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iPod touchケース型のモバイルルーターも!進化する中華モバイルルーター

2015年01月29日 07時00分更新

 世界最薄や回転式カメラ搭載など大手メーカー製品も顔負けのスマートフォンを続々市場に送り出している中国メーカー。スマートフォンだけではなく、モバイルルーターでも同様に面白い製品が次々に登場しています。中国も今や4G時代を迎え、さまざまなメーカーがLTE対応のモバイルルーターが発売中。今回はそんな中国メーカーの最新機種を紹介しましょう。

中国モバイルルータ
↑ファーウェイやZTEだけがルーターメーカーじゃない。

 モバイルルーターの大手と言えば日本でも多数の製品を出しているファーウェイやZTEの名前がすぐに思い浮かぶと思います。中国でも数年前はこの2社の製品がほぼ市場を寡占していました。ところが今や参入メーカーが次々と相次ぎ、聞いたことのないようなメーカーの製品だらけとなっています。中国移動など大手キャリアもこれらの製品を販売するなど、無名メーカーの製品だからといって品質が悪いわけではありません。

中国モバイルルータ
↑ルーターもデュアルSIM対応、便利なFreeworksの製品。

 まずはこのFreeworksのLTEルーター。ディスプレーはさすがにタッチパネルではありませんが、カラー表示の製品が最近は増えています。LTEはFDD-LTE/TD-LTE対応で世界各国対応。そして側面には中国語で“大カードSIMカードスロット”、“小カードSIMカードスロット”と書かれています。そう、標準(ミニ)サイズSIMとマイクロSIMの両方のスロットを備えているのです。2回線同時利用ではなくどちらかのSIMだけの利用になりますが、普段はルーターにミニSIMを入れて使いつつ、たまにスマートフォンのマイクロSIMに入れ替える、なんてこともできるわけです。

中国モバイルルータ
↑モバイルバッテリー兼用タイプが多い。

 Freeworksのルーターは厚みがあるのが気になるところ。もっとスリムにしたほうが持ちやすいのに、と思うほどです。実は中国ではモバイルルーターのバッテリー容量を増やし、モバイルバッテリーとしても使える製品が増えているのです。こちらのJooverの製品はスマートフォンの充電用マイクロUSBケーブルが本体に収納できる構造になっており、ケーブルを忘れてしまってもいつでもスマートフォンの充電が可能。

中国モバイルルータ
↑有線LANやカードリーダー内蔵も多い。

 また有線LANを内蔵した製品も多く、いざってときはデスクトップPCでもここに接続してネットアクセスが可能です。本体が大きい分、マイクロSDではなくフルのSDカードスロットも備えています。デジカメを使っている人にはワイヤレスのカードリーダになるのもなかなか便利。

中国モバイルルータ
↑世界初?太陽電池搭載ルーターも登場。

 そういえば一時期は太陽電池で充電できるモバイルバッテリーもいくつかありましたが、電池の大容量化に伴い充電に時間がかかるためかすっかり見かけなくなりました。ところが今度はモバイルルーターに太陽電池を搭載した製品が登場しました。電池も6600mAhを搭載しておりこれもモバイルバッテリーになるのですが、充電するのに太陽電池も利用できるというアイデア製品。これを満充電するのに直射日光下で何時間かかるかわかりませんが、屋外で充電環境がないときでも数分の通信ができるくらいの充電ができるかもしれません。

中国モバイルルータ
↑3Gのみなのが残念、でも普段はバッテリー利用もよさげ。

 通信方式は残念ながら3Gのみ。でも普段はこれをモバイルバッテリーとして使っておき、緊急時にルーターにする、なんて利用方法もありかもしれませんね。

中国モバイルルータ
↑金属ボディーのデザインルーター。

 お次はStrongRisingの製品。ボディーはCNC加工した美しい金属製なのが特徴。ちゃんとLTEに対応しています。ただし安易に金属で本体を覆うと電波感度が悪くなってしまうのでは?という心配もありますが……。きっとアンテナは本体上部の金属で覆われていない部分に配置されているのでしょう。

中国モバイルルータ
↑4色のカラバリはなかなかいいかも。

 本体カラーはシャンペンゴールドだけではなく、ブラック、シルバー、メタリックブルーと4色展開。ネットを見ると派生モデルにはメタリックレッドやイエローなどもあるようです。こうして見ると金属ボディーのルーターもなかなかカッコイイものですね。

中国モバイルルータ
↑中国と言えばやはり金色が受ける。

 メタリック調のボディーと言えば、やはり中国人が好きな金色の製品も忘れてはいけません。DaTangのこちらのルーターはプラスチック製ボディーながらもすべてが金色。SIMスロットは海外製にしては珍しくマイクロSIM。世界中への輸出を考えているのかもしれませんが、この色合いなら中国以外でも十分売れそうです。

中国モバイルルータ
↑データ利用残量をインジケーターで表示するルーター。

 こちらの360safeのルーターはベーシックでシンプルなデザイン。ですがこれもきちんとLTEに対応しています。さてこのシンプルルーターの最大の特徴はデータ利用残量をインジケーターランプで知らせてくれること。最近はどこの国でもデータ定額が廃止され、5GBや7GBといった上限のあるキャリアが増えています。その上限を設定しておけば、あとはランプでどれくらい今データを使ったかを表示してくれるわけ。もちろん正確なデータ量をディスプレーに表示してくれたほうがいいのでしょうが、このほうが視覚的にはわかりやすいですね。

中国モバイルルータ
↑なかなか出てこないiPhoneジャケット型ルーター。

 中国で意外と受けている製品の一つに、iPhoneのケース型の携帯電話なんてのがあります。iPhoneのケースの裏側に携帯電話が内蔵されていて、そのまま通話できちゃうという代物。過去にもこんな製品を取り上げたことがあります。でも通話よりもデータ通信が需要なこの時代、ケースにルーターが入った製品があってもいいと思うんですけどなかなか出てきません。この写真はGPFILEの『PEEL9 II』というもので、iPod touchのジャケット型で3Gルーターを搭載したもの。これのiPhone 6用が出てきたら、MVNOのSIMを入れておいて本体のSIMと適時切り替えて通信できるので便利なのですけどね。いつかそんな製品が出てくることを期待したいところです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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