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Windows10対応を狙うスマホも登場 CES会場で見るWindows Phone:CES2015

2015年01月12日 14時00分更新

 2014年に発表されたWindows Phoneのリファレンス端末対応により、6月のCOMPUTEXでは低価格のWindows Phone端末が急増しました。CES2015でもその流れは継続しており、Androidとの端末共通化や、新興スマホメーカーの台頭が続いています。

 さらに、2015年後半に登場するという、Windows 10を見据えた動きも出てきました。

■Windows 10対応をうたうスマホをYezzが展示

 CES開幕の前々日に開催される毎年恒例のイベント“CES Unveiled”にブースを出展したのがYezzです。

CES2015 Windows Phone
↑プレイベント”CES Unveiled”のYezzブース。Android、Firefox OS、Windowsの3つのOSに対応したスマホを展示しました。

 CESに先駆けてYezzは、Android、Firefox、Windowsの3つのOSの端末を同時発表すると宣言。CES Unveiledや、CES会場サウスホールのブースには、それぞれのOSごとに複数の画面サイズの端末が勢揃いしました。

CES2015 Windows Phone
↑さらに、CES会場のサウスホールにもブースを出展。かなりの本気度です。

 それぞれの製品名は、Androidが“Andy”、Firefoxが“Foxy”、Windowsが“Billy”となっています。“Billy”の由来は、「Windowsといえばビル・ゲイツでしょ」(ブース担当者)と気軽に教えてくれました。

CES2015 Windows Phone
↑すでに米国のMicrosoft Storeなどで販売中のBilly。由来はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏だとか。

 さらに、ブース担当者によれば新しいLTE対応モデル『Billy 5S LTE』は、「世界初のWindows 10対応スマホになる」とのこと。マイクロソフトはまだモバイル端末向けのWindows 10について詳細を発表していないものの、Yezzは開発を進めており、2015年中の発売を目指しているとしています。

CES2015 Windows Phone
↑こちらはWindows 10対応をうたう『Billy 5S LTE』。なお、展示機のOSはWindows Phone 8.1だった。

 フロリダ州マイアミに拠点を置くYezzは、欧州やラテンアメリカ市場に端末を展開しており、今後はアフリカへの進出に注力するとのこと。日本を含むアジア地域からはやや距離があるものの、「SIMフリー市場が拡大している地域に積極的に展開する」(ブース担当者)とも語っており、今後の展開が楽しみな会社です。

CES2015 Windows Phone
↑外装に質感の高いレザーを採用し、モナコ公国をモチーフにしたという『Monaco 47』。低価格端末とは一線を画した、高級路線も模索している。

■米国で知名度上昇中のBLUもWindows Phoneに注力

 Yezzの拠点から車で10分ほど走った隣町、ドラルに拠点を置くのがBLUです。異様に近いこの両社ですが、それもそのはず、YezzのCEOは元BLU従業員であり、退社して近所にスマホメーカーを立ち上げたというわけです。

CES2015 Windows Phone
↑BLUのWindows Phone端末、『Win HD』。

 BLUもまた、SIMフリーでのWindows Phone端末の展開に注力しているメーカーのひとつです。Yezzと同じく、Microsoft Storeで端末を販売しています。

CES2015 Windows Phone
↑こちらはカリフォルニア州サンタモニカにあるMicrosoft Store。Win JRとWin HDの両機種を販売していた。

 特徴はLumiaシリーズの横に並べても負けない明るさをもった、カラーリングです。1月でも、日本の初夏のように蒸し暑いフロリダの気候にもマッチしています。

CES2015 Windows Phone
↑Lumiaの横に並んでも負けない、フロリダならではの明るいカラーリングが魅力。
CES2015 Windows Phone
CES2015 Windows Phone
↑筆者が滞在中のフロリダ州マイアミビーチ。1月なのに半袖で歩いていても汗をかく蒸し暑さで、もう少し水温が上がれば海水浴にも最適だ。

■TCLも同じハードウエアで3つのOSに対応する端末を発表

 ALCATEL ONETOUCHブランドでスマホを展開するTCLは、“OS非依存”をうたう『Pixi』を展示していました。

 最大の特徴は、Firefox、Windows、Androidの3つのOSに同じハードウェアで対応できるという点。さすがにOSのデュアルブートやトリプルブートに対応するものではないものの、ユーザーが求める端末を素早く展開できることが特徴となっています。

CES2015 Windows Phone
↑TCLによるPixiは、同じハードウェアで3つのOSに対応できるという。
CES2015 Windows Phone
↑基本的な本体サイズは同一のため、ケースなども流用できる。この“3OS対応”は、今後の低価格端末のトレンドになりそうだ。

 Pixiシリーズは3.5インチ、4.5インチ、5インチの端末をラインアップしており、それぞれに3つのOSに対応できることから、バリエーション展開も容易です。

CES2015 Windows Phone
↑ブースではAndroid、Firefox OS搭載の実機が展示されていた。

 すでにALCATEL ONETOUCHブランドのAndroid端末は、欧州などで販売されている場面をよく見かけます。今後はそこに、Firefox OSやWindows Phoneが並ぶ場面を目にする機会が増えそうです。

●関連サイト
Yezz(英文)
BLU(英文)
TCL(英文)

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