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上野顕太郎の漫画「いちマルはち」がジワジワ来すぎてヤバイ by ACCN

2014年12月10日 20時00分更新

 どうも、上野顕太郎先生とはファミ通時代からたいへん長い付き合いのアックン・オッペンハイマーでございます。ところでアナタには悩みがありますか? アテクシには108あります。どんな悩みもバカらしくなっちゃう、うえけん節炸裂の本誌連載ギャグ漫画が単行本になりましてよ。なんだ宣伝かって、そうです、でもそう言わずお付き合いください、後生ですから……。

108
↑週刊アスキー2012年8月7日増刊号〜2014年9月23日号まで計108回掲載した上野顕太郎先生の新刊は900円(税別)で発売中でございます。電子版もございます。年末年始ヒマだからなっ!という方はぜひ。

 この物語は大都会を舞台に繰り広げられます。

舞台は週間リスキー?
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↑架空の会社、リスキーコーポレーションに努めるサラリーマンが主人公(メディア王ではありません)。

 ──登場人物(一部)をご紹介しましょう。

大作
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↑主人公でございます。
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↑妻みやこでござい。
会美
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↑そして、その娘えみ……。

 作、美……お気づきでしょうか? そう、大都会となっているんです。このことは編集担当S岩嬢もヨシダ記者もイトーくんも読者もおねーさんも気付いていなかった模様……。これはほんの一例で、何度も読み返さないと、いや何度読み返しても気づけないような(どうでもいいとも言える)異様なこだわりが全編に散りばめられ、描かれているのがうえけん漫画の特徴です。たとえ著者しかわからないようなことでも“こだわりエッセンス”を加味することで、作品の厚みが増していると思います。

 そして、避けては通れないのが本作にたびたび出てくる“ツンタク”なるスポーツ。アナタはご存じでしょうか?

ツンタクとは?
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↑ググった読者がいたそうで、心苦しいというか、片腹痛い。
必死に調べる大作
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 そう、ツンタクは本作に登場する架空のスポーツ。素直に娘に聞けばいいものを、情報収集に翻弄する大作の姿があまりに健気で滑稽だ。徐々に明らかになると見せかけ、謎は深まるばかり──読者を手玉に取る悪い漫画家ですな。

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万人が笑えるかは保証できないギャグ満載

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布石を打っておきながら回収しなかったり──

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 そして“音楽”の要素をここまで真剣に表現した漫画は……たくさんありますね。とはいえ、本作に出てくる楽曲は実際に過去つくられたものでして、これも作品に厚みをもたらしております。いつかiTunesで配信するかも?(音源が見つかれば)。

思い出の「にく」の唄
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↑マサ齋藤氏は実在の人物でして、現在某D社のエラい人Pです。リスキーのエロい人Aと3人でレコーディングしたのですが(うえけん先生がボーカル)、音源が行方不明。10年以上前だからな。でも、どこかにあるハズ。※「にく」傑作音楽著作権協会[出]許諾第00012号
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↑歌ネタ多いのもうえけん漫画の特徴。実際、うえけん先生の歌唱力はプロ級なんですのよ。

万人がピンと来るかは保証できないマッシュアップの数々

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↑名作映画もうえけんフィルターを通すとたちまちこんなん。読者のみんなたちがツッコミ入れなければボケたままになっちゃうの。
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↑ほかの漫画家さんの模写表現もうえけん先生の十八番。その再現力もさることながら、効果的なカットインが職人技を感じさせます。

そのほかにも──

ホラーあり
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萌えあり
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 本誌連載を穴あきで読んだことある方、まったく読んだことない方にも改めて“通して”お読みいただきたい漫画です。一気に読まないと見えてこないことがあまりに多いので。そして、なんだこんなもんかと本を閉じても、数年後にまた読んだときに新しい発見があるハズ(だから古本屋さんに持って行かないでくださいね)。

 いじょ。かいつまんで言うと……。

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──という作品です。とっても素敵なカバーデザインはセキネシンイチ氏によるもの。

ichimaruhachi_cover

 ぜひ、お読みいただきたいの。そうそ、打ち上げの帰り、関係者で本屋さんに寄って「あったあった」と喜んだのですが、考えてみりゃ、そりゃあるさ! 買ってるところを見たい! 買ったという声を聞きたい! なお、感想などもお待ちしております。必ず作者に伝えますので。よろしくよいかしら?

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■著者:上野顕太郎
■判型:A5
■ISBNコード:ISBN978-4-04-9344
■発売:11月27日(木)
■定価:本体900円+税

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