHS-1カードを用意。
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↑端子部にも見てわかる差はありません。
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↑音質比較にはiBASSOの『HDP-R10』とAKGのスタジオ リファレンスヘッドホン『K712 PRO』を使用。
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↑3枚のマイクロSDXCに、同じ楽曲を同じフォルダー構造で入れて挿し替え。

■聴いた瞬間に音質差がわかる違いが

 はたして本当に音質差はあるのか……ソニーの高音質マイクロSDXC『SR-64HXA』とソニーの通常品マイクロSDXC、さらにサンディスク製を差し替えて聴き比べてみると……ほとんど聴いた瞬間に音質差がわかるというレベルで違いが現われました。ソニーの高音質マイクロSDXCカード『SR-64HXA』は、圧倒的に高音質です!! ソニー好きで知られる週アス編集長の宮野さんにすら「ホントぉ~?」と言われましたが、ホントに音がよいのです。

 例えば、μ's(ラブライブ!)の『Snow halation』では冒頭のピアノの音を聴いた瞬間に音の鮮度が激変。ボーカルの重なりもより彫りが深くなったように分離感が増します。

 おもしろいのは、曲を通しての強弱でいう“弱”の部分の差がわかりやすく、信号ノイズが音質に影響している部分なのでしょう。ほかにも宇多田ヒカルの『Automatic』を聴いても音のヌケが良く空間の見通しが良いし、カラヤン指揮の『カラヤン~ザ・ベスト・オブ・マエストロ~アビイ・ロード・スタジオ新リマスターによる』より、ヴィヴァルディの『四季』を聴いても、ダンス系の『DaftPunk』のアルバム『Random Access Memories』を聴いても傾向は同じ。『SR-64HXA』は、どの楽曲でも音が透き通るようにクリアーです。

 ちなみに、興味本位で聴き比べしてみたソニーの通常品とサンディスクのUHS-1メディアでも差はあり、今回聴き比べた3機種ではサンディスクの音質がダントツで悪かったです。低音のみなら量的には『SR-64HXA』よりも出るのですが、中高域が堅く雑然としていて、ソニーの通常品と比較しても音質は一段落ちます。

 「どのくらい変わるのか」というと、ふだんからヘッドフォンのケーブル交換(リケーブル)をして音の差を楽しんでいるレベルのマニアであれば、聞き分けられるくらいの差はあると思います。ケーブル交換は予算数万円が簡単に飛んでいく世界なので、『SR-64HXA』のお値段もかわいいものですね。

 図らずしもソニーの“高音質”の言い分を支持する成果をもとに、意気揚々と『SR-64HXA』を週アス編集部に持ち帰ると、「もっとお安いシステムで差があるかも検証して」とのリクエストが。プレーヤーは『Xperia Z3』指定、ヘッドホンはソニーのハイレゾ非対応モデル『XBA-A1』とハイレゾ対応の『XBA-Z5』を使用しました。なお『XBA-Z5』は実売6万6000円前後と、実はお安くはないです。

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↑週アス編集部で『Xperia Z3』をプレーヤーにして再検証。

 編集部で再検証したソニー『SR-64HXA』の音質差は……このクラスのプレーヤーでも確かに出ます。基本的な傾向は音の鮮度が高く透き通るようなクリアーなサウンド。そしてサンディスクはやっぱり音が悪い……という結果は同じなのですが、やはり『Xperia』の出力段が音質面でネックとなってしまいます。

 ただし、聴きどころさえわかっていれば、やはりソニーの『SR-64HXA』の良さは聴き取れますね。もっとも、その差は電車の中などモバイル環境ではまず聴き分けられないレベル。まずはプレーヤーを買い換えたほうが良いかと思います。

 中上位プレーヤーでは明確に効果がわかるマイクロSDXCカード『SR-64HXA』、プレミアムメディアはちょっとお高いですが、オーディオ専用メディアを導入する価値はある、というのが筆者の結論です。

■関連サイト
ソニー(製品ページ)

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