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MWC 2015開幕直前!スペインで売ってる知られざるスマホたち

2015年02月26日 07時00分更新

 世界で最大のモバイル関連イベントであるMobile World Congress 2015(MWC2015)が間もなく開催されます。2015年の会期は3月2日から5日の4日間、各メーカーからさまざまな新製品が発表される予定です。開催地であるスペインのバルセロナも開催を前に大いに盛り上がっています。

バルセロナ
↑シーフードもいいけど、そうだ、スマホ買わなくちゃ!

 バルセロナはシーフードがおいしいことでも有名。MWC2015の始まる前はこうして市場の屋台でウマウマな魚やらエビを味わうことが出来ます。でもスペインに来たのならやっぱり現地のプリペイドSIMやスマホを買わない手はありません。スペインはキャリアがSIMロックをかけてスマホを販売するのが基本。でも独立系の携帯電話販売店ではメーカーブランドのSIMフリースマートフォンも販売されています。ならばほかの国でも使えるSIMフリー機を買ってみたいもの。ではスペインではどんなスマートフォンが売っているんでしょう?

バルセロナ
↑SIMフリーならPhone Houseへ行ってみよう。

 スペインにはPhone Houseという携帯電話専門の大手量販店があります。キャリアロック品に加え、SIMフリー品も豊富に売っているのがうれしいところ。ちなみに3年前のMWC2012の時はHTCのスマートフォンを買いましたが。あれから3年、スペインのスマートフォン事情は大きく変わっているようです。

バルセロナ
↑知らないメーカーのスマホがたくさんある!

 実はバルセロナへ到着するのはこの原稿公開の翌日の予定。原稿を書いている現時点ではまだPhone Houseに行くことはできません。でも大丈夫、お店のウェブサイトで販売中のSIMフリースマートフォンを全て見ることができるんですよ。ということでスペイン語でSIMフリーの意味の『LIBRES』のページを開くと、iPhoneやGALAXY Note4などおなじみのスマートフォンのSIMフリー版が出てきます。でもこのページをよーく見てみると、何やら知らないメーカーの製品がたくさんあることに気が付きませんか?Bq、Bogo、Prestigio、Engel、Jiayu、Wolder……これらのスマートフォン、ちゃんとした製品なんでしょうか?

バルセロナ
↑Windows Phoneも出しているPrestigio。

 それではまず最初にPrestigioというメーカーをご紹介。この会社はキプロスが本社という不思議なメーカーですが、スペインでは20機種以上ものSIMフリースマートフォンを販売しています。つまりここではサムスン電子よりも製品の種類が多いんですよ。製品はほぼAndroidですが、珍しくこの『Multiphone 8400 Duo』のようなWindows Phoneもラインアップに加えているのが特徴。4インチディスプレーですがWindows Phone 8.1で89ユーロってのは悪くないかも。

バルセロナ
↑Ubuntuフォンも出すスペインのBq。

 続いてこちらはBqという地元スペインのメーカー。スマートフォン、タブレット、電子ブックリーダー、3Dプリンターをスペインで販売中。スマートフォンは『Aquaris』のブランドを付けています。この『Aquaris E4.5』は4.5インチqHDディスプレーの3Gスマートフォンで価格は143ユーロ。OSはAndroid 4.4を搭載していますが、実はMWC2015ではこの端末にUbuntu OSを搭載した『Aquaris E4.5 Ubuntu Edition』が発売予定。FireroxやTizenに続き、新たなOSのスマートフォンがいよいよ市場にお目見えします。果たしてどんな製品なのか今から楽しみなところ。

バルセロナ
↑箱がカッコイイぞWolder。

 Wolderもスペインの地場メーカー。こちらはAndroidスマートフォンやタブレットを多数販売中。価格も100ユーロ前後と手軽なものが揃っています。この『miSmart Wave4 5"GH』はスペインで人気のTV番組、Gran Hermanoバージョンというスペシャル版で地元では大きな話題だとか。パッケージも薄くてかっこよく、スペインでは人気がありそうです。価格は139ユーロ。

バルセロナ
↑Phone HouseイチオシのBogoのスマホ。

 スペインメーカーのスマートフォンはまだまだあります。Bogo Mobilityは『LifeStyle』ブランドで製品を展開中。Phone Houseは特約店のひとつでもあり、専用ページで製品を販売しています。お買い得品なのは『LiveStyle 5BS-QC』。5インチWVGAディスプレーにAndroid 4.2と若干の古さは否めませんが、WEB限定89ユーロは悪くない値段かも。とはいえLTE対応品が無いのはちょっと寂しいところですね。スペイン各メーカーはスペックも価格もほぼ横並びで勝負していますが、ぜひLTEスマートフォンを早く投入してもらいたいものです。

バルセロナ
↑こんなルックスの防水スマホなら欲しいかも。

 そしてこれはEngelの『Smart Free Titan 3.5"』。3.5インチHVGAディスプレー、デュアルコア1.0GHz CPUにRAM512MB、カメラは2メガピクセルと劣りますが、防水防じん対応になっているようです。ただしIPの数値が不明なので本格的なアウトドア利用はちょっと心配。でもこのデザインで99ユーロなら悪くなさそう。

バルセロナ
↑LTEスマホはやはり中国新興メーカーか。

 てなことでスペインメーカーの製品がいつの間にやらたくさん増えていますが、LTEに対応したスマートフォンとなるとソニーやサムスン電子、LG、HTCなど大手メーカー品に頼らなくてはならないようです。でもお値段ちょっと高いんですよね。そう思ってほかのメーカーの製品を見てみたら、マイナーメーカーに4G表記のあるスマートフォンがありました。いずれも中国のメーカーで、やはり今の時代は中国のほうが最新技術の対応は早いようです。

バルセロナ
↑RAM 3GB版もあるJiayu S3。

 中国製だからといってバカにはできないですよ。シャオミを見ればわかるように、低価格でもハイスペックな製品を各社次々と出してきていますから。この『Jiayu S3』は1月28日に中国でも発売されたばかりの最新モデル。5.5インチフルHDディスプレー、1300万画素カメラ、1.7GHzオクタコアCPU(MT6752)搭載、もちろんLTEに対応。RAMは中国ではなんと3GB版も登場、スペイン版は2GBですが、このスペックで219ユーロは大手メーカー品よりもだいぶ安いでしょう。

バルセロナ
↑激安スマホは中国、4G最安値はサムスン。

 さて、Phone Houseで売っているいちばん安いスマートフォンはどのメーカーの製品でしょうか。地元メーカーが優位と思いきや、これも中国メーカーの製品でした。LTEスマートフォンも出しているHisenseの『HS-U912A』が39ユーロ、約5300円。スペックは低いものの現地用に1台買ってもいい値段ですね。万が一紛失しても5千円なら痛くありませんし。一方LTEスマートフォンの最安値はやはり機種数の多いサムスン電子でした。期間限定とはいえ『GALAXY Core Prime』が129ユーロ、2万円以下で購入可能です。

バルセロナ
↑Windows 10にもなるLumia635は1万6千円。

 実はLTEスマートフォンはAndroid以外にもうちょっと安い製品がありました。ノキアのLumia635で119ユーロ、約1万6000円です。Windows Phoneなので当初は選択肢から外しましたが、FacebookやTwitterは標準アプリで基本的なことはできちゃいますし、サブ端末と割り切って買うならこれも悪くないですね。なおLumia635は先日マイクロソフトが配布を開始した“Windows 10 for Phones テクニカルプレビュー版”の対応機種なので、ひと足先にWindows 10をLumiaで試したい人にもお勧めできる製品です。

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↑タブレットにも広がる地元メーカー品。

 スペインでも人気のスマートフォンはやっぱりiPhoneやGALAXY、Xperiaでしょう。でも今やこれだけたくさんの地元メーカーの製品が出てきているんです。しかもスマートフォンだけではなくタブレットも無名メーカー、地元メーカーの製品が多数販売されています。スペインに行ったら家電店を回って“見たこともない、聞いたこともない”これらメーカーの製品探しをしてみるのも面白いと思いますよ。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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