2015年02月06日20時30分

国家認定の”変な人”、最初の10人をお披露目!:総務省 異能vationプログラム

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「総務省がこれからの日本を創るあなたを応援します。」

 国家的な成長戦略の一つとして昨年から募集が始まった、独創的な人向け特別枠"「異能(inno)vation」プログラム"。この奇想天外な技術課題に取り組む人を支援する試みに対して、合計710件もの応募があった。

 2月6日に開催された「異能vation」プログラム報道機関向け説明会では、総務省などの関係者、選考を務めたスーパーバイザー、そして最終的な10名の事業採択者が登壇。本採択者の研究テーマが公開された。

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■本採択者 研究テーマ

細胞画像認識を利用した薬効分析支援(石橋誠・大分県)
時間ごとに撮影された大量の細胞画像からそれぞれの細胞を検出・追跡し、細胞 の形や模様、動き方をビッグデータとして捉え、分析するソフトウェアです。この分析により、新薬の候補を絞り込んだり、副作用を事前に見つけ出すことが 可能になります。また、薬を飲む前に採血検査することで、患者さんに合った副作用の少ない薬を選ぶことができます。細胞を生かしたまま検査可能なので、iPS細胞などへの活用も期待できます。

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コンピューテーショナルフィールドを用いたヒューマンインターフェースの実現(落合陽一・東京都)
音響ポテンシャル場をコントロールするための専用フェーズドアレイを開発する。これは今まで培ってきた非接触マニピュレーションや非接触変形を用いたヒューマンインターフェースデザインのために普及や実用に向けた現実的な解としてのデバイスである。またこれにより操作自由度を 3自由度→6自由度の向上を行い、ポテンシャル場の記述範囲を2次元から3次元へと拡張することで 、生産、エンターテイメント、福祉、交通安全などさまざまな場所で利用できるようにする。

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車とアプリをつなげるプラットフォームとなる製品(崎洋佑・東京都)
スマホやタブレットが普及して、世の中では様々なアプリが利用されています。本研究では、車の情報を簡単に取得する方法をアプリ開発者とユーザーに提供することで「車と繋がるアプリを簡単に作れる使える環境」を目標としています。車と繋がるアプリが誰でも作れるようになるような将来を目指します。

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「サイエンスを、正しく、楽しく。」でサイエンス、特に医療の世界を良くしたいです。(瀬尾拡史・東京都)
医療にサイエンスCGを活用し、治療成績向上や、医療従事者のトレーニング、患者さんの不安軽減で少しでも世界を良くします。医療技術の高度化は医者患者間の知識格差を増大し、医者自身も高度な技術の習得にさらに多くの時間を要するようになっています。心臓生理の理解や手術シミュレーション、医療機器のトレーニングなどを、普段あまり出会うことのない「医学」と「CG」とを結びつけ、「正しく」且つ「楽しく」実現します。

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かたちを変える空間の構成技術に関する研究(武井祥平・東京都 )
人々の振る舞いや、環境の変化に呼応して、ダイナミックに空間のかたちを変え、空気の流れ、光のまわり方、そこに集う人々の心理といったその空間の特性を操作する。そんな建築物を構想している。この研究では、伸縮する直動アクチュエータの組み合わせで構造体を構成するという独自の手法について、実装と評価を繰り返すことで、ダイナミックに空間のかたちを変える建築物の実現を目指す。

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耳飾り型コンピュータ(谷口和弘・広島県)
歳をとっても、カラダに障害があっても最後まで機能が残ると言われている耳を使い「使っていて楽しい、使っていて驚きがある、身に着けることでモテる、身に着けることでリラックスできる、自分のヘルスケアに役立つ、心がジーンと感動する」等を満たした耳飾り型コンピュータの研究開発を行なっている。異能vationでは、その耳飾り型コンピュータに搭載するまだ開発できていない「耳で人間の五感を感じコントロールできる機能」の研究に挑戦する。

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ヒト型ロボットに眼力(めぢから)を与えるための研究(藤堂高行・東京都)
ヒト型ロボット研究、とりわけ人間に酷似した外見を持つ「アンドロイド」の研究はさかんに行われてきたが、未だに「不気味の谷」と呼ばれる深刻な違和感への根本的な解決策は導き出されてない。本研究では、これらヒト型ロボットにおける視線表現に着目し、眼球・頭部・ 目蓋など顔面要素・視対象の間に適切なインタラクションを構築することで、違和感の払拭、および、より人間らしい印象的な視線表現力の獲得を目指す。

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視覚ジャックシステム(徳田貴司・奈良県)
視覚ジャックシステムによれば、遠隔地にいる家族や友達、ビジネスパートナーと会話や動作などでコミュニケーションを取りながら自在に視点を移動し、その場にいる感覚を得ることができる。「ネットワークを介した遠隔操作」と「視覚体験の提供」を誰でも簡単にできるようにし、新しいコミュニケーションの形を創出する。

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PROJECT AFTER LIFE(福原志保・東京都)
生命科学技術の発展がいかに文化や社会へのインパクトを与えているかを思索するため、人の遺伝子情報を他の生命体の遺伝子情報内に保存することで、生と死そして死後について考察することを目的としたプロジェクトである。私達の死に対する恐れは、自分に関する記憶が忘れ去られ、生きていた証を失うことからきているのだとすれば、このプロジェクトは、愛する故人への新しい弔い方法を提案し、死に対する意識を変えることができるのかもしれない。

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全自動お絵描きプログラム(安田隆宏・愛知県)
絵を描くということ、特に漫画、アニメに代表される省略を基本とした二次元画像は単純な記号の集積であるということに着目し、その自動化を目指す研究です。
私を含め絵が描ける人は無限のキャンパスにおける造物主をきどりがちですが、実はパターンを使い回しているだけだということはこのプログラムの完成により明らかになります。
結果として絵が描ける人は描かなくても良くなり、絵を描くのが苦手な人も自由に絵が描けるようになります。

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■スーパーバイザーからのコメント(一部)

「普通ならお金をもらえないプロジェクトを選んだ。今回の場合、ほかの研究所などで仕事に結びつくような人はいらない、という評価がとても重要」(MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏)

「チャレンジングな公募。ありがちな少子高齢化や地球環境保護といった、ともすれば偽善的なものはない。とんがった人たちが集まった。わかりやすいニーズでないものが新しい産業を作りだす。遊びや悪ふざけのようなものから産業に役立つことも。見守り育て上げたい」(光ネットワーク研究所室長 川西哲也氏)

「提案者の戦い、スーパーバイザーと提案者の戦い、スーパーバイザー同士の戦いもあり白熱した選考だった。だが、この戦いができたことが非常によかった」(京都大学 情報学研究科教授 原田博司氏)

「情報通信分野でのソフトウェアが多いと思ったが、実際には現実の世界のもの・体験できるものといったITと融合したテーマのものが多く日本らしかった。そういうものが強みにつながる。新しいものが出たときに、既存のルールで測って切り捨ているのではなく、ルールを変えたり受け入れていくことができれば日本からも新しいイノベーションが起きるのでは」(エンジニア 上田学氏)
 

 なお、今回残念ながら1次選考を通過しなかった研究でも独創的なものがたくさんあったため、本人の希望に沿ってより多くの研究課題を今後も協力・協賛プロジェクトを含み、異能vation事業として全体でサポートして行くという。説明会当日も、最終選考に漏れた研究と企業のマッチングプログラムを併設実施するなどの支援を行っていた。

 "変な人"募集は一度だけで終わらず、継続が予定されている。総務省によれば、2015年度の公募はゴールデンウィーク明けを目標に準備を進めたいという。

画像:編集部

■関連サイト
異能vation

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