2015年01月30日21時00分

au決算発表、各社の光セット割登場にも先行の優位性を強調

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 auは1月30日、2015年3月期第3四半期の決算を発表した。連結の営業収益は前年同期比5.4%増の3兆3519億2400万円、営業利益は同9.7%増の5850億2100万円の増収増益。同社の田中孝司社長は「MNP純増を中心にauモメンタムは引き続き持続し、通期での2期連続2ケタ成長のコミットメントに向けて順調」とアピールする。

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↑KDDIの田中孝司社長。

 営業収益は年間目標の4兆6000億円に対して73%、営業利益は同7300億円に対して80%、EBITDAは1兆2780億円に対して77%の進捗率だった。柱となるパーソナルセグメントのモバイル通信料収入が同620億円増となり、さらに端末の販売手数料削減効果が530億円に達したことで、“au WALLET”の成長のためのコストなど583億円のマイナス効果を打ち消し、四半期ベースでの利益で初めての2000億円突破に貢献した。

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↑おもな指標の進捗状況。
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↑営業利益も順調。

 純増数は第3四半期で78万契約増でとなり、前年同期比で37%増。MNP純増数も具体的な数字は非開示ながら、前四半期と比べて順調に増加し「今期最高の結果になった」と田中社長。

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↑営業利益の増減要因。モバイル通信料収入の増加と販売手数料の削減が奏功した。
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↑純増数やMNP純増数も拡大。

 解約率は期初に比べて微増ながら0.66%と低水準をキープ。通信ARPU(1ユーザー当たりの月間平均収入)は4250円で前年同期比では0.2%増となる10円増となった。前四半期に対しては10円のマイナスで、新料金プランの影響があるとしており、数字は「若干弱含み」(田中社長)。通期では前年同期比1.2%増となる4250円を目標としているが、田中社長は、達成は「簡単ではない」と慎重で、最大の商戦期となる第4四半期で成長を目指す。

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↑通信ARPUは微減で、通期目標の達成に向けて営業を強化する。

 新料金プランの“カケホとデジラ”は、音声のヘビーユーザーの移行でARPUは減少し、さらに音声利用が少ないユーザーは移行しにくいため、数字は悪化する。さらに、データ容量別のプランでは「自分の利用量よりも低い容量が選択されやすい」(同)傾向にあると田中社長は語り、結果としてARPUが伸び悩んだ。よりデータを利用してもらえるように、新サービスなどを提供することで、パケット利用を拡大させたい考えだ。

 スマートフォン販売は第3四半期で230万台に達し、前年同期比では8.5%増。全体の利用者のうちスマートフォンを利用している人の割合を示すスマートフォン浸透率は53%で、LTEスマートフォンの浸透率は46%となった。
 

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↑スマートフォンの浸透率もさらに拡大。

 コンテンツサービスなどの付加価値ARPUは、全体では前年同期比6.7%増の320円。スマートフォンユーザーに限定すれば6.4%増の500円となり順調。累計の売上は911億円となり、同14%増と2ケタ成長を達成した。

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↑付加価値ARPUは好調。

 付加価値ARPUの柱となる“auスマートパス”会員数は同36%増の1205万契約で、会員向けコンテンツや特典を充実させることで、解約率も低く抑えた。注力している“au WALLET”サービスは1月12日時点で900万を突破。じぶん銀行経由でのチャージで5%増額するサービスが昨年末で終了したが、「乗り切った」と田中社長は話し、早期の1000万契約突破を見込んでいる。

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↑スマートパス会員数の推移。
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↑“au WALLET”は拡大を続けている。

 パケットARPU向上に直結するスマートフォンの利用拡大を図るため、ネットワークはau 4G LTEとWiMAX 2+をさらに強化。LTEは最速下り150Mbps対応基地局を2万局まで拡大し、さらに最大225Mbpsまで増速。WiMAX 2+は3月末までにWiMAXエリアと同水準まで拡大し、速度も最大220Mbpsまで高速化する。

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↑ネットワークはさらなる高速化を図る。

 高音質通話を可能にするau VoLTEサービスは、対応端末ラインアップを5機種に拡大し、新サービスのシンクサービスも追加して利用率向上を図る。

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↑au VoLTEは対応端末を拡大。

 スマートフォン浸透率拡大には、ジュニア層やシニア層の利用率向上も必要と判断し、ジュニア向けスマートフォン『miraie』やシニア向けの『BASIO』を投入。さらに既存のフィーチャーフォン利用者向けに折りたたみ型AndroidOS搭載端末『AQUOS K』を用意し、選択肢を広げる。それぞれ、専用の料金プランやサービスも提供することで利用者の拡大を目指す。

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↑全体のスマートフォン利用率に比べて低率の小学生やシニアのスマートフォン移行を促す。
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↑ジュニア・シニア向けのスマートフォンに加え、フィーチャーフォンユーザーの移行も促す端末も用意。
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↑スマートフォンの利用料金が高いという声に応えて、低価格化した料金プランも用意。
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↑端末の買い替えを促進するアップグレードプログラムも開始する。

 スマートフォンの買い替えを促進するためにアップグレードプログラムも提供し、新端末に移行しやすい環境も整えるなど、スマートフォン向けの施策をさらに強化していく。

 NTT東西による光回線卸「光コラボレーション」を利用した固定とモバイルの割引施策をドコモやソフトバンクなどが発表したが、先行するauは“auスマートバリュー”の優位性をアピールして、さらなる拡大を図る。現在、auスマートフォンユーザーの48%が“auスマートバリュー”を利用し、固定回線の“auひかり”ユーザーの59%がauスマートフォンを利用しているという。

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↑“auスマートバリュー”の利用率。

 2012年から提供している“auスマートバリュー”は、投入前に半年から1年近い議論を重ねており、当初は固定回線とモバイルのどちらを割り引くか、長く検討していたという。モバイルの割り引きを希望するユーザーが多いと判断し、さらに家庭内のauユーザーの拡大を狙って回線ごとに1410円を割り引くプランを設定。

“ドコモ光”に対してはプランがわかりやすく、“Softbank 光”に対しては、大容量のデータプランでは割引額が劣るものの、低容量ユーザーには割引率が高くなる点をアピール。現在は2年間の1410円の割り引き以降は割引額が下がるが、“ドコモ光”では永続的に同額を割り引くため、対抗するかどうかも検討する。

 とはいえ、光コラボレーションを利用するドコモやソフトバンク、ISPなどの競争がまずはじまり、その後携帯キャリアのセット割の競争が続くと見ており、当面は業績への影響はないと予想する。田中社長は「スマートバリューはシンプルでそれなりの割引額も入っており、“シンプルで一人一人お得”でSHO」と笑いを交えつつ、“auスマートバリュー”の優位性を強調する。

 国内事業以外では、ミャンマーにおいて共同で通信事業を開始。スタートから4ヵ月で500万枚を超えるSIMを販売し、ショップの開設や販売網の強化、ネットワーク品質の改善などの取り組みを実施しており、事業を軌道に乗せたい考え。

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↑ミャンマー事業も力を入れる。

 田中社長は、中期計画3ヵ年の2年目である今期、コミットメントの2期連続2ケタ成長に向けて順調である点を強調。ただし、田中社長が「脱法的行為」と訴えるNTT東西の光卸が「いつから始まったのかよくわからない状態で始まりつつある」(同)という状況で、中期計画立案時には想定していなかったと話す。それでも、「ここまでは非常にいい成果を出せた」(同)という認識で、「何があっても会社の業績を上げていかなければいけない」(同)と強調した。

●関連サイト
KDDI2015年3月期第3四半期決算について(プレスリリース)

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