2015年01月30日10時00分

加藤社長「もう言い訳をするつもりはない」ドコモ光で減収減益の挽回に挑む

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 ドコモは29日、2014年度第3四半期の決算を発表した。売上高となる営業収益は前年同期比1.1%減の3兆3268億円、営業利益は同14.7%減の5871億円で減収減益。特に月々サポートがかさみ、コスト削減などの営業努力による収益を吹き飛ばした。すでに同社では通期予想を下方修正しているが、修正後の年間計画に対しては順調で、計画を上回る可能性もあるとしている。

ドコモ 2014年度第3四半期
ドコモの加藤薫社長

 携帯電話のモバイル通信事業は、営業収益が同3.5%減の2兆7912億円、営業利益が同17.1%減の5614億円。コンテンツなどのスマートライフ事業は、営業収益が同20.2%増の3194億円、営業利益が同62.7%増の204億円。ケータイ補償サービスなどのその他の事業は、営業収益が同5.5%増の2354億円、営業利益は66億円増で黒字転換して53億円となった。

ドコモ 2014年度第3四半期
主な財務指標
ドコモ 2014年度第3四半期
セグメント別の収益

 スマートライフとその他の事業(新領域事業)が全売上に占める割合が5%に達し、2ケタ成長となるなど好調で、加藤社長も「引き続き新領域事業の利益率向上に邁進していきたい」と話す。

 減益の要因は、通話し放題プランの“カケホーダイ”を導入し、音声収入が781億円減となり、さらにスマホの普及による月々サポートの影響が1036億円に達して利益を圧迫した。パケット収入は227億円増、新領域の収入が668億円増、端末販売収入が554億円増と伸びたが、端末販売増にともなう費用が466億円増加した。設備投資の効率化などによってネットワーク関連費用は137億円減少し、コスト削減も740億円に達したが、減収を取り戻せなかった。

ドコモ 2014年度第3四半期
営業利益の内訳

 しかし、加藤社長はあくまで「年間計画に対して順調」と話す。携帯事業に関しては、純増数が第3四半期で217万契約に達して前年同期比3.4倍となり、新規販売数も601万契約で同15%増、総販売数は同6%増の1704万台、そのうちのスマホ販売数も同6%増の1044万台と増加。全体のスマホ利用数は同1.2倍の2733万契約まで達し、スマホのLTE比率も90%、2830万契約となった。MNPも5万の流出で前期比では4万、前年同期比では16万の改善で、改善傾向は続いている。

ドコモ 2014年度第3四半期
純増数はiPhone 6や冬春モデルが好調で伸びた
ドコモ 2014年度第3四半期
解約率は、「大口の解約があった」(加藤社長)ために微増だが、それを除けば同水準で推移
ドコモ 2014年度第3四半期
ドコモ 2014年度第3四半期
スマホやタブレットの販売が好調

 ARPU(1ユーザー当たりの月間平均収入)は月々サポートの影響を除くと5220円で音声ARPUは前年同期比150円減ながら、前期比では10円増となり、カケホーダイによる減収は「底を打った」(加藤社長)という認識。カケホーダイは通話のヘビーユーザーがまず移行して減収要因となり、その後一般ユーザーが移行することでゆるやかに改善すると想定されており、第4四半期以降はさらに改善する見込みだ。

ドコモ 2014年度第3四半期
ARPUはほぼ横ばいだが、音声ARPUが反転した
ドコモ 2014年度第3四半期
新料金プランは1400万契約を突破して順調
ドコモ 2014年度第3四半期
カケホーダイの減収影響は底打ちしたと見る
ドコモ 2014年度第3四半期
当初は様子見だったユーザーが、M・Lパックなどの上位プランに移行して収益を底上げした

 新領域事業は年間目標の7700億円に対して順調で、dビデオやdアニメストア、dマガジンなどのdマーケットの取扱高は約30%増となる528億円を確保。1月には1000万契約を突破し、一人あたりの利用料も1040円と伸びている。

ドコモ 2014年度第3四半期
新領域は確実に成長している
ドコモ 2014年度第3四半期
dマーケットは順調に拡大
ドコモ 2014年度第3四半期
ドコモ 2014年度第3四半期
契約数が伸び、一人あたりの利用料も増加して好循環

 今後は、月々サポートを適切にコントロールし、「不適切なキャッシュバック」(同)のような費用の増大を抑えながら収益の拡大を図っていく。

 足元のネットワークでは、前期まで7万9000局だったLTE基地局を9万200局まで拡大。100Mbps以上の高速な基地局は、当初の年間目標4万局を同期で達成し、4万6200局に達した。14年度末には5万局まで拡大する計画だ。3月には下り最大225MbpsのLTE-Advancedサービスを提供する。

ドコモ 2014年度第3四半期
基地局の設置状況

 さらに、NTT東西の光卸“光コラボレーション”を利用した携帯と固定のセットサービス“ドコモ光”を3月1日から提供。フレッツ光回線とISPの料金を携帯料金とセットで割り引くというもので、KDDIの好調を支える“auスマートバリュー”に対抗する。

ドコモ 2014年度第3四半期
いよいよセット割のドコモ光を提供

 加藤社長は「安さだけを訴求するつもりはなく、単純な値引きではない」と強調し、付加サービスでもアピールしていきたい考えだが、どの程度利用者が増えるか、他社からのユーザーがどれほど獲得できるかは未知数。早期に100万契約を目指すが、当初は業績に対して大きな影響はなさそうだ。

 また、iPhoneの導入やドコモ光によるセット割の導入で、他社に後れを取っていた部分はカバーできるようになったと判断し、「言い訳するつもりはなく、社内でも同じことを言って鼓舞している」と話し、反転攻勢に出たい考えだ。

●関連サイト
ドコモ 2014年度第3四半期決算資料

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